APSカップ参戦記2013
APSカップ本戦に参加された方の参戦の記録です。
執筆ありがとうございます。
目次
本編
前書き的なもの
今年もまた参戦記集「我が闘争」を編集してみました。
今年の本大会は残念ながら参加人数の減少に歯止めをかける事はできませんでしたが、
中々盛り上がった大会だったのではないでしょうか。
ハンドガンのオープンクラスにおいては180点以上が6人!マスタークラスの点数を
出さなくては入賞できないという入賞争い、そして表彰台には初参加のチダ選手が
初の本大会出場で185点というグランドマスターバッジゲット!おそらく史上初でしょ!更に上位のお二人は196点でⅩ勝負!名勝負と呼んで良いのではないでしょうか。
お二人共C組のブルズアイスタートでしたから、最後がシルエット。良くもまあ、
最後のプローンまで気を抜かずに撃てたものだと感心します。
このお二方の35発、計70発を追ったドキュメント番組があったら見たいですよね。
死闘ですよ。シルエット競技が始まる前の時点で、岡本選手がブルズアイで2点落としの158―7x、加藤選手プレート一枚落としで156-5x。後ろで観戦しているこちらも緊張してくるほどでした。自分は加藤選手とはなんとなく気の合う同士って感じも
あって岡本選手には申し訳ないのですが加藤選手の競技を見ていました。スタンディングスタートも中々初弾を撃ちません。撃たないというか慎重に狙っているのか、それとも
撃てないのかと、心配しながら見ていたら初弾9mヒット!ん?9m?加藤選手は普段8m
から撃ち始めます。これはやばいんじゃないかと思いながら見ていましたが杞憂でした。結局は加藤選手シルエット満射。岡本選手はスタンディング2点落としでお互い
196点、x差で見事に岡本選手が優勝となった訳です。優勝なさった岡本選手に競技終了後だけどグラチャン戦前という微妙な時に動画撮影のインタビューをお願いした所、心良く応じて下さり、その際に優勝おめでとうございましたと言った時「一番格好良い銃で勝てて本当に嬉しい」と仰った時の表情が晴々していながらもどこか誇らし気な素晴らしい笑顔でした。岡本選手改めまして本大会最高得点での優勝おめでとうございました!!
片や加藤選手、外したのはプレート一発ですよ!今年もAPSCUPの動画を撮って下さった方がいらして、そこに競技終了後に結果を聞かされた加藤選手の表情が写っているのですが、なんでしょうかスッキリした良い表情でしたね。本戦終了後の飲み会後にファミレスでコーヒー飲みながら話していた時も196で優勝できないのかあ、と何度も何度も何度も繰り返し言っていました。196点、点数的には最高な点数、でも優勝は出来てはいないという満足なんだけど優勝は出来ていない。じゃあ口惜しいのかというとそうではないのだけれど微妙。みたいな何とも言えない感情だったのではないかと見てとってました。
まあでも、もしかするとオープン優勝の最高得点196は超える人がいたりするかもしれませんが2位で196というのは今後破られない二位での最高得点な気がします。
まあとにかく加藤選手準優勝おめでとうございました!
そしてグラチャン戦!公式最高得点で加藤選手もグラチャン戦の出場権があったので、
Ⅹ差で優勝した岡本選手共々グラチャン戦に二人で出場なされたのですが、
力尽きてしまったのかフリー公式最高得点でグラチャン戦出場権を持っていた
鈴木選手がグラチャン戦に勝利しました。今年はフリーの方々は皆さん調子悪かったのか
点数を落としていましたね。グラチャン戦で勝利した鈴木選手も、よもやのエキスパートにすら届かない点数でした。そんな中、古川選手は191点!直前6月の公式練習会では
調子が悪そうでしたが、本戦にキッチリ合わせてきたって感じですかね。お見事でした。
とまあ、ここまでは今回はちょこっと観戦記的な前書きにしてみました。
オープン196点のお二人には勝手な事書いてるんじゃねえとお叱りを頂くかもしれませんが、未熟な筆ながらも少しでもあの時の臨場感といったものが伝える事ができたらなあと思いながら書いてみました。他にも宮原選手復活の185点!もこちらもx差によって三位表彰台乗れず!とか色々なそれぞれの様々闘いやドラマがあったと思いますので、皆様に執筆頂いた闘いの記といったものを読んで頂ければと思います。
そして今年の本大会は主催である日本エアースポーツガン協会さんも、物凄く頑張って下さった大会だったのではないでしょうか。金とって主催してるのだから頑張るのは当たり前だと言う方もいるでしょうが、こういう大会を毎年運営していると、新しい試みというものは、なるべく手を出さない方向に向かいがちですが、今年は色々と新しい試みにも
チャレンジしていました。何と言っても撃ち順。フリーの方は申し訳ないのですが、あまり見ていられなかったのですが、おそらくオープンと同じ感じだったと思いますが、
最初の撃ち順グル―プのAグループに大会経験者を配置し、次のBグループに大会初参加組を、
そして最後の射群にバッジ上位だったり入賞経験者の実力上位の方々を配置。これにより初参加組の方々も競技を見学し、競技の流れといったものを何となくでも理解してから自分の競技に入れたのではないかと思います。これによって初参加のチダ選手の躍進や、オープン196点の二人による名勝負も産まれたのかもしれません。
また今年は協力関係にある近代五種協会さんからもジャッジを出してもらったり手伝って頂けたりもしました。お互いに今後も協力しあえる事ができたら良いですよね。
それから新人賞やジュニア賞等、いくらか賞といったものを時間に制限のある表彰式の中で増やして頂けたのも選手の皆さんも嬉しかったのではないかと思います。
さらに全競技&表彰式終了後に選手の皆さんやジャッジや運営の協会スタッフさん、
そして我らが理事長であるマルゼンさんの前田社長、みんなで集合写真が撮れたのは、
本当に素晴らしかったと思います。APSCUPというのはユーザーさんである選手の皆さん、マルゼンさんやKSCさんといったメーカーさん、販売店や問屋さん等の流通業者さん、みんなで一緒になってやっている意外と他にない競技なのではないかと思っています。
今年は残念ながら参加人数が減ってしまいましたが、情熱を持った選手の皆さん、そしてそれに応えるメーカーや流通業者さんや競技を運営している協会。この熱い両者の信頼関係と言った物がある限り参加したいと思う方も増えて行く事だと信じてやみません!
さて前書きが長くなりましたが、恐らく書かれてあるであろう歓喜や反省、努力や苦しみといったそれぞれの様々な闘いの記と言った物をじっくりと読んでみて下さい。
●「我、いまだ木鶏にたりえず」 OC-4 APS3フロンティアモデル RISKY
今回で僕はAPSカップ本大会ハンドガンの部への参加は5回目でした。今回の成績は
ブルズアイ50点x2 50点x3 プレート14枚56点 シルエット20点 20点
合計196点x5でした。点数は上々だったと思います。順位は2位でした。
プレート競技で一発外して夢の200点には届きませんでしたが、
また来年も楽しめると思った納得の35発でした。
APSには本大会よりも大切なものがあります。それは人と人との繋がりと信頼です。
今年度はマック堺さんを始め多くの聖人と出会うことができました。チームトリガーハッピーズTTHさんたちとも昨年よりもっと仲良くなれた気がします。自分が関東・関西の練習場で練習できるのは多くの選手・法人スタッフの協力があってなので、そのことに感謝し感謝の気持ちを大事にしていきたいと思っています。日本エアースポーツガン協会のスタッフの皆様、有限会社マルゼン様、KSC様、株式会社国友銃砲火薬店、スペシャルショップサポーター各位、有限会社ホビーショップフロンティア様、蔵前工房舎様、阿部さん(F)、田辺さん(F)、堺様、山中様、TTH様、A部様、ヨコオ様、IZAWA様、千田君、中瀬射手、各選手の皆様、今年もありがとうございました。
また、APSカップには体に障害がある選手の方もいます。失礼な言い方になったら申し訳ございませんが、そういう方になにか自分でできる事がないか、少しくらいハンディーキャップがあっても不安なくAPSカップ競技に参加できる様な環境作り、そういった面でもAPS界に貢献していきたいと思っています。
さて、実際の本大会の話を少し書いていこうと思います。今回のAPSカップでの目標は2つありました。一つには優勝すること、二つ目は192点x7を超えること。一つ目の目標は皆さんも同じだったと思います。二つ目の目標192点x7は第11回大会で吉田英雄選手が出した(B98P56S38)使用銃GM 偉大な記録です。この192点を超えない限りAPSカップハンドガンオープンサイト部門の頂点には永久に立つ事が出来ないので、この驚異の点数に挑みました。当日会場ではA組が終了し暫定一位は175点、その後B組が終わり暫定一位は185点。そして自分の順番C組の時間が来ました。暫定一位の185点は例年なら優勝する点数なので気には留めましたが今回の目標192点に比べれば遊んでいる様なものなので、さほど意識せずに撃てました。ブルズアイからスタートで最初の3発が10点に入ったことから、その時点で残りの7発も問題なく10点が撃てると確信が持て非常に穏やかな気持ちでブルズアイを100点x5で終える事ができました。続いてプレート競技です。正直プレート競技は一瞬の判断の連続で高いレベルで集中したせいか、あまり記憶がありません。15発終わってみて結果的に14枚倒れたんだと解るような。点数は14枚倒れたので56点でした。次に最後の難関シルエット立射、ここを乗り切れば問題ないのですがAPSカップ2番目の難関10M立射がいますので不安な気持ちで射座に入りました。(APSカップ最大の難関はプレート競技)今年度のC組ブルズアイスタートだった7人は優勝経験者とグランドマスターバッジ保持者しかいないDREAMチームだったと思います。
射撃のテンポが速く、競技の流れも自動コンベアーのようにグングンとハイペースで進みました。射座に入ったらジャッジの方が「一度だけサイティング練習を」とお馴染みのセリフを言うのですが、呼吸を整える為ゆっくり動作をしていると「もういいですか」とまだ一度もサイティング練習どころか腕も上げていないのに煽られます(笑)プレート競技もスタンバイOKの射手の合図に殆ど関係無く始り中々厳しい環境でした。ちょっと話が逸れましたが、シルエット競技、正直本大会前の前日を含め大会数日前は10Mが当たってくれませんでした。射座に入って3発使っても10Mが倒せないのではと言う不安がありました。そこで5年間公式でも普段家での練習でも8Mから撃って来ましたが今回始めて9Mから撃ちました。初弾9Mヒット10Mヒット8Mヒット7Mヒット6Mヒット!続いてプローン8Mヒット9Mヒット10Mヒット7Mヒット6Mヒット競技終了
僕の目を閉じた網膜には「明日のジョー」のラストシーン燃え尽きて白くなったジョーが見えました。そして とても疲れた35発でした。
あまりに集中して射撃をしたのでこれ以上記憶があまりありません。ただ、ブルズの射座でブルズアイ標的を撃っている時はいつもこの時間が永遠に続けば良いのにと思っています。あのなんとも幸せな時間は精密射撃の醍醐味だと思っています。今年も一年間ありがとうございました。来年はもう少し上手く撃てるように精進したいと思っています。
RISKY
●
2013APSCUP参戦記「我が闘争」 イザワシゲタカ
~~ライフル編(RF17)~~
ライフルの本大会参加は今回で三回目。自分の場合は緊張すると手にくるので震え対策とメンタルコントロールが本体会に向けてのテーマでした。本大会前日は、いつものようにメンテして、いつものように良くもなく悪くもなくブルズ撃てば何となく94~96点ぐらいというそんな調子でした。夜は弾選びをしてガンに関わる事を終了。23時ぐらいにはリラックス効果のある曲を聴きながら就寝。朝は5時に起きて狙点と弾速の確認をしてセッティングOKとした。睡眠も6時間で普通に寝れて体のコンディションも普通。とにかく「普通に!」を意識した。早めに会場に着いて席も良さげな所を確保。受付して弾速チェック完了。ここまでは普通だった。ところが試射してみると弾がバラバラに着弾?レティクルを合わせるどころでは無い。3発撃って諦めて席に戻って銃を確認してまた試射に、さっきはエアコンの下なので今度は違うレンジで2発撃ったがイマイチ…?これは湿気かな?とも思った。ここまできたら今更どうすることも出来ない。「どこに弾が飛んでいくかは弾に聞いてくれ?」という開き直った気持ちで競技スタートを待った。
第一競技はブルズアイ。終始どこに飛んで行くんだろうか?と銃を疑いながらの射撃だった。結果第一ターゲットはバラバラの46点、第二ターゲットはまあまあの集弾での50点、湿度も下がってきて銃の状態が急速にいつもの感じに戻って行くのを実感。結果96点。
第二競技のプレート。普段なら緊張するのだが今回は銃がいつもの感じに戻ってくれた事
に感謝し一発一発にありがたみを感じながらの射撃であった。結果60点満射。第三競技の
ムーバー。ムーバー競技自体は得意なので満射か1枚外しぐらいで行けるかな?と思ったが、もし満射したらグランドマスター、という変なことを考えてしまった。変に意識をして競技開始いきなり1枚目を外し…後ろから「あ~あ」の声が。外した後は普通に撃てて。結果第一ターンは9枚で18点。第二ターンも途中で1枚外し9枚で18点。結果36点。合計192点でマスター合格とフリー部門優勝という嬉しい結果でした。続いてグラチャン戦ですよと言われ、新たな緊張感を感じた。いつもの嫌な緊張感ではなく毛穴が締まるような緊張だったと思う。そしてグラチャン戦の競技開始。スコープを覗いた瞬間に、不思議なことが!!神か?もう一人の自分か?何かが「大丈夫だよ」とはっきりと自分の脳裏に舞い降りた感じだ。それと同時に心休まる安堵感みたいなものを感じた。結果グラチャン戦も勝つことが出来た。自分にとっては色んな経験が出来た濃い大会でした。
~~ハンドガン編(OC14)~~
ハンドガンの本大会参加は今回で四回目、個人的な目標としては順位ではなくマスターの点数をキープすること。ライフル部門が終わり自宅に到着。2時間ぐらい休んで、ハンドガンに気持ちを切り替えて軽く試射をする。トリガータッチの感覚をハンドガンに切り替える為だ。ブルズを撃つがイマイチである。実は今年2月ぐらいから新しいグリップを投入しパテを盛ったり削ったり角度を変えたり調整を続けていたがセッティングが間に合わない。以前のグリップに戻そうかとここ一カ月間に何度も思ったがそれでも新しい方が具合が良いのでここまで来て戻す気にはなれない。そんな状態ではあるが気持ちを落ち着けて明日の弾選びをして準備完了とした。今日も早く寝ようとしたがライフルの結果が頭に浮かび興奮状態。全然寝れない…結果深夜2時半過ぎくらいに寝れたんだと思う。朝5時には起きて軽く弾出し確認して準備完了。体のコンディションは寝不足感でいっぱいだ。会場へは早めに着いて場所確保して受付して弾速チェックを完了。自分はOCグループで競技は少し後なので前のグループを見学しながら気持ちを落ち着かせようと適当に歩いたり座ったり話をしたりして過ごした。嫌な緊張感もなく普通にいられた。試射もまあ普通。
第一競技のプレート。何枚とかいう目標はやめて一枚一枚を丁寧に行こうと決めていざスタート。下段クリア、中段クリア、上段の3枚目で一度倒れたが起き上がったので(ゾンビ?)すぐさまジャッジを見ると「OKです」と言われてほっとした。ただ張り詰めていたモノまで緩んでしまった…。4枚目、5枚目は何かが狂い続けて外す。結果13枚で52点。
第二競技のシルエット。この競技は両手が使えるので36点は確保したいといつも思っている。本大会とて気持ちは変わらない。射撃メガネのレンズの高さとアイリスシャッターの開き具合を慎重に合わせて競技スタート!阿部さんのアドバイスもあり意外と落ち着いて撃てた。結果40点満射。第三競技のブルズアイ。練習でも良いイメージが全く無い…。いざ競技スタート!1発目、左9時方向に5点(いきなりやっちまった~)10点8点10点8点で第一ターゲットは43点。第二ターゲット10点8点10点8点10点で46点。結果89点まあ練習どうり…とても残念。合計181点で5位入賞。良くも悪くも普段通りに撃てた
ことが良かったと思います。こんな感じで今年の本大会は終わりました。来年はもっと余裕のある射撃を目指すのと日々の積み重ねをもっと考えて過ごして行きたいと思います。
それと色んな方々からのアドバイスがあって今の自分があると思います。
本当に感謝いています。ありがとうございました。
●我が闘争APS参戦記2013 チダ ヒデアキ OB 19
私のことについて書きます。私は宮城県仙台市在住です。本大会にて使用した銃はAPS
1GMで、グリップのみ加工してあり、機関部やサイトはノーマルのままです。エアガンには5年ほど触れております。サバイバルゲームをたまにやるので、それの役に立つだろうと気が向いたときエアガンの据銃や空撃ちの練習をしていました。今年の4月末にGMを購入し、5月頃からRISKYさんに指導を受け、何度か実機にて練習をしました。初の公式戦参加は6月のフロンティア公式練習会で、その際の点数は158点でした。練習での最高得点は186点です。第23回APSカップ本大会は、ハンドガンクラスオープンサイト部門に参加しました。本大会前日は会場まで30分ほどのホテルに泊まりました。当日は汗対策に朝食で塩分とミネラルを多く摂り、コーヒーなどのカフェインが入ってるものは交換神経を刺激して、緊張を増幅させると思ったので、摂らないようにしていました。東京は交通網が発達しているので、どこにホテルを取っても大して困らないだろうと思っていましたが、東京の夏を侮っていました。ホテルから浅草の会場への移動中、暑さに汗と体力を奪われていきます。競技中はトイレに行く暇もないのであまり水分を摂りたくなかったのですが、会場に着いて受付を済ませてから、スポーツドリンクを飲んでトイレにも行きました。この日の目標は、なるべく自分の中のプレッシャーを排除し、緊張を抑えながら撃つ事。点数としては160点以上を取ってエキスパートバッジ獲得、170点台を取れれば万々歳としていました。試射を終えると程なく私の競技時間になりました。私はシルエットスタートです。先週待機の椅子で待っている間は、シルエットを撃つイメージトレーニングをしていました。スタンディング少し緊張していましたが、8m、9mはヒット。しかし手が震え10mでつまずく。3発目、4発目も10mを狙いましたが外れる。4発目にして―5点で、この日の優勝スコア―である196点には届かないので、この時点で私の優勝は無くなっていることになります。5発目は、本当は射撃そのものに集中しなければならないと思うのですが「これはもう運だ!」と思いながら撃つと10mヒット!スタンディングは15点。今思えば、このスタンディング10mが当たってくれていなかったら、グランドマスターバッジも3位入賞もなかったような気がします。プローンは全てヒットで20点。合計35点。次はブルズアイ。こちらも待っている間にブルズアイを撃つイメージをしていました。ブルズアイは緊張を抑えられたのですが、逆に集中できず、撃つたび「こりゃ8点か5点撃った!だめだこりゃ!まあいいか」等と考えたり、競技中、ターゲットの壁の裏側で何か作業をしているのか、壁の上から手がチラチラ見え、それに気を取られてしまいました。
集中できなかった割には点数が98点5x。私としてはかなり良い点でした。ただ後のプレート競技が気がかりでジャッジの方から「良い点ですね」と声を掛けて頂いたのに、まともに返事が出来ませんでした。この時点で98+35で133点。プレート13枚倒せばグランドマスターバッジ獲得なのですが、緊張して競技に集中できなくなってしまうので、試合中は最初からずっとバッジや合計点数のことは考えないようにしていました。プレート競技開始前の待機椅子でも、プレートを倒すイメージトレーニング。実際に射座に立つと、思いのほか狭く、少し緊張が出てくる。緊張しながら撃つも下段の5枚全てヒット。中段あたりから、射撃と射撃の間の待ち時間が少し長いことが気がかりに。なかなかプレートスタンバイのコールが掛からず「別の射座でトラブルがあったのか?」と余計な考えが。
そうこうしているうちにプレートスタンバイの声が掛かったり、と言う事が何回かあり、中段は2枚外し。この時点で、上段全ての的を倒さないとグランドマスターの点数には届かないのですが、全体の点数を計算していなかったので、緊張が増すことはありませんでした。上段の2枚目か3枚目を撃つ時「これはマスターの180点に届いたか?」と考えはしたのですが、計算していないので動揺はせず。上段は5枚全てを倒し、合計13枚で52点。こちらもあんまり集中できていなかった割には良く撃てていたと思います。プレート競技が終わり、射座から振り返ると「185点取ってる!」というような声を掛けてもらい「え?」と拍子抜け。全競技が終了してから185点に達したことを知ります。私の競技は終わり、グランドマスターバッジ獲得と暫定優勝。しかしながら、全く実感が湧きませんでした。ただ、グランドチャンピオン戦が心配でした。練習でも3回しか実機プレート15枚満射をしたことがなく「自分にはグラチャン戦を戦い抜く力がない」と思う一方、「誰か190点以上出しそうだな」と、ぼんやり思っていました。会場の上の階のトイガンフェスタでKSCの新商品を眺めてから会場に戻るとCグループが競技中。そしてCグループの競技が終わり、私は3位に。これにて私の第23期APSカップが終了しました。
●APSカップ本大会2013参戦記 RF67 FB17 吉田 隆
APS本大会に参加されたみなさんお疲れ様でした。毎回参加するたびに反省事項があるのに一年過ぎると忘れてしまう。今回この参戦記に記して来年の本大会前に読み返せば少しは活かせるのではないだろうか。もちろん、射撃の腕だけは本大会直前からでは少し手遅れだが!
◎記念すべき年
今年でAPSを始めて20年と経験だけは長い。始めた頃は妻と子供と一緒に競技を楽しめるとは思ってもいなかった(半強制的に参加させているけど)今回は娘が両部門参加できるので、家族でフル参加できるようになった記念すべき年だ。「今大会はいい事があるかな。」と思いながら会場に向かう。
◎さっそくトラブル
到着したら後輩から電話。「着きましたけどエレベーターは止まっていて誰もいません。」???……「今どの辺にいるの?」「丸井の前です。」「まさか錦糸町?」「はい。」「会場は浅草だ!」「すいません。すぐ向かいます。」さっそくトラブル。いい事どころではない。波乱の年になりそうだ。ライフルは家族と後輩の分とで4人分用意。受付、場所取り、パーソナルデータ記入、ブルズアイターゲット準備、弾込め、娘の銃にガス注入。その間に後輩到着。「ゴーグルは?」「忘れました。」相変らずノ―てんきだ。いや、このくらいの方がいいのかも。その後に弾速チェックと試射×4。毎年ライフルクラスの朝はバタバタしてやる事が多いが今年はいつも以上に大汗だ。
◎もう順番?
開会式が終わってライフルクラス競技開始。今年は昨年よりも参加人数が少なく競技の順番が回ってくるのが早い。番号が呼ばれたような気がするが気のせいか?いや気のせいではない。同じレーンの人が待機している。慌ててライフルコートを着る。しまった。マガジンに給弾していない。いつも順番だけは遅れないように心掛けているのに肝心の本大会で遅れてどうする。バタバタしながらもプレート競技開始。1回目小ジャマーを倒す。続いて2回目。本大会のプレートの時は膝がガクガク震えることが多いが今日はそれが無い。落ち着いたのか?いや開き直ったか。2回目はミスなく終了。54点。「出遅れた。でもプレートが満射で無くても優勝した人はいるし、これからだ。」と自分に都合良く言い聞かせる。
◎よくあんな銃で
娘のアドバンスバッジ獲得は39点以上だが、練習会の成績を見てもあまり期待できない。GP
110Sをライフルバージョンにしたものだが、集弾がよくない。結局調整しきれないままだった。娘のブルズアイの成績を見に行ったら、なんと43点!しかも10点に3発も入っている!用意した私が言うのもなんだが、あの銃でよく10点に当たったものだ!!
早くもアドバンスバッジ獲得だ。おめでとう。おみやげができた。
◎ルール知っている?
後輩のプレ―トを見に行く。最初の5枚のうち命中2発。ジャマーは大、中クリア。二回目、最初の5枚のうち命中はたったの1発なのにジャマ―は何と全てクリア。ジャマーは上手いのになぜ他は当たらないの?「ジャマーがあると安心感があるんです。」と言っていたが普通は逆だろう。ルール知っているのかな?その後もうひとりの後輩も応援に来てくれた。いいところを見せたいものだ。次はムーバーだ。プレートでつまずいた分を取り戻さないと。そういえば去年もスタートでつまずいて追う展開だったっけ。今年も同じか。相変らず進歩が無い。ムーバーは36点。悪いスコアではないが、追う立場としてはもう少し欲しかった。
◎女神の微笑み
休憩タイムになり家族と後輩ふたりとで昼食を買いに出かけた。「今日は俺がおごるから好きなものを選べ。」コンビニのたかが数百円の昼食代くらいで随分でかい口を叩いたが、
気前良くすれば勝利の女神が微笑んでくれるかも。とにかく後輩のふたりの女神には微笑んでもらおう。え、妻の微笑みは要らないのかって?それはとりあえずおいて置こう。妻の意味深な笑顔ほど怖いものはない。戻ってから記念撮影。女性4人といっしょに写真に写るのはこれが最初で最後かも。
◎プライドは無いのか?
いよいよ最終競技。2種目終わる頃になると、誰の調子がいいとか誰がトップだとかの噂話が始まる。私は人の点数を聞き回る方ではないが、会場内にいると色々な情報が入ってくる「Iさんはマイナス4点、Yさんはマイナス6点だ」満点を基準に何点落としたかで、こういう言い方をするが、私は現在マイナス10点。厳しい状況だ。後はブルズアイ競技を残すのみだが、これで失敗した事が結構ある。銃の調子次第なのだが、私のAPS
2は湿度に弱くひどい時はプレートの的1個分外れる。そのため本大会前日から除湿をかけた部屋に24時間保管した。その効果があってか今の所銃の不具合はない。最後まで調子が保ってくれれば何とかなるかも。しかし良く考えてみれば自分の腕は棚に上げて失敗すれば銃のせいにするとは少し情けないじゃないか。お前にはプライドは無いのか「そうだ、最後は実力で満点で飾ってやろう。そうすれば合計190点だ!」と無謀な目標設定完了。競技に臨む。ブルズアイ一回目48点。中々良い。最後までこの調子でいってくれ。2回目48点。ライフル競技終了。96
5x。公式のブルズアイとしては自己ベストだ。合計186
5x「入賞はできそうかな」と思いながらテーブルに戻る。ほどなくして成績表が貼り出された。「吉田さん、いいじゃない!」誰かに言われて見てみると、なんと2位!「やった」優勝出来なくて悔しいと思うべきなのだろうが、予想以上の順位にはかなり嬉しかった。
◎この集中力だ
このあとはグランドチャンピオン戦の参加。じゃなくて観戦だ。ビデオカメラを設置。「隆は出ないの?」といきなり妻から聞かれた。「俺は出られないの!」くやしい―!まさか知っていて聞いているんじゃないだろうな。グランドチャンピオン戦は4人中ふたりが同点で残り、サドンデス戦に突入。序盤で勝負が決まった。伊沢さんがグランドチャンピオン決定。ガッツポーズが出ると思いきや本人は次の的を狙っている。これだ。この集中力だ。そのまま満射して実力を見せつける。かっこいい。マネしていいかな。出来そうに無いけど。表彰式が始まる。オープンもフリーも2位は緑の帽子をかぶったヨシダだった。入賞者にしてもグランドチャンピオンにしても毎度同じ顔ぶれよりは色んな顔ぶれの人がなった方が面白みがあっていいと思う。とか言いながら自分は毎回入賞したいと思っているのだから実に勝手な男だ。
◎見抜かれている
二日目はハンドガン。浅草に一泊したので朝は余裕だ。上の階ではトイガンフェスタが開催されているがフトコロが寂しい。小遣いの前借を妻に頼んだら「余計なものを買わないように!本大会が終わってからね」の一言。ダメだ。完全に見抜かれている。ハンドガンオープン部門の今年はレベルは高く、1、2位が196点のⅩ差だ。他の入賞者も誰が優勝しても
おかしくない点数だった。今年は相手が悪かったようだ。午後からはフリー部門。FAグループスタート。娘は本大会初参加なので付いてまわる。娘のアドバンスバッジ獲得ラインは49点以上だ。6月の公式戦の時、10点くらいでいいものを40点も取ったのでアドバンスバッジの取得が難しくなった。妻もあまり調子が良く無い。166
3x仕方がない。俺が射撃の見本を見せてやるか。根拠の無い自信で競技に臨む。
◎何年APSやっているんだ
昨日のライフルと比べるとバタバタ感はない。六角レンチよし。グリップのレスト位置を競技種目によって変えるので必需品なのだが、たまに忘れる事がある。今日はOK。めがね、パーソナルデーター、ブルズアイターゲット準備良し。BB弾も忘れがちだがこれもOKだ。完璧だ。待機場所に座る。ん、何か足りないな。「あ、銃を忘れた」何をやっているんだ。やる気あるのか。何年APSやっているんだ。と反省しながら銃を取りに帰る。いかん、いかん、気を取り直してシルエット競技開始。33点。微妙。ハンドガン用にめがねを新しくしたのだから言い訳は出来ないぞブルズアイ競技開始。定まらない。5点に当たったのが良く見える。そんなものを見るためにめがねを変えた訳じゃないのに。84点。残るはプレート。こうなったら満射でいくか。最後にいい点が出るかも。しかし弾は的の横の狭い間にすり抜けていくのがハッキリ見える。44点。合計161
2Ⅹ。偉そうな事を言っていたくせに、妻に負けてしまった。あれだけ練習会に行っているくせに、いつも何を練習しているのだか。ハンドガンクラス終了。
◎すでに負けている
グランドチャンピオン戦用のビデオカメラを設置。うしろから撮るのは中々難しい。そうだ、もっと高い位置から撮れば全体がうまく見られるじゃないか。来年は脚立を持ってくるかな。いや、ちょっと待て。グランドチャンピオン戦を撮ることより出ることを考えるのが先だろう。いけない。この時点ですでに負けている。
◎まるでドラマだ
グランドチャンピオン戦競技開始。4人中ふたりが同点で残り、サドンデス戦突入。1発目双方的中。2発目、なんと二人共外す。凄いドラマだ。まるで打ち合わせしていたみたい。4発目で勝負あり。鈴木さんがグランドチャンピオン決定。派手なガッツポーズではないが、親指を立てた力強いポーズがかっこいい。私がグランドチャンピオンになったらこのポーズで決めよう。いつになることやら。
◎なんてラッキーだ
フリー部門の表彰式。上位6名の他、ジュニア賞等いろいろな賞があった。娘の名前がいきなり呼ばれる。すごい、順位はビリなのになんてラッキーなんだ。他にジュニアはいなかったようだ。ほら、呼ばれたら早く前に出ろ。菓子なんかほおばっている場合か。娘は喜びを表に出すのはイマイチなのだがこの時ばかりはニコニコしている。かなり嬉しかったようだ。いいぞ、その笑顔だ。女性は顔より愛嬌だといつも言い聞かせている。
◎当たらない
最後に抽選会。最初はハンドガンケース。大物だ。今度は妻の名前が呼ばれる。相変らずクジ運がいい。「毎年何かしら持って帰るよね」と言われていたがホントだね。知り合いが何人も当たっていたが、私は抽選会も射撃も何も当たらなかった。今日はそんな日みたいだ。これにてAPSカップ本大会2013終了。いろいろあったが今年も楽しい大会だった。
ケイホビーさん、ブラムさん、蔵前さん、フロンティアさん、またこれからもお世話になります。よろしくお願いします。ではみなさん、また来年もお会いしましょう。
●2013年 APS 我が闘争記 by Master You
今年は桜咲く季節が過ぎると、あっという間に真夏がやって来た。今回は例年と異なり
自分の中にあるAPSに対する認識をほんの少し変えてみた。それは今まで以上に緊張感を背負い、常に考えながら撃つ。日常生活では味わえないストイックな時間を存分に苦しみ悩み、そして楽しもうという試みだ。こうして言葉で表現してしまえば何の事は無く、ほんの数十文字で済む事だが、その状態で最高の自分を表現する事は並大抵の事じゃない。
ところが大会3週間前、予期しない祖母の永眠を迎えた。この弔事は私の中にあった「ある覚悟」を揺らぎ無き確実なものに変えた。そして、全てのメンタルを全部丸呑みして迎えた本大会になった。今回も本誌面「2013我が闘争」をお借りして、ハンドガン競技のみ記憶を辿り、綴る事にする。
APSカップは、スポーツ性のある〈精密射撃〉を軸に構成されています。〈精密射撃〉とは、自己の集中力をコントロールし、満足できる結果をターゲットに残すという精神的な一面と、その集中力を競技中変わらず持続させる肉体的な一面を合わせ持つ〈道〉にもつながる高度なスポーツです。幅広い年齢層の男女、約250名が技術を競う、この〈精密射撃〉というエアーガンによるスポーツは究極の自己鍛錬の表現といえます。つまり自己とターゲット間だけにある勝負の結果が現れます。よってランキングの順位だけでは各人の努力を普く評価する事ができませんでした。そこで順位とは全く別に、選手各自の前進・成長の証を形に現す、努力の結晶、マスターバッジ制度を導入しています。各選手はスポーツマンシップに則り、安全に、真剣に、そして楽しく競技に臨み、自己の目標に向かって下さい。(APSカップ 公式レギュレーションブック 抜粋)
今年はライフル競技でもハンドガン競技でも満足な結果に到らない悔しさが先行したと思っていたが、振り返り見直すと競技中のメンタルと結果は今までにない出来だったようだ。本大会に臨むに当たり今年はハンドガン、ライフル共に大幅な改良を行ない、大会数日前には不確定要素を解消する為に大胆にもグラマスのシリンダーや細かなパーツを交換し、改良は吉と出た。この改良を行う直後に発見した不具合に気付かなければ、
今年も泣きを見たことだろう。ハンドガン戦当日、朝から会場入りして各選手の競技を見守った。やはり本大会は特別な場だ。名だたる選手が苦悩する場面をあんなにも数多く
ヒットになった。しかし、シルエット競技終了時、悔しさが溢れる。その悔しさが直ぐに怒りに変わる。もっと早くメンタルを強め、スタンディングでプローンと同じレベルのメンタルを誘発出来ていたら結果は大きく変わっていただろう。後戻り出来ない気持ちを抑え、クールさを装い、次の競技、ブルズアイに臨んだ。両手撃ちのシルエットから片手撃ちのブルズアイ、ここからは予期しない事が必ず起きる。それは本大会という大舞台に立っている独特な緊張感に当てられ無意識に筋肉が萎縮する。これが予期しない腕の震えや足元震えに現れる。より慎重に焦らず、先程のシルエット競技で得た「悔しさ」を重ねないようトリガーに掛かる右手人指し指の感触から脳内イメージを高め、5m先のターゲットに集中する。10点圏には、狙点を明確に示す為のシールを貼ってある。今回は青シールをチョイス。黒シールも有るがこの日は気分で選択しちょうだ。競技スタート・コールの「スタンバイ、レディー、ゴ―」が掛かると場の空気は一転した。一撃一撃、納得いくトリガーイメージを描き、常に自問自答する。手の震えが起こりそうな時は、緊張で呼吸を抑え気味になっている場合が多い。撃つ前に大袈裟に大きく息を吐き出し、新たな空気を無理無く取り入れる。腕のブレが始ると抑え込む程に大きくなるが、無理はしない。全体のフォロースル―もこの緊張感なら上出来な方だ。定められた時間内で丁寧に、無駄のない一連の射撃操作で競技を終えた。大きく外す白身0点や5点は無い。これでいい。
最終競技はプレート。ブルズアイの競技内容と点数で気落ちする事無く、思い切り臨む事が出来る。緊張感がMAXならモチベーションもMAX。「満射だ、満射。満射以外はないぞ!満射してやる!」というモチベーションが大きくなっていく。これも緊張感から来る一種のシューティングハイなのか。不思議だがドキドキ感の自覚は無い。これから臨むにしては気持ちが先行している。ヤバイ、身心同期していなくては良い結果は望めない。待機席で待つ間、目を閉じ、心静かに時を待つ。競技に使用している愛機/MZ APS
1 Grand Masterは装弾数をカスタム化していないので装弾数はオリジナルの「12発」のままだ。
その為、競技途中に装弾が必要となる。装弾のタイミングも競技戦略のうちだ。
競技開始から下段/大判を連続2つ外したところで心境がスイッチした。「緊張しているとは言え情けない。お前、今日まで何をやって来たんだ!もっと真剣に集中しろ!」、「おう!また、外したもっと考えて撃て言うてるやろ!」自問自答は途絶える事無く続く。緊張感に焦りも加わりスタンバイ姿勢時に大切な呼吸法もすっかり忘れている事を思い出し、その都度、己に渇を入れ、競技は淡々と進む。それでも上段移動時の給弾を忘れなかったのは立派だ。そして、もう一つ。プレート競技は複数人で競技が進行するので全員がスタンバイ姿勢を整え、スタートコールがアナウンスされる迄、タイムラグが生じる。今回もそのタイムラグが生じた。経験値の浅いシューターなら緊張感でガチガチになり、一度入ったスタンバイ姿勢をオイソレと解き、再び同じ気持ちでスタンバイ姿勢を構える事は難しい。今回は隣に入っているベテランシューターの腕の動きを同期して読み取り、回りの空気を読む事が出来た事は大きな収穫だ。給弾時には緊張感で手が震え、思うように弾が込められない事があるが、今回、トラブルは皆無であり給弾数を数える余裕さえあった。
見たのは、今までにない。本大会の緊張感、これを身を持って会場で味わう事がAPSの真髄でもある。以前から私はAPSには魔物が居ると説いてきた。魔物と言うと第三者的存在の創造物を思い浮かべる方も多いと思うが、結論から言えば魔物という創造物は存在しない。存在するのは競技中、選手の闘争心に突然芽生える負のメンタル=弱気な心だ。思い通りに事が運べばテンションアップと慎重で溢れ、負のメンタルは生まれ出る隙がない。
ところが人間は常に考えて行動するようになっていて想像力が豊富な生き物。思った以上に良い結果に事が運べば、その流れを乱さぬよう身体的なプレッシャーが生まれる。これが魔物の正体だ。日常生活では決して味わう事が出来ない心身的なプレッシャーと争い、競り勝つこと。それがAPSの我が闘争に繋がっている。当日、昼食を取る事も忘れ、ようやく順番が回って来た。私が競技するグループはシューターが5名しかいない。(通常は7名でワングループ。)これは欠場者が有った為に少ない訳ではない。私のグループが最終グループであり、私が最終エントリー選手で、このグループに振り分けられた為だ。左側レンジにシューターが居ない。この状態が後のプレート競技で思わぬ状況を生む。
シルエットレンジの待機席で競技開始の時を待ちながら、ふとした事に気付いた。「あ、メガネを替えていない。」そう気付いた途端、身を翻し待機席テーブルまで猛ダッシュ、眼鏡を交換してレンジ待機席に戻った。この眼鏡交換忘れは緊張感から来た事であり、決して歳によるモノ忘れでは無いw。レンジ入りの号令で再び呼吸を整え、シルエット スタンディングのレンジに立ち、これから撃つターゲットを見渡した。「なんて大きく、そして、鮮明に見えるんだろ。この的を外す気がしない!」と普段では思わない慢心が生まれた。しかし、いざ競技が始まると己の身体はコントロールの効かないロボットの様に緊張感でガチガチ。いつもなら難なく数ミリ単位で動かせるはずの紅いドットを動かす事の出来ない状態に陥った。大切な初弾、大外しした訳じゃないが8mのアルミアングルに擦りもせず後方スクリーンに着弾する鈍い音を立てる。慢心は微塵に砕け散るが別の何かが息吹いた。悔しいがトリガーはガク引きになりロクなフォロースル―も出来ない。「当ててやる!」そう思えば思うほど当たらなくなる。「ここで諦めてたまるか。」、「踏ん張ってやる。」そう強く思えば思うほど操作は雑になる。情け無い。しかし、競技は始ったばかり。気落ちすればズルズルと悪い方向へ陥る。悪い空気はここで全部吐き出し、新たな気持ちで次を迎えよう、そして、プローンで結果が悪ければツールたる銃が変調し悪く、どうあがいても今回は駄目だろう。そんな思いを背負ってプローンに移行した。
不思議だがスタンディング時とはメンタルが比べモノにならないくらいテンションアップしたのが自覚できた。ある意味、ここで負の連鎖は断ち切られている。プローン姿勢では脚部、腹部、胸部、両腕部が床に触れた状態になり、身心的な安定感が生じる効果で緊張感が薄れる。トリガーの絞り込みも、より敏感になり脳内イメージで撃つ事が可能だ。ところが3発目10mを外した。弾道は捉えていない。かすかな記憶を思い浮かべ4発目をイメージラインで描く。慎重な操作の末、10mはヒットしたが、自分が想い描く操作に対し、更に細かな慎重さが必要だと悟った。7mもサイティングに時間を掛け、粘った結果は
ヒットになった。しかし、シルエット競技終了時、悔しさが溢れる。その悔しさが直ぐに怒りに変わる。もっと早くメンタルを強め、スタンディングでプローンと同じレベルのメンタルを誘発出来ていたら結果は大きく変わっていただろう。後戻り出来ない気持ちを抑え、クールさを装い、次の競技、ブルズアイに臨んだ。両手撃ちのシルエットから片手撃ちのブルズアイ、ここからは予期しない事が必ず起きる。それは本大会という大舞台に立っている独特な緊張感に当てられ無意識に筋肉が萎縮する。これが予期しない腕の震えや足元震えに現れる。より慎重に焦らず、先程のシルエット競技で得た「悔しさ」を重ねないようトリガーに掛かる右手人指し指の感触から脳内イメージを高め、5m先のターゲットに集中する。10点圏には、狙点を明確に示す為のシールを貼ってある。今回は青シールをチョイス。黒シールも有るがこの日は気分で選択しちょうだ。競技スタート・コールの「スタンバイ、レディー、ゴ―」が掛かると場の空気は一転した。一撃一撃、納得いくトリガーイメージを描き、常に自問自答する。手の震えが起こりそうな時は、緊張で呼吸を抑え気味になっている場合が多い。撃つ前に大袈裟に大きく息を吐き出し、新たな空気を無理無く取り入れる。腕のブレが始ると抑え込む程に大きくなるが、無理はしない。全体のフォロースル―もこの緊張感なら上出来な方だ。定められた時間内で丁寧に、無駄のない一連の射撃操作で競技を終えた。大きく外す白身0点や5点は無い。これでいい。
最終競技はプレート。ブルズアイの競技内容と点数で気落ちする事無く、思い切り臨む事が出来る。緊張感がMAXならモチベーションもMAX。「満射だ、満射。満射以外はないぞ!満射してやる!」というモチベーションが大きくなっていく。これも緊張感から来る一種のシューティングハイなのか。不思議だがドキドキ感の自覚は無い。これから臨むにしては気持ちが先行している。ヤバイ、身心同期していなくては良い結果は望めない。待機席で待つ間、目を閉じ、心静かに時を待つ。競技に使用している愛機/MZ APS
1 Grand Masterは装弾数をカスタム化していないので装弾数はオリジナルの「12発」のままだ。
その為、競技途中に装弾が必要となる。装弾のタイミングも競技戦略のうちだ。
競技開始から下段/大判を連続2つ外したところで心境がスイッチした。「緊張しているとは言え情けない。お前、今日まで何をやって来たんだ!もっと真剣に集中しろ!」、「おう!また、外したもっと考えて撃て言うてるやろ!」自問自答は途絶える事無く続く。緊張感に焦りも加わりスタンバイ姿勢時に大切な呼吸法もすっかり忘れている事を思い出し、その都度、己に渇を入れ、競技は淡々と進む。それでも上段移動時の給弾を忘れなかったのは立派だ。そして、もう一つ。プレート競技は複数人で競技が進行するので全員がスタンバイ姿勢を整え、スタートコールがアナウンスされる迄、タイムラグが生じる。今回もそのタイムラグが生じた。経験値の浅いシューターなら緊張感でガチガチになり、一度入ったスタンバイ姿勢をオイソレと解き、再び同じ気持ちでスタンバイ姿勢を構える事は難しい。今回は隣に入っているベテランシューターの腕の動きを同期して読み取り、回りの空気を読む事が出来た事は大きな収穫だ。給弾時には緊張感で手が震え、思うように弾が込められない事があるが、今回、トラブルは皆無であり給弾数を数える余裕さえあった。
緊張感の大きな起伏は感じられない。おそらく競技中の全てを第三者目線で客観的に見る事が出来たからだろう。しかし、客観視出来ると言う事はある意味集中力が足りないのかもしれない。最終プレートを視線の先にロックした時、「コイツだけは倒したい!」とテンションアップした。しかし、プレートに当たったものの、コンマ数秒違いでロックに阻まれプレート競技は終了した。メインジャッジからの競技終了コールで、催眠術から開放されるように、緊張感の縛りが解けていくのが判る。同時に「悔しい」という感情が言葉と共に溢れ出る。競技は終わったがまだ撃ち続けたい欲が残っているのだ。2013年APS本大会/ハンドガン フリー部門の結果は、ブルズアイ 92
3x、プレート44、シルエット27、合計163
3x/フリークラス11位で終えた。今回、この先を望むなら今迄以上の「何か」が必要だと多くを悟らせてくれた。この悔しさは忘れない、いつの日かこの思いは倍返しのリベンジで報いたい。その第一段階として来期のハンドルネームを「master」から「Master You」に変更する。最大最強の敵は己の中の黒く弱い自分。この先も常に争いの中で己に磨きを掛ける事をここに宣言する。〈終〉
●第23回APSカップ参戦記 by MAGI http://apslab.militaryblog.jpライフルクラスRF068
- 練習
第23回APSカップ東京本大会のライフルクラスに向けた練習履歴。
実射練習
・2012/11/04ピンポイントシューティングで80発
・2012/11/04フロンティア試合形式APS練習会で80発
・2013/04/07ピンポイントシューティングLで57発
・2013/04/27JASG公式記録会ライフルクラスで54発
以上練習会等に4回参加し試合用type96 2号機を271発撃ちました。
自宅練習
4m用縮小ターゲットでブルズアイとプレート競技を1日1回行います。それを9日間行い自宅練習専用type96 1号機で234発撃ちました。
2.メンテナンス
Type96 2号機は昨年の本大会前に行ったチャンバーパッキン交換、バレルクリーニング以降何もしていないのでノ―メンテナンスです。
3.使用銃と目標
競技で使った銃はノーマルのAPS type96 2号機、スコープは4.5~14×50で全競技9倍。使用BB弾はSGM
0.29gの5.98
6.00mm選別BB弾を使用。昨年の本大会後
APS
1GMをライフル化する事を計画しましたが、作る時間を確保できず計画倒れに終わりました。ライフルクラスは4月の公式記録会で出した182
7xという記録が公式トップになり、初めてグランドチャンピオン戦に出場する事になりました。そのため競技の目標はプレート満射です。
4.プレート競技
一週間余り自宅練習を行ったので、そこそこ自信を持って挑みます。一回目の初弾から順調にプレートセンター付近を捕えますが何故か5枚目を左に外します。その後のジャマープレートは順調でした。2回目も危なげなくプレートを捕えますが、またもや5枚目を左に外しました。ジャマープレートは外せないと集中してクリアします。
1st ○○○○×→○○○
2nd ○○○○×→○○○ プレート競技の結果は54点でした。
5.ムーバー競技
現時点では自宅練習が出来ない競技です。唯一対策としてチークピースの高さ調整を行いました。それなりに効果はありましたが、2カ月半も撃っていないので苦戦します。
1st ○○○×○×○×○○
2nd ○○×○○○○×××
14+12=26点と30点に届かない残念な結果に終わります。
6.ブルズアイ競技
一回目の初弾はフライヤーだったのか8時方向0点。それで動揺し2発目を1時方向に外します。その後は何とか落ち着きを取り戻し8点・10点をキープ。2回目の1・2発目は8点。3発目はコッキングミスでダブルチャージの疑いがあったので、銃口を下げBB弾が出てこない事を確認し撃ちます。しかしBB弾は遥か下を通過し着弾しません。気が動転しますが気力を振り絞り4・5発目は10xに入れます。ダブルチャージの疑い濃厚ですがペナルティーにならず。1回目初弾の0点着弾もおまけ判定で5点にカウントされます。
結果は38
0x+36
2x=74
2xでした。ライフルクラスのトータルスコアは154
2x。ブルズアイでの大失敗が悔やまれます。プレートを満射できなかった事も残念でした。
7.ライフルグランドチャンピオン戦
今回は4月の公式記録会の結果で初めてグランドチャンピオン戦に出場しました。グランドチャンピオン戦はプレート競技で行われるので、そこそこ自信がありましたが…
1st ○○×○○→○○○
2nd ○○○○○→○×
一回目の3枚目を外してしまいます。痛い失点で残りを全て倒さねばなりません。
2回目は途中で動悸が出ますが、慌てずに撃ち白的は本日初のノーミス。大ジャマープレートも難なくヒットしますが、中ジャマーを引っ掛けてしまい終了。ライフルクラスは本大会での入賞経験もなく他の3名の方々の様な本格装備もありませんが、地道な体幹トレーニングを毎日行っていました。それはラジオ体操第一の5番(体を横に曲げる運動)、6番(体を前後に曲げる運動)、7番(体をねじる運動)の三つの運動を風呂上がりの日課にしていたことです。継続は力なりと信じ、これからも続けたいと思います。
ハンドガンクラス OA14
- 練習
実射練習
・公式記録・練習会が5回で250発
・BLAM定例APS練習会が1回で40発
・富士見スポーツシューターズAPS練習会が4回で663発
・フロンティア試合形式APS練習会が1回で40発
・フロンティア納涼射撃会1回で107発
・フロンティアクリスマス射撃会が一回で120発
・フロンティア平日無料練習会が24回で3292発
・自宅実射練習が15回で179発
・ピンポイントシューティングが5回で95発
・ひたすらブルズアイが3回で170発
一年でトータル4916発の実射練習を行いました。数年前に比べると大幅に減りましたが、
現状では頑張った方だと思います。
自宅空撃ち練習
・5/23~6/19縮小ブルズアイのみ5発/日
・6/20~7/13縮小APSターゲット35発/日
約2メートル先の壁に貼った縮小ターゲットに対し空撃ち専用APS‐1GM 7号機での空撃ちを椅子に座った状態で行いました。最近の主力練習です。
- メンテナンス
二月にシリンダー内への注油を実施。それ以降は何も行っていません。
- 使用銃と目標
競技で使った銃はAPS
3用ウッドグリップとY氏作ヤスイトリガーを装着したAPS
1GM 8号機。BB弾はSGM
0.29gの5.98
6.00mm選別BB弾を使用。
ハンドガンクラスの目標は、何年も変わらない自己ベスト更新で180点以上です。
- プレート競技
プレート競技スタート自体は何度も経験していましたが、朝イチの第一ターンから始るのは初めてです。そこには予期しない事態が待っていました。それは手がむくんでいてトリガーワークに影響が出たことです。試射の時は3秒1発の早いペースで撃っていないのでグリップがきつい程度の認識でトリガーワークに問題を感じませんでした。
しかしプレート競技が始まるとトリガーを真っ直ぐ引けません。
珍しく照準ミスはなかったのに外してしまうのは悔しいものです。
○○○×○
○×○×○
○×○×○← 5枚外し40点と残念なスタートになりました。
5.シルエット競技
スタンディングの初弾10mを外しましたが次弾でヒット!苦手な9mを難なくヒットさせたものの8mは想定外で上下に外してしまいます。プローンはスタンディングで外した8mのみ照準位置を微調整しただけで難なくヒットしました。
SS 10(×)→10(○)→09(○)→08(×)→08(×)
PS 10(○)→09(○)→08(○)→07(○)→06(○)
結果は11+20=31点です。少し残念ですが許容できる出来でした。
6.ブルズアイ競技
ブルズアイは長らく照準に問題を抱えています。その問題に対応する一つの手段として照準時間を短くしました。具体的には1分間に4発程度のペースで撃ちます。明らかなミスは1回目の3発目だけでした。それは発射の際に身体のバランスが崩れ着弾が右側8点になったことです。今まで経験したことが無いミスで、椅子座った状態での空撃ち練習が影響したのでしょう。ミスはそれだけですが、他競技との絡みでサイトセッティングを妥協しているため着弾が上方に集中し8点になったものがあります。
ブルズアイの結果は、46
2x+46
2x=92
4xでした。
ハンドガンクラスのトータルスコアは163
4xでした。プレート競技での予想外に大きな失点が痛かったですが、毎回新たな発見があるAPSカップは本当に楽しいものです。
視覚的な問題を抱えながらもハンドガンクラスはオープンサイトでの挑戦を諦めません。夜遅くても騒音が小さいAPS
3の空撃ち練習をメインに第24期へ向けた取り組みを考えています。空撃ち専用のAPS
3を用意しなければなりません。
●第23回APSカップ参戦記 OB26 研磨屋さとりん
本大会までの道のり&目的
今年のAPSカップは、ハンドガンオープンサイト部門に参加しました。私のAPSカップへの道のりは、会社のシフト表から始ります。先ず、参加するにあたって、3カ月先まで出るシフト表の紙とにらめっこします。これに関しては、5月の班編成と運頼みなので自分の権利を可能な限り駆使してもどうにもなりません。出れればライフル、ハンドガンどちらでも良い、仕事なら潔く諦める。コレが、うかつに有給が使えない現代の不定休サラリーマンの現状です。背景としては、可能な限りの人件費カットと必要最低限の人員で動かしているのが要因としてあるのですが、どうでも良い話なのでほっときましょう。私が思うには、毎年日程調整して参加されてる方の努力と熱意には脱帽するしかありません。
改めて本題に入ります。私のAPSカップに参戦する目的は、日頃仕事で鍛えた集中力と精神力がAPSの世界でどこまで通用するか試したかったからです。
エントリー後の本大会までの練習
今年はハンドガンに出られる事が判ったし、本大会後の打ち上げにも参加出来るのが判ったので、練習場所の確保から始めます。不運な事に、フォアフロントインドアフィールドのレンジが閉鎖した事をTTHさんのブログで知ります。家の近所でAPSが練習できる唯一の場所だったので非常に残念ですが、エントリ―は決めてたので落ち込んではいられません。そんな時、家から歩いて直ぐにインドアフィールドを見つけ、練習場所を確保する事が出来ました。足らない部分はフロンティア平日練習会と富士見の練習会で補います。私なりに真剣に練習に励んでいたら、本大会直前になって歩いて直ぐのインドアフィールドが改装閉店になってしまいます。本大会直前で、練習場所を完全に無くしました。仕方が無いので、本大会前に家の庭で数十発練習をしましたが、風も吹いていたので、満足な練習とは言えませんでした。私としては、かなりの練習不足でした。銃はAPS
3LE2012にフロンティアマウントベースを装着したもので挑みます。
本大会当日から結果まで…
本大会当日は、室内温度と湿度が好成績のカギとなると予想し、温度&湿度が測れる時計を持参しました。会場に着き席も確保して、一番で温度と湿度を測定した所、湿度の数値が見る見る上昇します。湿度の測定結果が70%近くまで行ってしまいました。余りにも酷い結果に今回の本大会の過酷さを知ります。後で知るのですが、会場内の場所によっては湿度60%付近を示す結果が出ているので、測定場所によって環境が違っていたのかも知れません(あくまでも予想です)。先ずは受付と銃検を済ませ試射時間まで銃を環境に慣らし待ちます。射撃眼鏡を取り出し準備するとレンズのネジが緩んで、レンズホルダーがプラプラでした。急いで、空いてる場所を使いセンターを出して試射へ向かいます。試射はツーハンドで行いました。ワンハンドでも良かったのですが、ツーハンドで当たらないとワンハンドでも当たらないかなっ…、と、思ったからです。
ブルズアイ
緊張は無く最初から調子が上がっていました。練習の成果が出たのか着弾も見えて、第一ターゲット46
2x、第二ターゲット46
1x合計92
3xです。この結果でバッジ更新に期待がかかります
プレート
練習が出来なかった事と、しなかったのがはっきり出ました。結果を図で書きます。
(左から撃ちました)×××○×
○○×○○
×○×○○
一枚目を外すと当たったり外れたりの繰り返し、上段左はじにこの的は当たった物の僅かにタイムオーバーで外すと言う結果で、8枚倒して32点でした。
シルエット
スタンディングは一枚目を外し、後は10M以外を全部倒して14点でした。プローンは、レンズが良く覗けなかったので殆どを外すも、気合で何とか6M、7Mを倒して5点で、合計19点でした。最終結果は143
3xで本大会ではベストスコア―ながらもバッジの更新は出来ませんでした。
最後に
日頃、仕事で超高級硝子を扱っている為、精神力と集中力は非常に自信がありましたが、日頃の練習不足がたたって、可も無く不可も無く平凡な成績で終わりました。来年こそは、バッジ更新が出来る様、万全の態勢で臨みたいと思います。APSは精神力、集中力、礼儀等を学べるスポーツだと思うので、色んな人の文章を読んでみて興味が湧いてきたら、一度チャレンジしてみる事をお勧めします。年齢、性別、体格、ハンディキャップ等で有利不利が無いので…こんなつたない文章ですが、最後まで読んでくれて有難うございました。以上で私の参戦記を終わりにしたいと思います。
●今年もやらかしてしまった!(第23回APSカップ東京本大会参戦記)関西APS射撃友の会 もともと
今年もまたまたやってきました。APSカップ東京本大会。第18回大会に初参戦して以来6回目。経験からいえば、そろそろ中堅どころの参加者ってあたりですかね?今年も例年のごとく、京都から日帰りで「突貫参戦」します。参戦当初は寝台列車で上京したり、前伯したりしていましたが、結局「突貫参戦」が最もリーズナブルだと気付き(夜行バスは除く)以降このパターンです。さて、今年はっと…。まあ、毎年のことながら事前練習を、たいして出来ないまま当日が来てしまうんですよね。前日は、マック堺式ターゲットで軽く練習して終了。当日は朝4時過ぎに起き出して準備。5時過ぎに自宅出発。6時17分京都発の「のぞみ」に乗車します。これだと、8時半頃東京駅着で会場には9時過ぎには到着出来ます。オープンの方でもOBグループあたりだと充分な時刻ですかね。最も私はフリーなので早すぎるぐらいの到着です。会場入りすると、まずは真正面に前田理事長の姿が…。まずは挨拶してこの一年の関西APS射撃友の会(ASW)の活動の報告を行います。
待機ベースへ向かうと、居ます居ます、ASWの前泊組、それから四国の面々、赤羽や蔵前、富士見の面々。回を重ねる度に感じるのは、だんだん仲間が増えていくという実感。これは何物にも代えられません。私の出番は13時過ぎてからなので、オープンの競技を観戦。10時半頃には早めの昼食をとって待機。オープンの方は壮絶な首位攻防がくりひろげられていました。で、私の出番です。FB-17でシルエットスタート。
シルエット 30点
ブルズアイ 78 0x
プレート 28点 合計136 0x
なんじゃ、このスコア?また、やらかしてしまった!ASW設立以降の公式最低点でした(泣)
何だか「この一年間が無駄に終わった感」満点で、はっきり言ってグラチャン戦も観戦はしていたものの、いまいち集中出来ませんでした。マック堺さんからのインタビューのオファーもありましたが、とてもそんな気分じゃなくて逃げ回っていましたよ(笑)。
ところが、まあ、捨てる神あれば拾う神あり、と言うのか、最後の抽選会でコンバットマガジン一年間無料購読が当たっちゃいまして、気分は少なくとも60%は回復。これで、気を良くしてマック堺さんのインタビューも無事終了。こうして今年のAPSカップ東京本大会は終了しました。恒例の祝勝会or残念会ですが、今年は個人的には「超」残念会として参加しました。幹事さん、ありがとうございました。それにしても結果はともあれ、趣味を同じくする者同士で酒飲みながら色々と話をするのはやっぱり最高です。私にとって東京本大会は実はこの時間が最も濃厚で貴重な時間なのかもしれない(笑)と、まあ参戦記はこんなところで…。ここからは、今年感じた、あるいは常々思っているAPSについての雑感を少々…。まず、残念だったのは昨年に続いて今年もエントリー数が減少したこと。
APSに関しては、以前に比べて競技者各位のブログやコンバットマガジンを主とした雑誌等の情報源は充実し、又練習環境も以前よりは充実し(赤羽・蔵前・富士見・Kホビー・國友etc)参入しやすい環境は出来ていると思います。なのに何故?の思いは強いですね。
マック堺さんのインタビューの中でも話したと思いますが、APSは大人の趣味としては比較的リーズナブルな位置にあると思います。もちろん、今回の本大会参戦にあたり京都在住の私はだいたい4万円程度のコストはかかっています。でも、例えばスキー、15万円ぐらいかけてブーツ・板・ポール・ウェア等を揃えて、一回あたり4~5万円かけて信州へ遠征する。あるいはゴルフ、一時期より安くなったとはいえ関西でも一日プレイして1
5千円ぐらい、もちろんクラブは自前で10万円~30万円ぐらいか?まあ、比較対象があまり良くないけど、趣味の活動にはいずれにせよ多少のお金はかかるものなんです。そんな中でAPSはまだコスト面では、ご家族の同意も得やすい方だと思いますが。この冊子を読んでいてまだAPSに参戦していないみなさん(たぶん東京都北区の某ガンショップのお客様だと思いますが)、今年こそAPSを始めてみませんか?もう一つハードルとして存在しているのは最低限の練習は必要であること。特別な才能でも持っていれば別でしょうが、やはり「楽しい」と感じられるまでにひと山あって、まずはこれを克服する必要はあると思います。そこの部分のケアは、練習会を主催する立場としては何か無理無く一緒に競技を進められるレベルに達するところまでの指導方法等考えていく必要があるのではと考えます。…本来、やる気があれば自力で克服してくる部分なんですけどね。
APSの裾野をどうやって広げるか、という課題には、大阪近代五種バイアスロン協会さんが取り組んでらっしゃる「エアースポーツガン体験会」は非常に興味深いと思います。秋の大阪公式と併催と言う事もあり私も何度となく顔を出していますが、射撃を「体感」している時の子供達の楽しそうな表情。あれを見てるとなかなか捨てたもんじゃないな、と思えます。JASGさんの取組みとしても、サポーターショップと共催等で「体験会」を
検討してみる価値はあるのでは?と感じます。もっとも、赤羽・蔵前・富士見・Kホビー・國友etcの各練習会場では体験可能だとは思いますが。練習会等の告知の方法は各主催者(団体)のブログによるものが大半だと思いますが、そろそろJASGとしても、ある程度の実績のある団体(会場)についてはJASGホームページにリンクを貼る等の広報を検討頂ければ、と思います。特にウチ(関西APS射撃友の会)は完全な任意団体なので発信力には限界がありますのでね~(笑)。ところで来年の本大会の会場はどうなるのでしょうかね?関西勢の私としては、ボディーメーカースタジアム(大阪府立体育会館)あたりを希望しますが(笑)、現実的には東京都内の何処かでというのが妥当な線だとは思います。
台東館の様に条件の整ったところが無ければ、競技によって2~3フロアに分かれるのも場合によっては仕方ないのでは?とも思います。私はそんな些細な事よりもAPS本大会の継続性の方が優先度は高いと考えますので。最後に、私の感じるAPSの魅力について書きますが、一言で言うと「うまくいかない(思い通りにならない)から止められない(面白い)」。
といったあたりでしょうか?おそらく、来年も再来年もそのまた次も「うまくいかない」と思います。だから、まだまだAPSを楽しむ余地はいくらでもあるんですよ!
これを楽しまない手は無いでしょう!中年オヤジの挑戦はまだまだ続きますよ。
APSシューターの皆さん、これからも末永くよろしくお願いします。 以上
●2013APS本大会参戦記 青木岳
まずは夏の最大イベントAPSCUP東京本大会を無事終了し、運営者、参加選手の皆様にお疲れ様でした、と言いたいですな。僕個人としては16回目の参加だがライフルクラスがイマイチ、ハンドガンクラスが本大会自己ベスト。両方良い結果を出す事ができなかった。やや納得できない結果でした。まずはライフル編、結果はダメダメでした。銃を少し改良し調整したのだが、作業が間に合わず不完全な状態で本戦に出場しなければならなくなった。結果どの競技も納得いかないスコアに終わる。あと一日あればなぁ。続いてハンドガン編、ライフルの方を頑張っているのに、何故かココ数年上達しているハンドガン(汗)今年は練習会でも高得点でいたので手応えを感じつつ挑んだ。1競技目はプレート、自分の中では得意に思っていたが、いつもより的が小さく見えてしまい上手くいかなかった。中段で2枚、上段で3枚の計5枚外しの大判振る舞い。メンタルか?GMの道も1競技目でなくなってしまった。2競技目はシルエット、この競技は最低でも8、9、10mヒットさせたい種目である。しかしスタンディング、プローン10mに2発使ってしまい33点に終わる。10mの成功率の改善が今後の課題かな? 最後はブルズアイ100点出して170点台到達!それを目標に挑んだ。第一ターン48
1x、第二ターン50
4x 計98
5x。170以上を目標にしていたので「絶対にミスしない」そんな気持ちで1発1発を大事に撃った。そのせいか、どのターンも5発目の時は90秒経過。そのせいか満足な点がでたと思う。結果171
5x。自身としては自己ベストだったので良かった。今後も一発必中を旨に精進していきたいと思う。
●我が闘争 第23回APS東京本大会 APSCUPチャレンジャー
今年も参加させていただきました、APS東京本大会。今年の目標は4つありました。
- 毎年同じ目標ですが当然バッジ更新(皆さん同じ思いですね)
- ツイッタ―で知り合いになった方へのご挨拶
- 5Fで行われているフロンティア様の500円クジで賞品をGETする事
- マック堺様のインタビューでAPS普及活動をする事
この4つでした。さすがに4つもあると神様は願いを叶えてくれません。目標を沢山持つのは良い事なのか悪い事なのかどうなんでしょう?今年も裏カップの参戦して頂いた皆様、運営をして頂いたRISKY様、場所を提供して頂きましたフロンティア様、この場をお借りしてお礼を言わせて頂きます。本当にありがとうございました。昨年とは少し趣向が変わり、今年の本大会ではマック堺様のインタビューが行われたり、シューターの方々、スタッフの方々との集合写真があったり、表彰式ではジュニア賞・シニア賞・殊勲賞・敢闘賞と新しい表彰状の授与式が新設されており、これを提案された方、そして景品を提供して頂いたショップの方にはとても感謝したいです。それに、自らシューターとしても参加をして競技に全力で向かっておられた方々には頭が下がります。私にいつも射撃を教えてくれる師匠は今年ついにAPS
3で196
5xと言う神の域の点数をたたき出しました。師匠にいつも言われる言葉が「射撃の技術は皆そんなに大きな差はない、ごく稀に才能のある人は居るけど、あとはどの様にしてセルフイメージを出来るかだ!自分が頭の中でイメージして引き金を引くんだ。当然フロントサイトは見ているけど、筋肉で引き金を引いては駄目なんだよ。脳で引く様にしないと180点は超えられないよ!それとメンタルトレーニングが大切なんだよ!
師匠から言われると言葉が心に響きます。私が感じた事は、スポーツの場合、誰もが1位を目指して必死に頑張り、練習します。その練習の中で見出した物は決して人様には教えようとはしません。でもAPS競技では、どのシューターの方も色々な人に色々な事を親切に教えてくれます。ここがAPS競技の良い所だと思います。昨年も書いた様な気がしますが、私がそもそもAPS競技を始めたきっかけの一つがメンタルトレーニングにうってつけのスポーツだと思ったからです。メンタルトレーニングと言っても非常に難しいです。私なりのメンタルへの解釈です。メンタルは目標と共に存在するものであり、その目標をいかに明確に掲げるかが大切である。メンタルの「思考」「感情」「行動」の3要素が全て成り立ってこそ、目標に向かうための力であり、困難を乗り越えていける強い力そして心の武器なのでしょう。トップシューターと呼ばれる方々はこの3要素を全て自己流で必死に磨いてきたのだと思います。当然メンタル以外でも射撃の技術に関しても人一倍努力されているに違いありません。どの様な立場に置かれても先程書いた3要素を自分の中で組立ながら射撃を行うのでしょう。APS競技で例えるなら、メンタル=銃は、明確な的(目的)があってこそ狙いを定めて撃てる競技なのかもしれません。そのAPS競技(メンタル競技)は多くの人々が虜になって必死に練習を行い、東京本大会に臨むのです。その必死な姿はとても素晴らしい物です。私の様に「今日は暑いから練習は
やめておこう、今日は疲れたから練習は明日にしよう」などと自分に甘い考えを持っているといつまで経っても上達しないので、まさに、自分との真剣勝負でもあります。最後になりましたが、今年も運営に携わって頂いたスタッフの皆様方、協賛頂いたショップの皆様方には感謝いたします。そして毎年、東京本大会に快く行く事を応援してくれる、妻や娘、周りの人にもお礼を言いたいです。「ありがとう」きっと来年は親子で参加してAPS競技は女性でも楽しめる事が出来るスポーツだとアピールして帰りたいと思います。
by APSCUPチャレンジャー
●競技中のジャムについて RF72、OC 02 猫増倉
1 はじめに
今回で3回目の寄稿になりますが、初めての方には「初めまして」、そうでない方には「こんにちは」猫増倉です。今回も私はライフルとハンドガンの両方に参加しましたが、両日とも銃にトラブルが起きました。ライフルの時は特に気に留めなかったので3位入賞できたものの、ハンドガンでは調子を崩してしまい散々な結果に…。あまりにも凹んでしまったので、これを読んで下さっている方が同じ経験をする可能性を局限するために今回の自分に起きたことと、やるべきだった対処なんかについて書いてみようかと思います。
2 競技開始前の故障
試射レンジ以外での空撃ちなどは「もってのほか」ですが、試射の際にトラブルが起こる事なんかもあると思います。こんな場合にはとりあえず3つの対処が思いつきます。
- あきらめる。
- 本部に掛け合って、協会の銃を借りる。
- 自分の射群の前までに修理を試みる。
「修理を試みる」を選んだあなた。自分で完結できれば良いですが、自力では無理な場合は近くの人に助けを求めましょう。こんな時、黒やスカイブルーなどのお揃いのポロシャツを着ている人に声をかければ、いろんなつてで何とかなるかもしれません。ちなみに私はAPS
3であればパーツと工具をだいたい持参しています。
3 競技開始後のトラブル
今回、ライフルではムーバースタートでしたが練習の1ターンの初弾を装填した際に弾ポロしました。すぐにサブジャッジを呼んで事情を説明して空撃ちを要求。サブジャッジがメインジャッジのところから弾抜き用の箱を持ってくるため、その中に向けて撃ちます。その後は銃口を下に向けた際に再び弾がこぼれないように「変則姿勢」(レギュレーションブックR23参照)でスタンバイすることで対処しました。また、ハンドガンでは、これも初弾の装填時にトラブル。この時はダブルフィードで2発チャンバーに送られてしまいました。この際もすぐにサブジャッジに事情を説明して2発入ってるうちの1発を申告してから振り落として競技に入りました。この時に抜弾を要求しなかったのは、弾抜き用の箱
を持ってこられたら2分に収まらないと判断したためなのですが、的以外の空間に撃つことの許可を取れば良かったと反省しています。これをしなかったためにその初弾が左下の0点圏に当たり(採点時にかろうじて触れていると言う事で5点になりました)それが気になって10発中7発が10点、3発が5点という残念な事態に…。とにかくトラブったと思ったら、それを排除する事が重要です。ただし、その場合には必ずサブジャッジに了承を得ることが必要です。これを怠るとペナルティーを取られる恐れがあります。そしてもう一つ、「スタンバイ」がかかった後は蛍光灯が割れたり、ターゲットにトラブルが起きたりするなどの事態が起きない限り競技が中断する事はありません。ましてや競技を中断させるなんてことは許されませんっていうか、みんなが許しません。メインジャッジのコールの前にトラブルに気付くか、コール後であれば競技時間内に対処したうえで撃ち切れるように考えなければなりません。なかなか原稿を書く気分になれず、締切に追われながら書いている為に競技中に起こりうるトラブルが思いつきません。「こういった場合はどうするの?」っていう事があれば、APSのブロガ―さんにコメントやメッセージ、メールなどで聞いたり、練習会に参加した際に聞いたりして本大会までには疑問を解消しておきましょう。
4 さいごに
APSカップで成績を伸ばすためには練習量を増やす事も必要不可欠ですが、色んな情報を持っていることも強みになります。そのために練習会に参加したりできれば良いですが、地方にいる人はなかなか難しいでしょう。そんな時は先にも書きましたが、私も含めてブログをやっている人が結構いるので質問してみて下さい。疑問解決の糸口や技能向上のヒントがつかめるかもしれませんよ。では第24回APSカップでお会いしましょう。
●「我が闘争」 第23回APSカップ東京本大会 ハンドガン オープンクラス wanshooter
今年で23回目。19回大会から出場しているから5年目です。
自分も含めて回りも少しオッサンからジジイに…いやいや、いつまでも子供ですね(笑)
私の愛銃はマルゼン製グランドマスターAPS‐1・M99モデルです。ノーマルだとシルエットがキツイのでKMのシリンダーに蔵前の0.8Jスプリング、スチールシア、強化シアスプリング、Y氏製カスタムトリガー、マルゼン製木製グリップ、集光Fサイトとなっています。
見た目はほぼノーマルです。これで銃を固定していれば10mシルエットターゲットは外れません。何年か前にmaster氏が「10m当たればそれは当たる銃なんだよ」と言っていたのが未だに頭から離れません。と言うのもオモチャの競技銃ということで当たらない理由を銃やBB弾に向けていたのです。さて私自身本来のエアーガンの楽しみ方はコレクションにあります。とにかく集めて眺めていじって撃ってが単純に楽しいのです。ただ、APSカップだけはどうしても出てみたく、自分の腕はどの程度なのか試してみたかったのです。仲間の誰もが言うことですが家でブルズアイ撃つだけなら当たるんですよ。
私自身も勘違いして自信満々に19回大会に出場しました。ところが競技は違いました。アドレナリンがドッと出て、緊張から頭の中が真っ白。いつもはピタっと止まる銃が暴れる暴れる。100点越えがやっとでしたね。毎年順調にバッジを更新し、3年目にはエキスパートバッジをいただきました。すると、送られてくるレギュレーションブックに「あなたは180点以上の得点を挙げると、ランクアップしたバッジの申請が可能になります。」と表紙に書いてあるのです。180点…まあね表彰台か、絶対に6位入賞ランクです。毎回オープンで100人くらい出場する中で一桁順位です。この壁は非常に高いですね。昨年はフリークラスで200点満点が出ました。今年のオープンクラスは1位と2位が196点!なんと6位でやっと180点という高成績でした。その中に入れと?…JASG殿のS度が解ります(笑)
ちょっと上手くなればエキスパートバッジは手に入りますが、そこからは急に難しくなります。200点満点の180点以上ですから、この辺の点数が撃てる人は本当に上手いです。
ちょっとやそっとの練習では無理ですね。ましてや自宅で当たるからなどの勘違いヤロー(私のこと)では絶対に無理です。それを証明するのが万年エキスパートがとても多い事です。ここから先はどれだけ練習したかになりますね。まぐれじゃなくて自信持って撃てれば大会でも平常心を保て、自宅と同じ成績が残せるのだと思います。毎回、前振りが長いです(汗)さて今年は気の入れようが、なんとも京都公式からダメダメでした。普段の練習不足からブルズアイで0点を撃つ始末。これではダメだと本大会まではかなり練習したのです(自分の中では)でも、この時から既にフラグが立っていたのです…。
大会直前の7月10日。大切な人差し指の間接に大きなトゲが刺さります。いつもなら前日までにキッチリと準備を済ませるのですが、今回は午前中のフライトが取れなかったので当日ゆっくりと準備したのが間違いでした。空港に着いて手荷物預けに銃を預けようとした時でした。レギュレーションブックを忘れた事に気が付きました。JASGの会員カードも忘れました。おまけに空港側では銃を預かれないとのトラブルも発生します。
詳しくはこちら→http//blog.yahoo.co.jp/aps_seimitu/17984336.html(APSカップに出てみたよ2) 本大会当日 私はブルズアイスタートです。7番レーンでした。7番レーンは的に向かって一番右側なんですが、これがクセ者でした。ブルズアイスタートの号令がかかります。何となくグリップの握りに違和感を感じ、握り直すために左手で銃を掴んだのです。「パンッ」との音と共に1発目が発射されました。暴発です。若いです(笑)
精神的にもうダメでした。1的目はボロボロ。2的目は気を取り直し撃ったのですがブルズアイの成績は84点。「お?まだ180点狙える」と思ったのは内緒です。←無理なんですが(笑)
射撃中に気がついたというか2発目を構えている時に他の選手が撃った弾が平均で3~4発が7番レーンへ跳ね返ってくるのです。これは今回たまたまそうだったのか、毎回7はそうなのか定かではありませんが、次のプレートもそうでした。一番苦手なプレート競技です。1発目からやらかしました。「レディ―・ブ―」…あれ?トリガー引けませんよ??
はい、セフティ掛けたままでした(泣)そして、隣近所のBB弾が跳ね返ってきます。結果7枚の28点。いままでの平均では11枚は撃てるのですがね。
終わりましたね。東京本大会…。まあ、これ以上無様な成績も残せませんので一番得意なシルエットだけは頑張りました。いままでに何度も満射しているのでシルエットだけは自信がありましたが、やはり隣近所のBB弾が跳ね返ってくることに気を取られてしまい33点。合計145点でした。ダメですねシャープシューターの成績です。なにやらドンドン公式の成績が下がっています。APSカップで表彰台に上がるにはプレートがキモになります。プレートを練習で満射出来るなら一気に表彰台が近づいてくるのは間違いありません。3秒という時間に惑わされますが、距離が6mなのでAPS銃では外す距離ではありません。ちゃんと狙って真っ直ぐトリガーを引けば絶対に当たります。練習あるのみです。表彰台に上がるには練習が大事ですが闇雲に弾の消費だけでは上手くなりません。技術を上げなければダメなんですが、これの近道は上手い人と練習して上級者の技術を盗むことですかね?誰か手取り足取り教えて下さい。私は四国の片田舎で、ほぼ一人でたまに撃っているだけなのでなかなか上達しません。上達以上に老化が進むので相当な努力(練習)が必要なんだと思います。皆最初は下手くそなんです。APSカップの始りは平均100点ちょっとだったようです。最近はスピードシューティングの猛者達がAPSカップに進出して来ましたが撃ち方が違いますので苦労しているようです。関東の方は是非フロンティアの練習会を覗いてみましょう。富士見練習会もあります。関西の方、中国地方の方は京都の関西APS射撃友の会を覗いてみましょう。四国の方は下手くそな私で良かったら一緒に練習しましょう。もの凄く地味~な競技ですが、射撃の基本が学べますので興味があればとりあえず参加してみましょう。きっと、射撃がもっと好きに…なると思います(笑)
●わが闘争、2013APSカップ参戦記 ハンドガン OB-34 ロンリ―シューター
今から10年ほど前、GUN趣味を再開して少しずつエアガンを買って楽しんでいて、そんな折にひょんなことから手に入れたマルゼンのAPS-1グランドマスター、それまで入手したエアガンとは異なり、リアルさや威力や飛距離がどうとかという事よりもひたすら命中精度を追求したそのフォルムに惹かれ、ネットで調べるとAPSカップというものが開かれ、競技として成り立っている事を知りました。しかし開催地は花の都大東京、私の居住地である愛媛からわざわざエアガンを撃ちに上京するということは現実的でなく、その後、転職したり自宅を購入して引越したりで月日は流れていきます。しかし細々とAPS-1で的撃ちは続け、その間にAPS-3やKSC、ハドソンの製品もリリースされ、ネットでの情報源がホームページからブログに移行していきネット上での双方向のやり取りが容易になっていきます。私もブログを開設して他のAPSシューター様のブログにコメントを入れたり入れられたりでAPSカップに参加したい思いは募っていきます。そんな折、愛媛から徳島へ引越されたwanshooterさんが自宅に射場を作りAPSカップに参加するシューターに練習場所を提供して下さるとの事、早速連絡を取り徳島射場まで撃ちに行きます。ブルズアイ以外の撃ち方はほとんど分からずに行ったのですが親切に指導して頂き、ますますAPSカッ
プに参加したいと思うようになりました。きちんと仕事をして独身なら、年に一度上京する程度のお金と時間はどうにでもなるでしょうが家庭を持ち、ましてや子供までいるとなるとまず家族の理解が必要になると思います。地方在住者が東京まで鉄砲撃ちに行かせてくれ、と言うと大方の奥様は、はあ?なに言ってんの、ってなるのではないかと思われます。うちの妻もモロにそのタイプです。なかなか言い出せません。そんな折、中二の娘が東京に遊びに行きたいと言い出します。実は私がそそのかしたのですが…まあたまには東京旅行もいいかな、と家族会議で決まり、実はこういう大会に参加したいんだ、と打ち明けます。半日とはいえ東京で放置されることに妻は不安を訴えますがAPSカップに参加している間に遊べる場所を提案してなんとか了承を取り付け、いざ東京にLET,S GO!
晴れてAPSカップに初参加となりました。実際に競技をしてのスコアは正直イマイチでしたが初参加にもかかわらず注意を受けたりペナルティーを取られたりしなかったのは何よりでした。wanshooterさんをはじめご指導頂いた皆様に感謝いたします。ただやはり自分自身の結果には納得していないので続けて参加したいのですが、家族サービスの甲斐もあり、次回も観光を兼ねて上京して参加できそうです。実際に公式練習会や本大会に参加して、私がブログを開設している事をご存じの方が多く、私もブログ上で知っていた方々と会場で初めてお会いしたりするのが初対面という感じは全くせず、皆さんとてもフレンドリーに接してくれました。ネット上で知り合った人と実際に交流することに否定的な考えもあるでしょう。しかしAPSの世界に関してはそのようなことは無いようです。同じ目標に向かい精進する者同士なので波長が合うのでしょうか。私がそうだった様にAPSカップに興味があるけど何となく踏ん切りがつかない、地方からわざわざ上京してまで参加するのはちょっと、と言う方も多いのではないでしょうか。それはそうでしょう、先ずは生活がある上での道楽ですからね。しかしこの小冊子を手にして読んでいると言う事は少なからず競技射撃に関心があるということじゃないですか?別に人から強制されて始めるものではないです。自分のできるペースでやればいいじゃないですか。まずは私のように興味のあるブログに適当にコメントを入れて交流する事から始めたりするとかもいいですし、ダウンロードした規定の的に撃って自己採点してツイッタ―で集計するツイポタなんていうのもあったりします。撃ち方もyoutubeで見る事ができたりもして独学でも出来る環境も整ってきています。APS銃がなくても手持ちのエアガンで先ずは的に向かって撃ってみれば良いと思います。おそらく精度の面で不満が出てAPS銃が欲しくなってくるとは思いますが…先ずは出来る範囲の事からやってみてダメならやめればいいし、興味が深まればより追求していけば良いと思います。自分自身の人生です、やらずに後悔するより先ず始めてみる事をお勧めいたします。きっと新しい世界が広がっていくと思いますよ。
●23rd APSCUP参戦記 夏が終わってからのイチゴ狩り コウグループ No.ライフルクラスRO-001 ハンドガンクラスOA-38
タイトルの「夏が終わってからのイチゴ狩り」とはロシアのことわざであり、日本で言う所の「後の祭り」に相当するもので、これはハンドガンクラスで実感したことなのだが、先ずは1日目のライフルクラス。朝焼けが街を照らす早朝。寝起きの身体に好物のコーヒーを流し込む。前の晩は早く寝たので睡眠時間は充分に取った。家を出て駅に向かって歩く今までの人生で数えきれない程歩いたこの道も自分にとって年に一度の祭典の日は何か違って見える。電車に乗り込む。いつもは人々の通勤通学に利用される電車。ここは日本の首都東京。電車は心臓に供給される血液を運ぶ血管のような役目の気がするが人間の心臓と違って止まる時間もある。いつもお世話になっているmasterさんを道中で発見。他の皆様の様子も気になりつつ会場入り。今年のAPSCUPは仕事や私用などが例年より忙しく練習量で言えば過去で最も少ない状態での参加となった。しかしライフルクラスはメインで取り組んできたクラスであるし、何とかして表彰台に立ちたいという願望があったのだ!そして会場入り、既に参加者の多くが集まっている。しかし顔見知りが多いのでそれ程緊張はしない。練習会は腕前の向上は当然ながら、いざ参加したら知らない人ばっかり!という状態を回避し精神的に楽になるというプラス要素もある。勿論一カ所のみならず様々な場所で参加すれば更にそれがプラスになるのは当然!ライフルクラスの今年のグループナンバーはRO
001.一番若い番号だ。「順位も1なら良いな」と密かに思ったりした。競技開始。今年のライフルクラスはブルズアイからのスタートであった。同じ組には元々ライフルのオープンサイト部門は少人数と言う事もあって。知らない人が一人もいない!
これだけでも有利であろう。競技開始!本大会と練習。やることは全く同じ!違いがあるとすればそれは、場所と雰囲気だろう。本大会はやはり独特な雰囲気があり全ての参加者に見えない圧力をかける。これに屈するか屈しないかが運命の別れ道!ブルズアイを時間をかけてじっくり狙う。しかし普段の練習じゃ出ない微妙なブレが出る!やはり何かに襲われている!結果は90点。ハッキリ言えばあまり褒められたもんじゃないスコア。しかもⅹ圏を取り囲むような着弾!そしてⅹに一つも入っていないw。ⅹカウント無し、中々拝めるもんじゃない(笑)しかし他の参加者もオープン部門は1名を除いてブルズアイが低迷。やはり何かある。次はプレート競技。これは本当に明暗が別れる競技!このジャマーを失敗すればスコアは一気に急降下!過去どれほどの参加者がこの競技で悔し涙を流したであろうか?第1ターン2発目が辛うじてプレートの隅っこに掠ったような感じでプレートターゲットの後ろ側の幕に弾が当たった音がハッキリと聞こえた。人差し指がトリガーを弾いたタイミングから間違いなく自分だと解る!思わず「ヤバ!」と思う。それからは慎重に狙い。第2ターンまで全て撃ち切り満射。ジャッジから「これは採点するまでも無く全てヒットなので60点です。おめでとうございます」と声を掛けてもらう。この時点でオープン暫定1位。次のムーバーで全てが決まる。ムーバー競技の第1ターンの1発目でいきなり外す。トリガーを弾くタイミングが早すぎた!つい力が入ってしまったのだろう
この第1ターンでは、またタイミングを誤り2発のミス。第2ターンは更に慎重に狙い。満射。36点でムーバー競技を終えた。成績はブルズ90、プレート60.ムーバー36点で
合計186点!グランドマスターバッジのスコアに届いた!バッジそのものは公式練習会で頂いていたがやはり本大会で出せると嬉しい!そして公式の点数はマグレじゃなくて良かった(笑)オープンサイト部門の結果が発表され1位だった!表彰台の中央に立てる!
しかし1位となればお約束のイベントがある。そうグランドチャンピオン決定戦だ!
フリー部門の1位は一緒に練習する機会も多いイザワ氏。フリー部門優勝でマスター獲得という見事な成績!そしてグランドチャンピオン戦でのライバルは、今期のオープン公式1位で各雑誌でもお馴染みの石井健夫氏。そしてAPSの大先輩にして尊敬するMAGI氏。
いきなりアナウンスで名指しで圧力をかけられる!沢山の人に見守られながらのチャンピオン戦。ついでに4名の中でグランドチャンピオン経験者が私だけだったので「負けたら請求書が届くw」というありがたい応援も頂きました(笑)グランドチャンピオンになると本大会のエントリーフィーが無料になるので、私が勝たないと協会さんがまた一人分のエントリーフィーとりっぱぐれる事に(笑)第1ターンの真ん中のジャマーで失敗する!この時点で請求書…じゃなくて負けと思いました。第2ターンではクリーン、すると先程クリーンだったイザワ氏が第1ターンの私と同じく真ん中で失敗していた。そして石井氏とMAGI氏もミスをしていた。なんか嫌な予感がした。するとイザワ氏と同点である事が告げられ、私とイザワ氏でライフルクラス史上初のグランドチャンピオン戦サドンデス勝負をする事に。で、その幕は私自身で呆気なく引く事に。ジャマーの無いプレートでミス。2013年度のグランドチャンピオンはイザワ氏に!悔しくないといえば嘘だ。しかしイザワ氏の勤勉さと練習に掛ける情熱。そして実力を思えば納得の結果。心からおめでとうございます!という言葉が出ました。今年の私にはグランドチャンピオンに相応しい力が無かったのでしょう。そして表彰式。一番最初に名前を呼んでもらい、一番大きな盾を貰い、表彰台の一番上に立つ。素直に嬉しかったと言わせてもらいます。今期を振り返れば既述のように練習量は少なかった。ですがそのクセに勝ちたいという欲だけは、あった。そして練習の成績は不調だった。しかし本大会で優勝。何が起きるか解らない。投げたらそこで終わり。しかし最後まで諦めず本大会に挑んでよかった。もし参加すだけでも良いや、なんて気持ちで挑んでいたら、こうはいかなかったであろう。
終わり方が全てを飾る(グルジアの諺)
2013年7月14日 日曜日 APSCUP東京本大会ハンドガンクラス
家に火がついてから井戸を掘る(ネパール)
傘を差した時に既に濡れている(フィリピン)
嵐の後に家を補強(フィリピン)
葬式に医者を呼ぶ(ロシア)
いずれも後の祭りを意味する諺。そしてハンドガンクラスは正に後の祭りであった。
ライフルクラスと同じ会場に同じ様に当日足を運ぶ。参加者全員に義務付けられている
弾速チェック。しかし参加者には数値が見えない。が!聞けば教えてもらえる。ただし数値はフィート!「300です」とか言われても、たまげる必要は無い(笑)そしてその数値が著しく低かったし、何かコンプレストも違和感。銃はAPS-3のLE2012。そういえば内部のメンテナンスをいつやったか思い出せない…これはマズイかもと思いつつ競技開始。
幸運ともいえたかも知れないのが第1競技がシルエットだったこと。どうせ不調なら恐らく悪化の一途なら、まだ幾分マシな状態で最も距離が遠いシルエットに挑める方が良さそうだ。しかし結果非常に力ない弾道でなんとスタンディングの8mだけヒット(^^)
ブルズアイもかなり狙点より下。そして弾痕が明らかに小さい…最後のプレートはギャラリーからも「銃口がやけに上に向いてる」と言われる程の迫撃砲のような射撃方法で、これで12枚倒したのはある意味で凄いかもw。結果はシャープシューターのスコアにすら届かず公式最低記録更新に。銃のチェックをしておけば防げたミス。まさに自業自得。今年の本大会オープンサイト部門は6位の選手の得点が昨年の1位を超えるという状態。優勝者の点数は大会最高記録!このツワモノ達とグランドチャンピオン決定戦を競い見事勝利したのはスズキ氏。人生の大先輩の勝利はAPSが老若男女を問わずに戦える事をあらためた証明してくれました。素晴らしい結果を残した。スズキ氏に敬意を表します。そして初参加者の活躍が目立った大会でした。この私の駄文をどれだけの方、特にAPS未経験の方々が読んでくれるのかは存じません。しかし人間には時として自分では全く気付いていなかった才能が眠っている事がある。もし興味がある人がいれば是非この競技に参加して欲しい。自分なんか…と思う必要なんて無い。またロシアの諺になるが「撒かない種は芽を出さない」どんな才能でも発揮する機会が無ければ!きっと楽しめると思います。最後にいつもお世話になっている皆様。そしてこの素晴らしい競技を開催して下さっているJASGさんに感謝します。
●苦闘の1年を超えて10エン
2013年7月14日、言うまでも無くこの日は第23回APSカップ東京本大会ハンドガンクラスの開催日、自分個人としては人生2回目のAPSカップ本大会出場。飽きっぽい性格の自分が、ここまで競技を続けてこれたのは、自分だけの努力でない事は十分理解している。日本エアースポーツガン協会の皆様をはじめ、APSをこよなく愛する方々の手助けや励ましがなかったら再びこの場所まで来ることはできなかった。特に、昨年の東京本大会では自分のAPS競技への取り組み姿勢を一変させる出会いがあり、ちょっと本筋とは離れるけれど自分がAPSを始めたきっかけから、その出会いによる今年の本大会までの自分の変化について書いていきたいと思う。自分がAPSを始めたきっかけは、前向きな理由ではない。当時、仕事の人間関係に苦しんでいて、今にして思えば元来人付き合いが苦手な自分は対人恐怖症に近い状況に陥っていたと思う。そこで今まで無趣味だった自分は、ストレス解消や、あわよくば自己鍛錬出来る趣味を探し、辿り着いたのがAPSだった。
体力なし運動神経無しの人間でも参加でき、しかも個人競技なので人付き合いの煩わしさも少なく、それでいて仕事場以外の別世界にいける。さらにあわよくば精神鍛錬もできるという勝手な思い込みからの選択だった。品薄だったAPS-3を何とかケイホビーさんで手に入れ、それと同時に公式練習会というものがあるのを知った。早速BLAM!!さんで開催される公式練習会に参加し、運良くマークスマンバッジを手に入れることが出来た。
だが良かったのはそこまでだった。その後はいくらやっても成績は伸びず、公式練習会に参加はすれども、悔しさと後悔しか残らない状況が続いた。家に帰ってもストレス解消どころか落ち込むばかりの自分を見て嫁から「趣味で苦しむぐらいならもう辞めたら」と言われるぐらいだった。それでも第22回東京本大会まで参加する気力が残ったのは、自分に対する赤羽フロンティア社長の手厚い配慮があったからだ。けれど、いくら周りの配慮があったとしても、APSで苦しんでいる自分自身が楽しめるようにならなければ競技を続けて行く事はできない。自分自身を変えたくて始めたAPSだが、結局何も変わらないままなら続ける意味も無い。本大会で納得のいく成績を出せなかったらもう辞めようか…。
そんな思いを胸に昨年の東京本大会に出場した。当日、会場のレストスペースのテーブルを確保できなかった私は、ある方のテーブルの一角のイスに座らせてもらう事が出来た。白髪のおじいちゃんとその奥様と思われる方と一緒になったのだが、偶然にもそのおじいちゃんは私の射座の隣の方だった。大変気さくな方で、いろいろ話しかけてきて下さった。
そのおじいちゃんが、自身の銃のグリップを見せてそこに貼ってある銃検のシールを指差し笑いながら、こうおっしゃった「これをもらう為に来たんだよ」お連れのご婦人もコロコロと笑った。謙遜でもなんでもなく、本当にそう思われているのだろう。その時の笑顔は本当にAPSを楽しんでいる笑顔に思えた。いや、実際に心の底から楽しんでいる。そんな笑顔だった。自分は頭の中をハンマーで殴られたような感じになった。今まで、点数を良くする事だけがAPSの楽しみ方だと思っていたのだが、もっと違う、なんと言うか会場の雰囲気や競技に参加する事自体を楽しむ事もできるのだと気がつかされたからだ。
APS競技は奥が深い、それは色んな楽しみ方が出来るという事だと思う。ひたすら点数を追い求めるも良し、その場の雰囲気を楽しむも良し、仲間を作って切磋琢磨するのも良し…懐が広い競技なんだ、としみじみ感じた瞬間だった。結局成績は自分もおじいちゃんも同じくらいの点数だった。自分的には良くない点数だったが、不思議と今までより後悔も悔しさも少なかった。それでもちょっとだけ後悔や悔しさが残ったのは、まだ自分の心が未熟なのであろう。APSをいかに楽しむか!それがその時からの目標になった。
その後も公式練習会には積極的に参加した。立ち上げていたブログもアップする回数が増え、色々な方との交流も広まった。ただ、成績だけは全然良くならなかったが、前と違いAPS競技がずっと楽しくなった。あっという間に1年が経ち再び東京本大会のステージに立つ事ができた。去年の自分とは違う自分がいると感じた。本大会独特のピリピリした感覚を感じ、手足が震え自分の実力の半分も出せないのは変わっていなかったが、明らかに前より楽しい時間が過ごせた。自分はこんなにAPSを楽しめるようになったと、おじい
ちゃんに見せたかったが、残念ながら今年は姿を見る事ができなかった。おじいちゃん、自分は来年もきっと本大会出場します!その時はもっともっとAPSを楽しめる自分になっていると思うので、その姿を見て欲しい!
最後にこれからAPSを始めようと思っている方、成績が伸びなくて辞めようかと迷っている方にメッセージを残したいと思います。APS本大会では高い技術と精神力を持ったトップシューターの方々にスポットが当たり、その素晴らしいパフォーマンスは感動を生み出します。そしてその感動に熱を与え大きなものに育てていくのは大会に参加している全てのシューターだと思います。APSは奥が深い競技です。点数が良くならなくても、新しくこの世界に飛び込むのが不安でも、全て受け入れてくれる体制が協会や業界、そしてAPSを愛する個人の方々によって出来ています。「私はへたくそだから…、自信がないから…」なんて思わないで一緒にAPSを楽しみましょう!何せ、APSは私自身が2年も続けていられるぐらい楽しい世界ですから!
●APSCUP2013に出場して… マック堺こと堺達也
十数年ぶりだろうか……。深々と感謝の礼をしてレンジにしてボックスに立った。
僕は今2013年APS本大会シルエットレンジ7番射台にいる。広々としたレンジには整然とターゲットが並ぶ。右側前方に数名のカメラを構えたプレスの人。左側6番射台に大先輩の石井先生。後ろは撮影協力をお願いした鳥井君。そしてこの場に導いて下さった、山中さん、リスキーさんに心の中で「ありがとう」とつぶやいた。緊張は無かった。理由は二つあった。1つは、自分の技術力の無さで上位の可能性は殆ど無い。練習でたまに高得点が出るものの「まぐれ」だからだ。もう1つは、動画の撮影を行っており直前まで準備でそれどころじゃ無かった。山中さんのご厚意でマルゼンさんの撮影許可を頂け、YoutubeおよびAPSのDVD製作も許可いただけた上での撮影だった。APS3の入ったガンケースを地面に置いた。銃口が前になるようにケースの向きを変える。ドライファイアの許可が下り、銃を取りだす。狙いを定めると、そこは暴風雨が吹き付けるような世界だった。緊張の為、銃がグラングランで狙いが定まらない。「ああ、なんだ自分も少し行けると期待してたんだ!」身の程知らずが自分でも微笑ましくニヤリとした。自分は8mからスタートして9、10、7、6mの順で撃つ。やがて競技が始まった。視界に入るプレスの人が気になるかなあ。と思ったが気にならなかった。そんなゆとりが無かったというべきか。じっくり狙いを定めて…。練習とは別の世界があった。フロント、リアサイトは揺れ、ターゲットは霞んで見える。どうにもサイトは止まらない。「前と変わらないなあ」と思った。不規則に揺れるサイトで何となくあっている時にトリガーを引いた。短い間の練習で得たものは、揺れが収まるのを待っていると的が見えにくくなり腕も疲れてより揺れるという事だった。半ば諦めてトリガーを引いた。8mは、なぜか当たったものの、9mは当たらなかった。最後は弱気になり7mを撃って立射を終えた。練習ではもっと撃てる時もあった。
ありがとうございました。最後に、まさか自分がまたAPSを撃つとは思ってもみませんでした。リスキーさん、山中さんに心動かされたからです。ありがとうございました。
2013/8/12 マック堺こと堺達也 http://machsakai.com/
●初めてのAPSカップ SEIJI
私は今年からAPSを始めました。これまではシューティングといえばスピードシューティングやタクティカル系シューティングばかりやっていて、APSはなんとなく敷居が高く感じてやっていませんでした。そんな私がAPSを撃つきっかけとなったのは、赤羽フロンティア山中社長の存在です。山中社長が作った特設レンジを使わせて頂いてるうちに、徐々にAPSもやってみたいという思いが浮上してきました。始める前は「APSなんて簡単だ!」って思ってました。1ターン2分とか、1枚3秒とか、「時間十分じゃん!!」「ゆっくり撃てるんだから外す事はないな~」って感じで。しかしながら始めてみると、これまた全く当たらない!?フロンティアさんの無料練習会でも良くて130点台、悪いときは100点そこそこな感じです。なぜこんなに当たらないのか?時間配分が分かってないから?片手で保持がつらいから?色んな要素が入り混じって、全然整理ができません。まあ元々ハンドガンは下手なんですがorz そんなこんなで、初めての公式練習会、射座に立つまでは全然緊張もしていませんでした。でもいざ構えると、練習のときの3倍くらい銃が揺れてます。最後まで揺れを抑えることができず、結局トータル101点でギリギリのマークスマン。自分ではもうちょっと行けると思ってたんですが、正直へこみました。2回目の公式練習会では1回目ほど銃が揺れず、結構平常心で撃てた気がします。トータル144点で、無事シャープシューターに昇格しました。「次はエキスパートに昇格だ!!」と意気込んで、無料練習会や精密射撃情報部さんの試合形式練習会に参加させていただきました。練習会では徐々に成績も良くなって、プレートも12枚以上は普通に倒せ、トータル170点以上も出るようになりました。「これはいけるんじゃないか?」という思いで迎えた初APSカップ本大会。会場は大きなシューティングマッチで何度も訪れた台東館しかしシューター主催のスピードシューティングと違い、メーカー・協会が仕切るAPSカップは何か違う感じが漂ってます。なんというか、会場に入ってから、胃がキリキリと痛み始めました…緊張と言うか、プレッシャーというか、自分と周囲の距離がちょっと離れている感じがしています。自分はBグループでプレートスタートでした。赤羽でのプレート練習で結構自信がついていたので、「満射いくぜ!!」と意気込んでいました。しかしまだ胃は痛いままです。下段は真ん中を外すも4枚倒し、「イケルイケル!!」と思ったんですが、中段に移ったとたん、的が小さく見え出し、当たる気がしなくなりました。的が変わった一発目って大事なんですよね。ここを外して以降、上段の4枚目まで全て外してしまいます。なんというか「どうしたら当たるのかが分からない」状態でした。当て方を忘れたというか?…最後の一枚はなんとか当てられましたが、結局計5枚しか倒せませんでした。最初のプレートで今年
の夏は終わりを告げましたorz 結局トータルで115点と、点数的にはマークスマンに逆戻り。非常に悔しい結果となりました。しかしながらこの悔しさをバネに、もっともっと頑張らねばという思いを強くしております。今はまたスピードシューティングのシーズンで、APSに手が回らない感じですが、来期はもっともっと練習したいです。本来なら一年中練習できればいいのですが、二足の草鞋は厳しい?とりあえず、次の公式ではエキスパート以上を狙います!
●《APS本大会初挑戦》 チームRタイプ やま
チームRタイプに入って、子連れさん、リョウチャンさん、SEIJIさん、よしむねさんを始めとするチームの皆さんと出会い、そしてタクさんやTTHの皆さんと出会い、そしてそして山中社長と出会いました。本当に出会いというのは素晴らしいと感じています。そして今もまたフロンティアさんのレンジで更に多くの方と出会い、出会いの裾野がどんどん広がって来てます。こういうのって何かイイなあ~と、ふと思う事があります(意味不明でゴメンなさい)都会では孤独感を感じる人が多い、というような事が良く報道されたりしますが、自分で最初にほんの少しの勇気を出して自ら何か行動をすれば人の輪はどんどん広がり、そして良い出会いの機会も増えると最近は切に感じています。ヤバいAPSの事書かないと(^^)ちょっと長めの前書きを書いてしまいまして、すいません。それでは参戦記スタートします(笑)スピードシューティングを始めて約3年が経ちましたが、今回初めて精密射撃のAPSに挑戦する事になりました。同じ射撃でも全く違った感覚・取組み方で最初はとまどいましたが、でも撃つ事の楽しさは同じでしたので楽しむ事が出来ました。今回は簡単ではありますが、その新たなジャンルへチャレンジしたレポートをさせて頂きます。APSを始めようと思ったきっかけは、フロンティアさんではAPSが非常に盛んで、土曜日のチームRタイプのスピード系練習会の前にAPSシューターの皆さんの射撃を近くで拝見する機会が多く、面白そうだなあ~と思ったのがきっかけでした。でも冷静に考えると近くでAPS射撃を頻繁に見れるというのは中々無いと思いますので恵まれた環境に感謝ですm(__)mそして昨年、APS
3フロンティアモデルが発売された時に使用銃は購入し、購入直後に一度特設レンジでの練習会に参加させていただきました。その時に山中社長からルールや基本的な撃ち方をレクチャーして頂き、ブルズアイ、プレート、シルエットを通しで2周し、それから少し時間が開いてしまいましたが今年に入りフロンティアさんの公式練習会⇒本大会前日練習会⇒本大会出場という少し無謀(?)とも言える経験値での本大会挑戦となりました。公式練習会は、経験値が無い分点数に対してのプレッシャーなどが、あまり無く、隣の射手もチームメイトという計らいをして頂いたので射撃時にはあまり緊張や手の震えが無く撃つ事ができました。終始新たなジャンルの競技を楽しみながら撃つ事が出来ました(会場の独特な雰囲気には少し緊張しましたが…)本大会も同じように撃てるかなあ~と思っていましたが全く違いました。公式練習会では震えな
かった手が終始ブルブル状態で目も星が何個も飛んでいたような記憶が…公式練習会で頂いたマークスマンバッジからシャープシューターバッジへのステップアップという成績目標を立て自分にプレッシャーを少しは掛けていましたが、本大会のド緊張は全く別の要素だと思います。振り返ると完全に会場の雰囲気に飲まれてしまったかと…。「本大会は違うんですよね~魔物が…」と噂では聞いていましたがそれを痛感しました。緊張のあまり弾切れに気付かないままコッキング!⇒射撃!で大事な一発をミスショットしたりと目標にはほど遠い散々な結果の初参戦となりました。実は各ステージの記憶も曖昧な程のド緊張状態でした。本大会は「楽しむ」までの余裕が全くありませんでした。同時に「苦しい」という気持ちも感じる余地がないほどド緊張状態でした。ただ曖昧な記憶の中で撃ちながら1つ感じた事が、シルエットやブルズアイで上手くサイトイン出来なかったり時間が掛かったりした時に一度手を下ろす事がなかなか出来ないという事でした。頭では一度手を下ろして再度サイトインと思っていても一度上げた手を下ろすのが、こんなに難しい事だとは思いませんでした。手を下ろすという簡単な動作が中々できない、手を下ろすのには結構「勇気」がいる事だとは思いませんでした。何度か出場しているスピード系の大会では緊張などで練習通りのタイムを出すのが難しいのは経験してますが、精密射撃のAPSでは緊張や手の震えによる成績といったものの下降度合いはスピード系よりも大きいのでは?と思いました。APS-3フロンティアモデルに書いてある「洗心」とはそういう事だったんですね?参戦レポートというよりは感想文の様になってしまい申し訳ありません(^^)来年はちゃんとしたレポが書けるぐらいの記憶が残る、そして自分の目標をクリア出来る記録を残すように技術と精神を鍛えて来年の本大会も挑戦したいと思います。最後に前日練習会で的に対しての立ち位置・足の開き方やつまさ踵の角度などの射撃の基本をご指導して頂いたリスキーさん、自分のプレート射撃を見てくれて「外している時は手首を動かしてサイトを合わせているよ」とご教授頂いた猫さん、貴重な練習時間にも関わらず練習に混ぜて頂きました赤羽APSシューターズの皆様、本当にありがとうございましたm(__)m
そして素晴らしい練習場・恵まれた環境をいつもご提供して下さる山中社長には本当に感謝しております。本当にありがとうございます。APSの射手の方はスピード系よりも年齢層が高く、長~く続けられる競技と感じました。細く長く地道にAPS競技を続けていきたいと思います。これからも何卒宜しくお願い致しますm(__)m
●【2度目の出場】2013年7月APS本大会ハンドガンクラス出場【大いなる勘違いと失敗】 よしむね
お世話になっております。昨年の4月より精密射撃(ハンドガン)を始めた「自称;かなり遅咲きのシューターです」ガストイガンを使ったスピード系射撃なんかも2010年からやっております。APSを始めたきっかけは「ちゃんと狙って撃つ」という基本を学びたかったからです。さっそく昨年4月の日曜日に実施された試合形式練習会に参加させて頂く事
になりました。当日、赤羽フロンティアさんにて購入した精密射撃用競技銃は10mの距離で3㎝角の的をも必中ヒットさせる事も出来るという素晴らしいスペックでした。巷でも非常に評価が高い!使う弾もいつもの大きさだし操作もシンプルで簡単だ!さあ、頑張って当てまくるぞ!でも実際にアドバイスを受け3つの種目に臨むも、ほとんどまともにターゲットにさえも当てる事が出来ませんでした。アレ!おかしいな?もしかしたらハズれ製品に運悪く当たってしまったんじゃなかろうか!?とも思いました。でも周りにいらした方の所見で当たらないのは・引き金を力いっぱい引いてしまって銃口があさっての方向に向いてしまっている・構え方、スタンス、グリップがなってない。が主な原因でした。
あらためて確認してみると確かにスピード系のターゲットより遥かに小さいし距離がある。しかし銃のスペックは非常に素晴らしい!ならば銃を構えてもピクリとも動かない筋肉をトレーニングで上半身に付ければ理論的にはオッケーでは?で、ちゃんと狙うは後からの練習で何とかなる!と言う考えでそれから鈍った身体を鍛え直す事に専念しました。あまり鍛え過ぎてムチムチになりすぎると服が着れなくなるのを懸念して軽めの30キロのバーベルセットで集中トレーニングを実施しました。その甲斐あってか割と銃をブレずに静止させる事が出来て来ました。でもプレートだけは動作が入るのでまた別の問題かなと思いました。割とその後の公式練習会、本大会でも自分としては狙い通りのリザルトで進んできたので今年の本大会では、もしかしたらバッジ更新も夢じゃないのでは?と意気揚々で出場した次第です。で、本大会当日…ブルズアイから競技スタート。よしっ!気合を入れて行くかっ!と会場で腕立て伏せを軽く10回したのが運の尽き。いざ競技が始まると腕の筋肉がピクピクと躍動してサイトが定まらない。定まらない、止まらないの状態で撃ち、散々の結果で茫然自失。当然後のプレートも、シルエットも…。まさにやってはいけない事を当日やってしまって後悔しきりでした。大きな失敗を経て、やっと気がつきました。高性能な競技銃を上半身を鍛えてピクリともしない固定台にしてしまえと言う短絡的な考えは、あまりにも浅はかだったと、空くまで銃をコントロールするのは生身の身体。そしてその身体をコントロール出来る出来ないかはメンタル的な要素がとても大きいと、今になって気がついた次第です。射撃競技で良いリザルトを残すには日々のたゆまぬ練習も必要なのは当たり前ですが、練習通りの動きが出来るメンタル面鍛えるのも重要だと再認識いたしました。今後も健康の為に筋力トレーニングは続けてゆきたいと思いますがメンタルトレーニングも課題に取り入れたいと思っております。追記;良いメンタルトレーニング方法を模索中ですので、これは!という方法をご存知の方は是非ともご教示下さいませ!精密射撃を始めたばかりの素人感想文にお付き合い頂き恐縮です。それでは今後ともよろしくお願いします。 柿原敏彦
●『我が闘争』APS参戦記2013 OB28 子連れ狼
第23回となる、今年のAPSカップ本大会ですが、私にとっては、初めての本大会でした。と、言うよりも、競技銃であるAPS
3を入手したのも、昨年の秋頃でしたので、何もかもが初めての経験であります。そんな訳でして、諸先輩方、ベテラン勢の皆様の参戦記には到底及びませんので、初心者目線で、今回の記事を書いてみたいと思います。APSも競技も初心者でありますが、トイガン歴は結構長いです。30年くらい前でしょうか?マルゼンからBB弾が出る前の7mmの鼓弾(てるてる坊主状)の頃から、エアコッキングのガンで遊んでおりました。近所のお墓や公園を走り回り、今でいう『サバイバルゲーム』の始りです。当時は、今では当たり前である、ガスブローバックも、ガスガンもなく、バレルは樹脂製HOP機構もないので、弾はあまり飛びませんでした(10mも飛ばない?!)飛ばないし、威力もないので、シューティンググラスなどのゴーグルもせずに撃ちあっていましたねえ(今では考えられないですが)マルゼンのM59はずっと愛用しておりました。プラ製のカートにBB弾を込めて、マガジンに装填。スライドを引くのではなく、押してスプリングをコッキングします。トリガーを軽く引くとBB弾が発射され、トリガーを最後まで引くとカートが排挟されるというギミックでした。この頃からでしょうかね?マルゼンの製品をベースにKENさんが『クリーンヒッター』という良く当たるカスタムガンを製作し、シューティングマッチも行われるようになりました。そして、ここから弾の出ないモデルガンは別として、おもちゃのトイガンを使った遊びはシューティングとサバイバルゲームへと、それぞれ分かれて行きました。なんでAPS参戦記なのに、こんな関係無い事書いてるんだ?と思われるかもしれませんが今後のAPS競技の行く末にも関係する事だと思うので暫しお付き合い下さいませ。今現在、トイガンでの遊びの殆どがサバイバルゲームでの使用が主で、8~9割くらいは占めているのではないでしょうか?残りの1~2割が、的を撃つシューティングの人口だとしたら、APS競技人口はそのうちのどれくらいになるのでしょうか…もともとサバイバルゲームからの出身の私でありますが、数年前から、早さを競うスピードシューティング競技にも参加しております。5mくらい先にある5枚の鉄板を、わずか2~3秒ほどで当てるのですが、これが出来るのに、なぜ3秒でたった1枚を撃つプレートが当たらないのか不思議でなりません(笑)色んな意見があると思いますが、私の中ではスピードシューティングは競技というよりはスポーツのような感覚があります。それに対し、APSは競技という感じがするのですね。テッポウを使った競技で、小さいお子様から、ご年配の方まで、ハンデ無く楽しめるシューティングは他にはないのではないでしょうか?スポーツや競技などは、体力的なもの、年齢的な事から、幅広く多くの方が末永く楽しむ事って難しいと思うのです。そんな中、世間一般からはあまり好ましく思われていないテッポウを、競技で使う道具と捉えれることで、トイガンを良く知らない方にも受け入れやすくなっていると思います。またAPSという銃(ハード)があっても、それを使う場所(ソフト)がなければ普及は難しいですよね。お世話になっているフロンティアさんのように初めての方でも気楽に気軽に射撃を楽しめる場があってこそのAPS競技だと
思います。APS一丁と5mの距離があれば、自宅でも練習自体は出来ると思うのですが、それでは技術やスキルの上達には限りがあり、長年撃っている方や、ベテラン選手のお話などを聞く事により、もっと自分のレベルも上がっていきますよね。そういった、同じ楽しみを共有する社交場的な要素こそが、普及には欠かせないと感じております。山中社長のお人柄とご尽力により、ここ数年は小さいお子さんや、女性シューターの姿も以前より多く見かけるようになりました。どなたでも気軽に楽しめる競技として、これからもお仲間が増えていけばいいな~と、願っております。さてさて、『参戦記』なので、私個人のデータも載せた方がいいのでしょうか?(お恥ずかしい記録なのですが…)
今回初めての本大会でしたが、先日の公式練習会を体験しておりましたので、思ったほどガチガチの緊張はありませんでした。その公式練習会では、あまりの緊張から、ブルズアイでそれこそ手が、ブルブル震えてしまい、自宅練習では外さなかった5点のサークルさえ外してしまうという結果でした(結局三種目合計トータルで100点行きませんでした)いやぁ~スピード系とはまた違った緊張ですね。その日に撃つ、最初のステージって、やっぱりダメですね。自分の精神面の弱さがモロに出てしまいます。スピード系の大会は、下半身(とくに足)に疲れがどっとくるのですが、精密射撃では、体はどこも疲れていないのですが、精神というか、気持ちがとっても疲れました。そんな経験があったからか、この本大会ではあまり緊張せずリラックスして撃てました。自分で参加してみて感じた事は、とても運営がしっかりしている、と言う事でした。まずは、受付からして、小屋みたいなブースになっていて、看板なども掲げてあったりします。各ステージは、仕切りがあり、選手一人に対して一人のジャッジが付きます。また、次の射手のために椅子が用意してあったりします。終わった後の弾拾いや片づけなども、全てスタッフの方がやられており、選手がする必要はありません。このような事からも『APSカップ』というものが、一つの競技として確立しており会場、設備、スタッフがしっかりと運営されている感じがしました。前回参加した公式練習会の会場と違い、浅草が会場だったので、天井が低くて、会場が明るく、的もはっきりとくっきり見えましたので、非常に撃ちやすく感じました。
前回の公式練習会での成績が緊張からトンデモない成績だったので、気持ちを切り替えて、本大会のこの日の目標は、『78点以上、100点以下』でありました。結果は見事、98点で終わり、一番下のバッジ『アドバンス』をゲットです。APSは決められた点数をクリアすると、その証にバッジが頂けるので、一番下から順に、一番上のバッジまで目指そうかと思いまして。なんでも、一度クリアしちゃうと、それよりも下のバッジはもらえないそうなので、なかなかどうして、アドバンスも貴重なバッジなのではないかと思います。帰り道、同じような過程を歩んでおられるMAGIさんからその難しさ(上に行けば行くほど難しい)をお話頂きました。何年かかるか分かりませんが、地道に行きますよ…
山中社長、赤羽シューターのお仲間の皆様、今後共よろしくお願い致します。
ご拝読ありがとうございました。
●2013APSカップ参戦記 1年A組 阿部世那
ライフルクラス
自分の目標点は『170点以上!』でした。しかし目標点数には全く届かず、それどころか、マークスマンバッジの点数にも届くか届かない、というくらいの点数でした。そんな点数になった原因は、銃だったのかな…自分の腕だったのかな…今までに『180点以上』の成績を出していない自分にはどちらか分かりません。次の大会ではしっかりと『170点以上』を出して、エキスパートバッジを獲得したいです。グランドチャンピオン戦では尊敬している井沢さんが出ていたのですが、石井さんを応援していました。選手紹介の時に「石井さん頑張って!」と声援もしたのですが、残念な結果になってしまいました。ライフル部門はやっている人が少ないので、もっと参加人数が増えてくれたらいいなあと思います。僕も来年の本大会にはもっともっと練習して出直して来ます。
ハンドガンクラス
ハンドガンの目標点数は『150点以上』いけばいいなあと思いました。最初のシルエットが「33点!」という点数で少し調子にのり、最後のプレートで現実を見せられ結局いつもと変わらない点数でした。プレートは練習では凄く良い点で13、14枚くらいは当たっていました。しかし本大会でのプレートの点数で大会の厳しさを良く知りました。僕はAPS3を使っています。今はまだ力がないので、お父さんに肉抜き加工してもらって軽くしています。もっと重い銃が持てるように練習して頑張ります!ハンドガンは『180点以上や190点以上』を出せるようになるには、まだ遠い気がします。
●2013APSカップ参戦記 阿部
最初にハンドガンクラスから書いていきます。プレートスタートで10枚。本番になるとガタガタになって、倒したプレートすらカスリ当たり…このガタガタな感じ、特に最近酷い。赤羽の某閉鎖的射場主の病気が移ったみたいです。お互いにこの病気克服していきたいところです。シルエットは33点。練習の時のデータと若干違っていました。吉田さんに本大会には本大会用のデータをある程度は取っておかないと、練習の狙点のまんまじゃダメだよとアドバイスをいただきました。ブルズアイは92点、やはり手が言う事を聞かず8点に飛ばしまくり、5点を出さなかっただけましだといわれるくらいに狙えませんでした。結果は165点、せめてマスターの点は!なんて考えていましたが遠く及ばない点で終了でした。
そしてライフルクラスですが、今年は3位という結果に終わりました。グラチャン戦にも出れずタイトルを何も取って無い大会になってしまいましたが、盟友というか(自分が思っているだけだったりしてw)ここ一年、銃のセッティングで唯一情報交換している井沢さんがフリー部門で優勝してグラチャンも獲れたのは個人的に救いでした。まあ他人の栄光に寄り添って、栄光のオコボレを貰う様になっては、私も過去の人に括られてしまうのでしょうw(参考ミリブロAPS練習番長の文面をパクっています)今大会の目標が昨年の
理解していなくて「公式」ってついてるけど「練習会」だし?というのと、翌日にアンリミテッド(スピードシューティングのマッチ)が控えていたのもあって割と気楽に参加した感じでした。とはいえ…始ってみれば80人くらいの方々が参加していて、隣は知らない人が撃ってるし…という状況で、まあ緊張というか浮足立つような感じで、とても練習通りに撃てるような訳もなく(汗)結果は165
1x 特にミラクルとかファインプレーをする必要は無くただ普段通り撃てば良いだけ。でもその「普段通り」ができない…。難しかったですが本大会前に経験しておいて良かったと思える一日でした。初公式後、しばらくはアンリミテッド中心の練習となる訳ですが、残念ながらスピード系は家の中で実射練習できる環境等あるはずもなく…そんな時でもAPSなら家の中でも実射しやすいのがイイのです!5mの距離が取れれば実際の距離でブルズアイの練習ができますし、それが例え3mだったとしても実射することで得る物は多いと思います。特に私のように始めたばかりのひとは。そこにあの「マック堺さん」が開発した練習用ペーパーターゲットが登場!さらにそのターゲットを使ったTwitter上での在宅マッチ「ツイポタ」をチームトリガーハッピーズのnakitaさんが主催してくれて、どれだけモチベーション維持の助けになったでしょう。御二方に感謝ですm(__)m アンリミテッドが終わってからもフロンティアさんの平日練習会と連日のツイポタで練習し、本大会一週間前からはフロンティアさんの特設レンジが連日無料開放となり、その間何日か練習させて頂きました。しかし、最終練習のつもりで伺ったのが、確か本大会三日前だったでしょうか?調子自体は悪くなかったんですが、途中でトリガーが引けなくなるガントラブル?発生!問題が出たのは一回だけだったんですが翌日、どうしても気になりグリップだけ外して眺めていたらシアスプリングを留めているピンがポロっと!?何故ピンが落ちたのか?そのピンは何処にいったのか?…。頭の中が真っ白になりつつピンを探し、シアスプリングが折れていないか、どういう向きに取り付けられていたのかネットで検索し、結局部品自体に問題は無さそうと言う事で再度組立てました。しかしピンを戻すのにかなりバラす必要があり、そうなるとサイトも動いてしまうのでゼロインが必要になります…。なんとか翌日、つまり本大会前日に都合つけて、夕方頃にフロンティアさんに伺いゼロインをしたんですが…そこからが絶不調の始りでした…。最も安定して撃てるシルエットプローンで調整していたのですが、何となく真っ直ぐ飛ぶ時と左に逸れる時があり、明らかにそれまでと違う感覚でした。スタンディングでは当たっているので銃に問題はない、はず…?でもプローンでは、どれだけ丁寧にトリガー引いている「つもり」でも突然左に逸れる弾道…。「なぜ前日になってこんな…」という焦りからプレートまでも当たらなくなり…(^^;) 結局その日は遅くまで撃たせて頂いたものの何も見いだせないまま帰路につきました。いよいよ本大会当日。不調の原因が自分にあるなら仕方ない、銃に問題があったとしても5~6mでは影響はないはず!自分に言い聞かせスタートとなるプレートの射座へ。緊張の1枚目。そう1枚目。1枚目はいつも平気なんですよねえ。緊張はしているのですが、手は震えてない。震えが来るのは2枚目から!笑
と、いう訳で2枚目からはプルプルです。この日は銃にカメラを付けていたんですが、
自分の出した点数をを超える事でしたが、最初のブルズアイの失点でもう去年の点数を越えられない事で、その後の競技もやる気を失ってしましました。次はプレートですが、ブルズアイでの散り具合を考えるとプレート満射は無理と思ってしまいました。それが第一ターンは満射。第二ターンもとりあえず真ん中を狙って中ジャマーまで当てていきました。小ジャマーを狙い始めた時に心の中で「あの飛びで小ジャマー抜ける訳ないんだよな」とか「ここで満射したって大した点にならないんだよな」とか余計な事を考えてるうちに、ちょっと狙点が右にずれてしまい、その時にシアーが落ちてしまい満射できませんでした。といってもエアーライフルの8点位の狙点でしたが…そして、ムーバー競技ですが2回練習が出来ます。試射とも言いましょうか、とりあえず黒帯を撃ってみます。右に大きくズレてます。クリックをガリガリ回します。二発目、まだ右なのでもう少しクリックを回します。結果的に一つ外しでした。当たる時は真ん中でしたので銃がブルズアイの時より持ち直したか、ブルズアイの時はエアコンの影響さったのかは分かりませんが、ピープサイトは弾の飛びがスコープと違って全くと言っていいほど分からず、真ん中をただひたすら狙うしかないので困ります。来年は違う射座に入って撃ってみたいです。APSは特にライフルクラスは運に物凄く左右される競技だと思っています。今大会は諦めた自分と、終始諦めなかったコウ君との差が出たと思いました。来年の本大会は絶対諦めてはいけないと思わさせられた大会でした。あと、参考までですがエアーライフルで撃った標的を貼っておきます。60初撃ったターゲットです。0.5㎜が10点です。8点を3発撃ってます。エアの8点と言ってもAPSでのxです。なので本大会や公式練習会でもライフルクラスは自分がそこでどういう狙点でひいているのかも分かっているのですが、とにかくフライヤーなのか、ちょっとしたエアコンの風なのか、弾なのか、銃本体なのか判断が難しい競技ですが、来年の本大会は良い結果を出したいものです。
●2013APSカップ参戦記 OA39 後藤禎和
「激震」…今年の本大会を一言で表現するとこの言葉でしょう。先ずは、私の参加したハンドガンオープンサイト部門の優勝スコアが何と196点!!しかも2位と同点でⅹカウント差での決着。さらに3位と4位も185点のⅹカウントでの決着という結果でした。グランドマスター規定点で表彰台に上がれないなんて信じられません…激震(笑)そして、マック堺さんのAPSカップ復帰…激震!これからもAPS続けて頂きたいと思います。次に赤羽仲間であるTTHさんのボスnakitaさんが175点という堂々たる点数で(例年なら表彰台でもおかしくないですが…)エキスパートバッジを獲得されたこと…激震!nakita
さんおめでとうございます。でもマスターはまだ取らないで下さい(笑)最後に、自分自身の手が激震だったこと…それでは、ここからは毎年の事になりますが自らの競技を振り返っていきたいと思います。今年は本大会前のフロンティア公式練習会で163点という箸にも棒にもかからない様な点数でしたが、念願であったエキスパートバッジを取れたので、気負いがなく参加できたはずでした。ただ、本大会1週間前の練習中に180以上の点数が出ていたことと、苦手であるプレートが絶好調であり、シルエットもそこそこの調子であったこと、ブルズアイは普通に撃てれば90点は出るだろうという事から、目標点数は170点以上、順位は10位以内を設定していました。そして本大会当日、例年通りのOAグループでしたので早めに家を出て、会場前に現地に着きました。今年も去年と同じシルエットスタートでしたが、去年は第1ターングループだったのが第二ターングループでのスタートでした。試射で相棒であるLE11の調子を確かめましたが、相棒は絶好調、後は扱う人間側の問題です。競技が始り待機席に入ると例年通りの緊張が来ました。4番レンジの待機席に座り、隣のコウさんと会話をして少しでも緊張をほぐそうとしたのですが無理でした。いよいよ順番が来て、ジャッジと挨拶を交わし、決選は金曜日じゃなかった…決戦の場=射座に入りました。いつもの様に、サイトチェックはせずに準備完了をサブジャッジに伝え、メインジャッジのスタートコールを待ちます。その間に確か深呼吸をしたと思いますが、いよいよスタートコールが掛かり、コッキングをして10mからスタートしました。自信を持ってトリガーを引き、次の瞬間に心地よい音が聞こえヒットでした。思わず「良し!!」と声が出てしまいました。続いて9mもヒットしましたが、ここで出してはいけない欲が出てしまいました。心の中で、今日は調子良いじゃん!!いつもみたく手は震えていないし、これはイケルんじゃね…この瞬間に私の今年の短い夏は終わってしまったのでした。8mに狙いを付けた時でした。今まで生きて来た中で経験した事のない手の震えが始ったのでした。そんなこんなで8mは残り3発を使うも当たらずでした。続いてのプローンは初弾の10mを外しましたが、残りの4発は何とかヒットすることが出来ました。スコアシートにサインをする時も手が震えていて上手く書けませんでした。射座から出る時に待機席にいたA部さんに手凄かったね良く当たったよねと言われたましたので、自分でも思っている以上に震えていたようです。シルエットスタンディング11点、プローン18点、合計29点まずまずのスタートです。次はブルズアイですが、はっきりいって思い出したくない程に史上最低の射撃でした。確か3発目だったと思いますが、いつもはターゲットなんて見えないのにターゲットの0点圏にハナクソのように付いている弾痕が憎い位ハッキリクッキリ見えていました。見えなくて良い物が見えちゃうなんて、おねえちゃんの心が見えるのなら嬉しいけど…。結果、第二ターゲットでも0点を撃ってしまい、自己ワースト69点という(でも69って嫌いじゃない数字だけどwまたカットされますね)最悪な結果でした。去年も言われたブルブルズアイになっちゃった?という言葉を思い出しましたが、今年はブルブルブルズアイ位だったでしょうかorz気を取り直して、最終競技であるプレートレンジに移動です。ここでプレートを満射すれば少しはマシかなと思い気合を入れ射座に入りました。今期はプレートの練習に力を入れてきました。コールと音に慣れる為、3秒の感覚を体に叩き込む為にフロンティアさんでまだ発売前であったプレート読み上げ機をお願いして、半ば強引に売って頂き、毎日寝る前に聞いてから寝ていました。その成果が出て、練習の時には12~14枚がコンスタントに撃てるようになってきました。私にしたら驚異的なスコアでしたので、少しプレートに自信を持つ事ができました。いよいよ本大会でのプレート、そしてあと15発で今年の本大会が終わってしまいます。下段5発、何と!いつも通りに撃ててクリーンしました!!問題は中段の一枚目…ここを外す事が経験上多いので最近は意識して撃っていますが、ヒットする事ができました。でも2枚目に気が抜けたのか外しましたが、大外しではなく枠内で外していました。連続では外したくないと思っていましたが3枚目は無常にも標的の左上を通過しました。残り二枚はヒットして、ここまで8枚、目標の満射は無理でしたが悪くない、気を取り直して最後の5発上段開始です。上段1枚目外し、2枚目ヒット、3枚目外し、4・5枚目ヒットすることが出来、今日の自分のでき具合を考えると最高のパフォーマンスを発揮する事が出来たと思います。全競技が終わってプレート、シルエットは上出来だったと思いますが、ブルズアイは1からやり直しという感じです。練習方法も含め考え直した方が結果を残せると思い、先ずはサイティングを変えてみました。すでに24期は始っています。そして最後の「激震」ですが、来年の本大会は会場の都合により、日程が未定と言う事です。第24回APSカップ東京本大会は無事に開かれるのでしょうか?正直、今年は本大会が終わった直後には自分の不甲斐なさにAPS辞めようと思ってました。でも直後の反省会で宮原さんと話をして、アドバイスをして下さり、それを試してみようと思い踏みとどまりました。私の下らない投稿を読んで下さる方がいるとは思えませんが、もしまだAPSに参加した事が無く、興味を持って参加してみたいと思っている方が読んで下さったとしたら、是非勇気を持って一歩を踏み出してみて下さい。いきなり試合は、という方は各地で練習会が開かれていますので参加してみて下さい。ハマること間違いないと思いますし、素晴らしい仲間達が待っています。最後に毎度の事になりますが、お世話になっています、フロンティア様、赤羽に集まるシューターの皆様、他にも私と関わりのあるシューターの方々、今年も宜しくお願いします。 2013APS参戦記 おわ~り(笑)
●23期APSカップ参戦記 ハンドガンクラス OA10 玉井英晴
(HN:tmi /twitter:@ht33rpm)
早いもので私が赤羽フロンティアを訪れAPSを始めてから、もうすぐ丸2年となります。自分にとって2期目となる今期は、関西での開催を含む全ての公式戦に出場するという、のめり込み様です。簡単に今期を振り返ってみたいと思います。2012年9月、23期の開幕戦ともいうべき大阪公式記録会に遠征しました。昨年のこの冊子『我が闘争』に「来期はぜひ遠征したい」などと書いた手前、「行くしかあるまいよ」と、練習仲間3人で新幹線で大阪に向かいました。「大人の遠足だねえ」などと朝っぱらからテンションの高い3人、まさかあんな事になるとは…。はい、台風が直撃しました。競技中も聞こえてくる会話は、飛行機が欠航になったとか、○○線が止まった等、翌日仕事のある遠征組には本大会以上の緊張感溢れる雰囲気。試合終了後は、楽しみだった打ち上げも無しに新幹線に飛び乗る5人(帰りは2人増えました)、浜松あたりで台風に追いつかれ、止まって缶詰になった新幹線内で現実逃避する大人達。何も無い所で「プレート外した」だの、「ブルズで飛ばした」だのとエアAPS(イメージトレーニングと言うよりは妄想)を始める人、「うなぎを喰う」と突然言い出し、天井を見つめながら「うまい」と呟く人、「じゃあ、俺は寿司だ」と続く人、「こっちはすき焼きだ」と言い出す人、挙句に何かを「錬成する」とひたすら手を合わせる人、新幹線内では様々な人間模様が、ってこれみんなハ○君とS.○Kさんだった。結局、神奈川の自宅までは8時間掛かりました。トホホ。遠征といえば、2013年3月の京都公式練習会にも参加しました。こちらは前日に京都入りし、『関西APS射撃友の会(ASW)』の練習会にも参加させて貰いました。この時は天候にも恵まれ、噂の『天狗』に行く事もできました(打ち上げです)。ASWの皆さん、ありがとうございました。こうして充実したシーズンを過ご、え?、結果?、いやいや点数を追い掛けるだけがAPSの魅力じゃありませんよ。APSを始めてから全国各地に仲間が出来ました。BLOGやTwitter上での交流も盛んです。また、APSは保護者同伴なら18歳以下の子供でも大人と同じ銃とルール、ステージで競技に参加し真剣勝負が出来ます。下は小学生から上は70歳近い大先輩まで、仲間の年齢層も幅広いです。APSを始める前の自分では考えられなかった繋がりです。APSを通して広がる人の輪というのも大きな魅力ではないでしょうか。……………察して下さい。記録的にはバッジ防衛も危うい、鳴かず飛ばずのシーズンだった訳ですが(泣)、2013年7月、いよいよ東京本大会です。とその前に、今期は本大会前の有志による練習会、通称『裏APSカップ』に参加しました。主催のRISKY大先生、チャレンジャーさん、ありがとうございました。この練習会は、エントリーフィーの代わりに景品を持ちより、1位の人から好きなのを取って行くのですが、自分の用意した景品が最後に残ると、悲しいね…。ネタ的にはそこそこのパンチ力は有ったと思うのですが、梱包のデカさが敗因でしょうか。確かに自分でも持って帰るのをためらう大きさでした。名前は出しませんが貰って下さった方、ありがとうございました。持て余してたらごめんなさい。気を取り直して、今大会当日朝、浅草駅に降り立ちます。今年は道に迷わず会場である都産貿(台東館)にたどり着く事ができました。見知った方達に挨拶しつつ開場を待ちます。今年の射順は1番手のグループだったので、開場後は受付、銃検、試射と慌ただしくこなします。開会式の後、いよいよ競技開始です。最初の競技は『プレート』です。今期はプレートに泣いたシーズンでした。よりにもよって、そのプレートからスタートです。思えば、始る前から既に呑まれていたのでしょう。射座に入り、サイティング練習をします。「ああ、視野が狭い、足元がふわふわしている」緊張で固まるというより萎縮しちゃってます。それでも何とか初弾をヒット。「続けて行くぞ」と次弾に臨むも「アレッ?」、「アレッ?」、「アレッ?」……………「エエーッッッッッ!!!」………5枚でした。いや、外したのじゃなくて当たったのが…。●プレート5枚20点 ペナルティーで減点された昨年よりも低い点数。始めたばかりの頃のような点数にボーゼンとします。この時点で残りの競技を満射してもバッジ更新はおろか昨年の合計点にも届かないことが確定します。「夏が終わった」、既にかなり帰りたくなっています。そんな思いも関係無く、無情にも競技は進みます。次の競技は『シルエット』です。前日までに狙点と着弾点をしっかり確認し、準備してきました。それでも初弾を8mから狙うか10mから狙うか、直前まで迷っていました。結局は慣れている8mからスタートします。スタンディング競技(立射)8mヒット、続く9mヒット、10mミス、弾は的の左を通って外れました。ここまでで1発ミスするのは織り込み済みです。動揺はありません。外したけど高さはバッチリ、狙点は変えずに丁寧なトリガーワークを心掛けます。ミス。弾は全く同じコースで外れていきます。でも高さはバッチリ、狙点は変えません。ミス、弾は全く同じコースで外れていきます。???、訳が分からなくなり、競技終了。続いて、プローン競技(伏射)ですが、良く覚えていません……完全に糸が切れちゃってました。それでも8、9、10mは倒せたようです。
●シルエット スタンディング9点、プローン15点、合計24点
この競技でも昨年を下回りました。なんか書いてて辛くなってきた。最後の競技は『ブルズアイ』です。ここまで昨年の自分に惨敗です。来年の為にも、自分自身に対して意地を見せたいと気合を入れ直して競技に臨みます。第一ターゲットの初弾、8点に外します。意気消沈しつつも残り4発を10点圏に収まりました。続く第二ターゲット、泣いても笑っても今期最後の5発です。丁寧に撃つ事を心掛けます。その初弾、いきなり8点に外します。「もうやだこのパターン」と残り4発を10点圏に叩き込んで競技終了。不甲斐なさに凹んでいると、的を回収してきたサブジャッジの方から「スゴイですね」の一言が。的を見せて貰うと最後の4発は全てxリングの内側、綺麗に正方形に並んでいました。それを見た時「APSを続けられる」と何故かそんな事を考えていました。昨年のプレートといい、ジャッジの方には救われています。
●ブルズアイ 第一ターゲット 48
2x、第二ターゲット 48
4x 合計 96
6x
結局、3競技全てで昨年の自分に勝てませんでした。これが二年目のジンクスというやつでしょうか。 ●最終成績 140
6x
今期公式戦の最低点という結果でした。少しまじめに振り返ると、外すときは最初に左に外す事が多いです。特にブルズアイ、プレートでその傾向が強いです。それを無理に修正しようとして右にも外すというパターンに陥ります。今回の本大会もそうでしたし、公式戦でもその傾向が見られました。今期の特徴かもしれません。この辺りに攻略のヒントがあるような気がしています。今期は少ない練習量をカバーしようと道具や小手先の技術に走った結果、自滅したといった具合でした。練習ではなく試合に通用する技術を身に付ける必要性を痛感しました。また、緊張状態でもいかに普段に近い射撃をするか、緊張との付き合い方、射座に入ってからの振るまい方、このあたりが来期の(も?)テーマですね。まあ、それが出来ずにもだえ苦しむというのが、この競技の難しさであり、醍醐味かもしれませんが。さて自分の試合が終わった後は、上の階で開催されているトイガンフェスタを見に行きます。フロンティアさん恒例のクジ引きでマルゼンさんのスコーピオンをゲット。「的に当たらずクジに当たるか…」とやや自嘲気味に。その後はB組、C組の試合を観戦します。C組、ドリームチームのスクワッドは熱かったです。トップ2人はオープンクラス最高得点196点を記録、Xカウント差で勝負がつきました。この点数、本大会で超える人は出てくるんでしょうか?今期のオープンクラスは異常とも言えるほどレベルが高かったですね。表彰式の後はシ○ジャケさん、○クさんと三人で昼食へ。会場は観光地浅草のど真ん中なので、どうせなら浅草らしいものをと浅草寺周辺を散策し、見つけた、もんじゃ屋さんへ入ります。これは当たりでした。「的に当たらず(以下略)」、試合ついでに観光というのも楽しみ方の一つかもしれません。浅草寺の境内って初めて入りました。会場に戻ってからはグランドチャンピオン決定戦を観戦します。優勝は、今期のメンバーでは唯一2年連続出場を果たされたkizusuさんでした。kizusuさん、おめでとうございます。全プログラム終了後はもう一つの本戦(打ち上げ)へ、昨年よりもだいぶ人数が増えていたような。taroさん、makotoさん、幹事ありがとうございました。ハプニングがありつつも盛りあがりましたね。こうして23期が全て終了しました。記録的には残念でしたが、昨年以上に充実していたことは間違いないです。最後になりますが、このような素晴らしい競技会を開催して下さる日本エアースポーツガン協会様、メーカーであるマルゼン様、KSC様、いつもお世話になっています赤羽フロンティア様、蔵前工房舎様、BLAM様、富士見スポーツシューターズ様、全てのAPSシューターの皆様に感謝申し上げます。また一年間、宜しくお願い致します。自分自身にとっては真価が問われる?3年目のシーズンを迎えます。来年の参戦記集にはもう少し良いこと書きたいなあ。
●我が闘争OA32 奥 智昭
「彼がやりましたよ…」突然話しかけられた。大きい人がいたずらっぽい目で立っていた。
亘さんだった。「え?彼?ですか?」「RISKYさんとこの彼…」「ああ、チダさんですか。え?まさか…」「185…」「え!初出場でグラマスですか?」「そういう事ですよね。しかも優勝するかも」「うわー…。大波乱ですね!」亘さんは返事の代わりに軽く微笑んで立ち去った。
―――――――――――――――――――――――――――
朝いつものように目が覚めた。目覚ましは使わない。僕は普段から寝起きが良いのだ。だがその日いつもと違ったことは起きた瞬間に眠り時関計で睡眠時間をチェックした事である。初めて使う眠り時間計によれば十分眠れたようだ。眠り時間計は前日のRISKYさんとチャレンジャーさん主催の裏APSカップで賞品として頂いたものだ。裏APSカップはみんながそれぞれ賞品を持ち寄るのだが、眠り時間計はあづさんが提供したものだ。なかなかセンスの良いチョイスだと思った。僕はフロンティアオリジナルAPS3用のマウントベースを提供した。それはチャレンジャーさんのところに行った。いつか活用してもらえるだろう。予定通りに目が覚めたので、あとは前日の夜に立てた大雑把なスケジュール通り無事に浅草に到着した。入口でシューター達が開場を待っている。顔見知りのシューターに挨拶して回る。MAGIさんがいたので前日のライフルグラチャン戦は推しかったですね、と声をかける。射撃コート無しであそこに立った事自体がかっこ良い事だと思う。やがて開場し、シューター達が走るでも無く、かといって普通に歩くでもない、まるで競歩の足取りで席を取りに急ぐ。僕はTMIさんの横に陣取る。TMIさんは普段から仲良くしてもらってる人だし、場慣れしていない僕にそっとアドバイスをしてくれる心強い人だ。僕が初めてAPSを撃ったのは1月のフロンティア試合形式練習会だった。その時に右も左も分からない僕にプレートの撃ち方、コツを丁寧に教えてくれたのがTMIさんだ。読み上げまでやって頂いたのが心苦しく下段だけ終わったら「ありがとうございます。全然当たらないので自分で練習してみます」と言った。今思えば好意に対して気を悪くさせてしまったかもしれない。前回の公式練習会、フロンティア公式では隣で撃った。互いに激励しあって臨んだものの生憎二人共結果はイマイチ実力を発揮できなかった。今日こそ頑張りましょう!と互いに誓う。受付を済ますと銃口カバーを貰った。今年は深い緑色だ。落ち着いていてなかなか好みの色だ。でもこれは使わずに後で亘さんに渡そうと思った。僕は出ていないのに何故か持っている去年の銃口カバーを使う。これは2月の錦糸町公式練習会で銃口に靴下を被せていた僕にシオジャケさんがくれた物だ。普段はフロンティアの多分亘さんのやつをレンタルとしてお借りしていた。だが数が限られている為2月の公式では貸して下さいと言えず、やむなく靴下を被せていた。シオジャケさんはそれを見かねて「あげるよ」と言って惜しげもなく銃口カバーをくれたのだ。普通、銃口カバーは記念に大事に取っておくものだが、それを貰ってしまったのだ。あの時の嬉しさは今でも鮮明に蘇る。そういう事情で僕にとっては今年版の銃口カバーの何倍も価値がある去年版の銃口カバーを使い続ける事にしているのである。そして最近フロンティアのレンタル用銃口カバーが減ってきちゃったという話を聞いたので機会を改め亘さんに提供しようと考えたのだ。ところが現在もまだ今年版の銃口カバーは僕の手元にある。亘さんがフロンティアのレンタル用に印刷なしの銃口カバーを、ある程度の数、確保したようなので提供する必要がなくなったのだ。マズルコントロールの啓蒙をしようとする亘さんの姿勢には頭が下がる。全てのシューターはAPSに参加できる事への感謝の気持ちをマナーを守るという態度で表す事が義務であると思う。
―――――――――――――――――――――――――――
「敢闘賞という形で今年は初参加で1位の人を表彰するんですよ」フロンティア平日練習会で亘さんが言った。ああ、初参加の縛りがあるなら僕も狙えるかもしれない、と思った。「ライバルはdeliさん、セイジさん辺りでしょうか」「え、あの方達って初参加なんですか?」「そうなんですよ。意外と知っている範囲でも強敵いますよ」なるほど。敢闘賞が取れるってのは全体で入賞するってのと同じ位難しい事なのではないか、と思った。
―――――――――――――――――――――――――――
本大会特有と思われるザワザワした雰囲気の中、スケジュールは淡々と消化されて行く。ほどなくしてOAグループが撃ちおわった。OAグループには知り合いが多く出ていたが皆おしなべて普段の実力を発揮できていない様子だった。これが本大会なんだな、と思った。自分の目標は170点に設定した。本大会前の練習で僕は何故か調子が良くて、190点を下回る事が無かった。本大会のこの雰囲気で20点マイナスなら上出来であろう、と言う事でその点数を目標としたのだった。競技はプレートスタートであった。前日の裏APSでRISKYさんから頂いたアドバイスを忘れない様にしつつ臨んだ。RISKYさんほど初心者の質問に丁寧かつ分かりやすく答えてくれる人は少ない。APSシューターには理論派と直感派に割ときっちりと分類できると思う。RISKYさんのすごいところは、そのバランスが秀でているところだと思う。そこが魅力であるし尊敬できる部分でもある。僕がAPSを始めた頃から有意義なアドバイスを、たくさん頂いた。それらのいくつかは僕の射撃ノートに記録してあって、今でも読み返しては復習している。本大会当日も朝から昨日頂いた貴重なアドバイスを頭の中で何度も何度も復習した。で、結果はというと緊張が激しく10枚倒しの40点。最低12枚は倒したかったところだが厳しいスタートとなってしまった。緊張すると銃を上げた時に震えるのがいつものお約束だったが、この日は違った。スタンバイで銃を下ろしている時から震えている。で、バッジ更新する為には残り二種目満射する必要がある。射撃にネガティブ思考は禁物だが、さすがに「無理」の二文字が頭に浮かんでしまう。ここは「あと二種目満射できればバッジ更新できる」などと無理矢理ポジティブ思考に自分を持っていくのではなく、バッジ更新という邪念(?)を一切捨て去り、目の前の競技に集中しないとエキスパート「防衛」すらままならないと思った。両隣はまるで仕組まれたかのようにdeliさんとセイジさんだ。待機席でお互いの健闘を祈って挨拶はしたが、自分の競技に集中するため、あえて他人の結果は目に入らないようにした。だから敢闘賞を目指して走るライバルと僕が勝手に位置づけてるお二方の成績はこの時点で全く知らなかった。それよりも自分の成績の悪さに対しての悔しさを抑えきれない。ふと後ろを振り向くとハリ―さんがいた。「力みすぎと振り上げの早すぎで止めるのに時間がかかって狙う時間が無くなっちゃったんだよー」その通りだな、と思った。すぐに的確に分析するあたり、さすがハリ―さんだと思った。続いてシルエット。3種目の中で一番苦手競技だ。工夫をして量もこなして練習してきたんだ、大丈夫!と自分に言い聞かせる待機席に座っているとkizusuさんが声をかけてくれた。「残り二種目頑張んないと。やれるって思わないと絶対やれないよ!」こういう自分を奮い立たせる気持ちがkizusuさんの武器なんだと思う。もっともその武器を手に入れるために並外れた練習量をこなしているのであろうから、単に自分を奮い立たせられる事自体が素晴らしいのではなく、それを得るに至る過程が素晴らしいのだと思う。やがて、待機席でドキドキするうちに競技がスタートした。ああ、銃口が止まらない。力が入りすぎだ。でも上手く力が抜けない。エイ!思い切って8メートルのターゲットめがけて弾を放る。当たっちゃった…。続く9メートルに不安定感たっぷりで撃つ。何故か当たる。終わってみれば上18点、下20点。上々だ。こうなれば上でもうちょっと頑張って上下満射したかったな、などと思った。人間の欲望にはキリが無いものだ。シルエット競技が終わるとTAKUさんが言った「deliさんとオクさん、良い勝負じゃないですか?
どうやら2点差らしかった。セイジさんは残念ながら調子がイマイチみたいだった。あえて御二方の成績は目に入らぬようにしていたが知ってしまったからには現実を受け止めて逆に力にしたいと思った。そしてdeliさんと敢闘賞目指して頑張る事を再度誓う。最終種目はブルズアイだ。一番満射が出やすい得意な競技だ。でももちろん試合で簡単に満射させてくれるほど甘くない。神様がそうさせる、とかじゃなくて銃が震えるから。銃が震えるのは力が入りすぎるから。つまり自分のせい。でも原因が分かったところでどうにもならない。それが射撃の難しさであり、楽しさでもある。で、ブルブル震える中でのブルズアイ。なんとか90点は超えたな、というのが正直な感想。そして緊張し通しで撃った3種目は、あっという間に終わった。終わってホッとする気持ちともう少し楽しみたい、という気持ちが入り交る不思議な感じだった。3種目合計の点数は174点であった。目標達成である。目標点数を普段よりも20点下げたところに置いたからか目標達成が、なんだか負け惜しみみたいな気がした。deliさんはブルズでちょっと点数を落として合計点数は僅かに僕が上回った。174点、去年であれば入賞が狙える点数だ。まだ見ぬ初参加シューターがいない限り敢闘賞も貰えるかも。nakitaさんが175点だそうで、とりあえず優勝は無くなった。ま、174点じゃ優勝は絶対あり得ないけど。あとはドリームチームと言われてるOCグループの方々の結果次第だなと思った。で、冒頭の「彼がやりましたよ」である。まだ見ぬ初参加シューターじゃない人に普通に持って行かれちゃった。185点か、11点差。全く歯が立たなかったな。deliさんと「いや、とんだ茶番でしたね」と冗談を言って笑った。するとdeliさんがすっと握手の手を差し出した。がっちりと握手をした。頑張ったんだ!とお互いに称えあったのか、次にまた頑張ろうという事なのか。恐らくその両方なのだろう。そして僕が敢闘賞を貰える可能性は無くなり、入賞も無いな、と直感的に感じた。その後OCグループの死闘、と言っても良い緊張感と迫力に満ちた試合が行われ、結果的には去年の優勝点でも今年は入賞するのがやっとというレベルの高さだった。僕の順位は9位だ。初参加者の中では2位。自分としては頑張れたと思う。さて、冗長な分を書き連ね、文才の無さを恥ずかしげもなく披露しつつ初参加の今年の本大会を振り返ってみた訳だが、悔しさや反省点は少なくないものの、それに比して楽しさの方が圧倒的に大きかったな、というのが全体を通した感想である。来年、というか来年度に向けて後悔の無いように、また自分に嘘をつかないように練習していきたいと思う。来年こそは……。最後に、こういう事は書かなくて良いから、と本人から言われちゃってるんですが、書かずにはいられないので書いちゃいます。亘さん、本大会お疲れ様でした。ずーっと前から悩んで企画し、結果としてあれだけ盛りあがったのは亘さんのご尽力の賜物だと思います。いつも練習をさせて頂いてることも含め、中々恩返しはできませんが常に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
では、みなさん、今年も頑張りましょう。ゴキゲンヨウ。
●「我が闘争」はじめの一歩 deli
2013年元旦 赤羽ホビーショップ フロンティアの初売りで購入したマルゼンAPS
1グランドマスター。これが私のAPSキャリアの始りでした。当初は試合に出る、というよりも2012年7月から始めたスピードシューティングの練習の一環として射撃の基本を確認する為の道具として家や練習会で撃てればいい、というスタンスでした。(ちなみにシューティングを始める以前は長い事サバイバルゲームをやっていて、エアガン歴としては小学校の頃から30年以上になるでしょうか)APS
1GMを選んだのも安かったから、というのもあるんですが(笑)APS
3よりもトリガーコントロールが難しいと思ったから=練習になると思ったからでした。そんな調子でしたから最初の2~3カ月は家でくっつくターゲットに向かってペチぺチ撃つだけの日々でしたが、元々「練習好き」でしたからペチぺチやっているうちに当然撃ちたくなってくる訳ですよ、APSのフルサイズのターゲットを!そしてついに、というかとうとう、というかフロンティアさんの平日無料練習会にお邪魔したのが3月半ば頃でした。初めてAPS1で撃つブルズアイ、プレート、シルエット……第一印象は「この銃すげえ~当たる!おもしれ~!」でしたf(^^; 10m先にある3㎝角のターゲットが弾け飛ぶさまは「気持ちいい」の一言。APSハンドガンの魅力の一つが、この箱出しノーマル銃の精度の高さです。誰もが買う事ができる市販の銃と精度の良い弾、それとアイウエアがあれば試合に参加でき、優勝さえも狙える可能性がある!もちろん、そう簡単には優勝なんて出来ない訳ですが、誰もが信頼できる機材で競技に臨めるというのは大事だと思います。次に思ったのがAPSって所謂「精密射撃=静的なもの」と思っていたけれど、なかなかどうしてアクティブだぞ?ということでした。当初のイメージ通り「点」を狙うブルズアイ。スピードも要求されるプレート。駆け引きが重要なシルエット。バラエティに富んでそれでいて、バランスの取れた3競技で競うAPSカップというマッチに俄然興味が湧いてきまして、その後もフロンティアさんでの平日練習会を中心に、精密射撃情報部さん主催の試合形式練習会にも参加したりして、すっかりハマってしましました(笑)
「競技」として捉えて本格的に(というほどでもありませんが)練習をはじめて2カ月、初の公式練習会となったのが奇しくもフロンティアさん主催の公式練習会でした。イマイチ
理解していなくて「公式」ってついてるけど「練習会」だし?というのと、翌日にアンリミテッド(スピードシューティングのマッチ)が控えていたのもあって割と気楽に参加した感じでした。とはいえ…始ってみれば80人くらいの方々が参加していて、隣は知らない人が撃ってるし…という状況で、まあ緊張というか浮足立つような感じで、とても練習通りに撃てるような訳もなく(汗)結果は165-1x 特にミラクルとかファインプレーをする必要は無くただ普段通り撃てば良いだけ。でもその「普段通り」ができない…。難しかったですが本大会前に経験しておいて良かったと思える一日でした。初公式後、しばらくはアンリミテッド中心の練習となる訳ですが、残念ながらスピード系は家の中で実射練習できる環境等あるはずもなく…そんな時でもAPSなら家の中でも実射しやすいのがイイのです!5mの距離が取れれば実際の距離でブルズアイの練習ができますし、それが例え3mだったとしても実射することで得る物は多いと思います。特に私のように始めたばかりのひとは。そこにあの「マック堺さん」が開発した練習用ペーパーターゲットが登場!さらにそのターゲットを使ったTwitter上での在宅マッチ「ツイポタ」をチームトリガーハッピーズのnakitaさんが主催してくれて、どれだけモチベーション維持の助けになったでしょう。御二方に感謝ですm(__)m アンリミテッドが終わってからもフロンティアさんの平日練習会と連日のツイポタで練習し、本大会一週間前からはフロンティアさんの特設レンジが連日無料開放となり、その間何日か練習させて頂きました。しかし、最終練習のつもりで伺ったのが、確か本大会三日前だったでしょうか?調子自体は悪くなかったんですが、途中でトリガーが引けなくなるガントラブル?発生!問題が出たのは一回だけだったんですが翌日、どうしても気になりグリップだけ外して眺めていたらシアスプリングを留めているピンがポロっと!?何故ピンが落ちたのか?そのピンは何処にいったのか?…。頭の中が真っ白になりつつピンを探し、シアスプリングが折れていないか、どういう向きに取り付けられていたのかネットで検索し、結局部品自体に問題は無さそうと言う事で再度組立てました。しかしピンを戻すのにかなりバラす必要があり、そうなるとサイトも動いてしまうのでゼロインが必要になります…。なんとか翌日、つまり本大会前日に都合つけて、夕方頃にフロンティアさんに伺いゼロインをしたんですが…そこからが絶不調の始りでした…。最も安定して撃てるシルエットプローンで調整していたのですが、何となく真っ直ぐ飛ぶ時と左に逸れる時があり、明らかにそれまでと違う感覚でした。スタンディングでは当たっているので銃に問題はない、はず…?でもプローンでは、どれだけ丁寧にトリガー引いている「つもり」でも突然左に逸れる弾道…。「なぜ前日になってこんな…」という焦りからプレートまでも当たらなくなり…(^^;) 結局その日は遅くまで撃たせて頂いたものの何も見いだせないまま帰路につきました。いよいよ本大会当日。不調の原因が自分にあるなら仕方ない、銃に問題があったとしても5~6mでは影響はないはず!自分に言い聞かせスタートとなるプレートの射座へ。緊張の1枚目。そう1枚目。1枚目はいつも平気なんですよねえ。緊張はしているのですが、手は震えてない。震えが来るのは2枚目から!笑
と、いう訳で2枚目からはプルプルです。この日は銃にカメラを付けていたんですが、後で見返してみても、もうスタンバイの時点で凄い震えてて(笑)撃つ瞬間なんてもうグラングラン揺れてて「それで当たるのか!?」っていうくらいでしたf(^^;)
結果は11枚44点 あの状況で良くこれだけ当たったものだと…。汗 続いては問題のシルエットです。先ずはスタンディング。私は10mから撃っていきます。左隣で撃っているオクさんは直前練習で一緒に練習していて、撃つペースが速い事は知っていたので、自分は時間を掛けてオクさんが撃ってから撃つくらいのつもりで撃ちました。結果は10m○9m× 9m○ 8m○ 7m○ 18点 自分としては上出来です。問題はプローン。これも10mから撃ちます。1発目10mはクリア。しかし2発目9mを左に外し、狙点をほんの少し右に修正した3発目もなんと左に外します。ここでしばしThinkingtime!狙点はこのままでより丁寧なトリガーコントロールを心がけるのか、狙点をさらに右に修正するのか。選んだのは後者でした。その甲斐あってか4発目でやっと9mをヒット!8mは、やはり狙点を少しだけ右にしてヒット。結果は 10m○ 9m× 9m× 9m○ 8m○ 15点 シルエット合計33点 後でビデオ見返してみると9mでトリガーを引いた瞬間に銃口が左に震える映像が…。練習が足りませんね。反省。 泣いても笑ってもこれで最後のブルズアイ。一番嫌いで苦手なブルズアイ。APSやっていてブルズアイが苦手ってどうかと思いますが。第一ターゲット。とりあえず震える(笑)撃っていてなんとなく上に外しているような気がして途中から狙点を下に修正。撃ち終わって確認してみると3発はキッチリと並んで…10点圏の上の8点に。残りの2発は10点に。44点1xうん!集弾はいいね!外れてるけど…。 第二ターゲット。これで終わりだと思うとさらに震える(笑)もっと言うとブルズアイの目標が90点だったので後が無くて以下略(笑)撃っていて悪い感じはしなかったんですが終わってみれば、やはり上ずっていて、上の8点に3発、10点に2発という結果に。この辺がブルズアイの苦手なところで、他の二競技と違って、撃っていての手応えみたいなもが分からないんですよね。常に真ん中に撃てるスキルとメンタルがあれば手応えの有る無しは関係ないのでしょうが。結果88点1x トータル165-1x
こうして初めてのAPSカップ本大会が終了しました。初公式の時と同じスコアでしたね。練習では180点台で撃てても試合形式になると、公式、非公式に関わらずこれくらいの点数になる。難しいですね。でも難しいからこそやり甲斐もあります。スピードシューティングもやっていると全リソースをAPSに注ぐわけには行きませんが、それでも家で撃てる利点を活かして、これからも続けていけたらと思います。最後にAPSに限らずシューティング全般で多大なるサポート(と言ってもクローズドなものでは無く各種練習会やマッチ等とてもオープンなものです。もし赤羽にアクセスできる環境にいらっしゃる方なら是非参加してみて欲しいです)を頂いているホビーショップフロンティア山中社長に感謝を申し上げます。シューティングを広める一助になればと思い拙文ではありますが今回寄稿させて頂きました。 ありがとうございました。 2013,08,14 deli
●APSカップ2013参戦記 TeamTriggerHappys 中沢周二(nakita)
早いものでAPSカップ(ハンドガンクラス)に参戦するのも今回で4回目。この参戦記を書くのも3回目。月日の経つのは早いものです。まずは参加された選手の方々、運営スタッフの方々お疲れ様でした。今年も楽しい大会でした。ありがとうございました。
今年は当初、なぜかAPSへのモチベーションが上がらなかった事に加えて、スピードシューティングの練習で右腕と右ひじを負傷。医者に見せても「射撃をやめなきゃ治らない」と、まるで「馬鹿は死ななきゃ治らない」と言われているかのような言葉に軽い眩暈を覚えつつ、それでもせめて銃だけは持てるように、せめて参加だけでも出来るようにと、サポーターやら湿布やら気合やらで何とかしようと決めました。それでもやっぱりダットサイト付きの重たいAPS―3を長時間構える事は結構キツく、腕への負担軽減の為に、今年はフリーサイトクラスからオープンサイトクラスに変更を決意。主催者に電話してクラス変更をすませた途端、なぜか低目だったモチベーションが急上昇。それは高得点を狙う事だけが目的ではなく、不調な状態でどこまでできるか、ということに今回の挑戦の意味を見出したのかもしれません。また、6月16日のフロンティアさん主催の公式練習会は、腕の不調からサブジャッジとして参加させてもらったのですが、やはり選手として参加したかったという悔しい思いが、翌月に控えた本大会への更なるモチベーションになったのでした。とは言うものの、右腕の状態が良くならないのなら、今年はブルズアイだけ左で撃とうと決めていました。シューター仲間の青木さんや坂本さんから頂いたグリップを加工し(ありがとうございました)左右撃ち対応グリップも完成。これならなんとかなるだろうと練習に励みました。結果的には、右腕の状態が少しだけ良くなって来た事と、負担を軽減させるフォームに変更する事で、やっぱりブルズアイも右手で行くと決めました。変更したフォームはまるでスピードシューティングのそれですが、肩をロックすることで肘に重さが加わらず、楽に10点を狙えるようになりました(当たるとは言ってませんよ)プレート競技は一番腕に負担がかかり、練習時も外しまくっていましたが、痛みが収まれば何とか10枚は行ける!と自分を励まし、モチベーションの低下を防ぎました。一番の問題はシルエットでした。ダットサイトからの変更で、最初のうちは狙点が良く分からず、非常に苦戦しました。フロンティア練習会では、立射もプローンも0点という日があったり、一週間前の練習会でさえ合計15点と、モチベーションの維持にも不安がありましたが、それでもなんとかエキスパート昇格は果たしたかったので、ブルズアイ90点、シルエット18点、プレート52点。トータル160点という、なんともデコボコな目標を自らに課しました。プレート13枚がかなりプレッシャーでしたが、仕方ありません(笑)そんなこんなで当日です。当日の時点でも、まだ右腕に不安を抱えていたので、一番腕に負担がかかるプレート競技からスタートだったのはラッキーでした。今年のAPSカップは過去に比べて一番緊張しなかったのですが、それでもいざ競技がスタートすると、その刹那(この言葉使いたかったんです)普段と違う感覚が身体の中から滲み出てくる気がしました。プレート開始のブザーは聞こえていますが、なんだかふわふわと地に足が着いていない感覚。最初の2枚目まではヒットしているものの、ちゃんと狙っていませんでした。殆ど感覚で撃っていたのがたまたま当たっていたのです。あー、やっぱり緊張してるんだなあ、なんとか立て直さなきゃなあと思いましたが、次のブザーまでには気持ちの切り替えは間に合わず、3枚目はBB弾がプレートの横を通り過ぎます。しかし、このミスによって我に帰ることができ、頭はなんとか通常モードへスイッチ。目標13枚に対し結果は12枚。48点。ギリギリセーフな感じで射座を離れました。そして一番不安だったシルエット競技。18点。18点だけ取れれば良いんだ。8mと9mだけ当たれば良いんだ。プレートの失点はブルズアイで取り返せば良いんだ。とは思いながらも、手堅く6mから撃つはせず、何時も通り8mから撃つ事を選択。まず8mで2発外したら6mに戻ろう…なんて事を考えていたら何故か気が楽になり、射座に入る時点では全く緊張がなくなりました。結果、立射15、プローン18。合計33点。上出来です!なぜ上手く撃てたのかは、いまだに不明ですが。この時点で48+33=81
残るブルズアイを79以上で上がればエキスパート昇格です。正直この時点で、ちょっと調子にのっていたので、ブルズアイは余裕で撃てる自信がありました。全く銃が震えるように思えなかったからです。腕の痛みも全然感じていませんでした。「満射でマスター…」誰かがそう言いました。「マスター満席?」ではありません「満射でマスター」です。そうです。100点とったらマスターに昇格です。しかも飛び級で!内緒ですけど、狙ってましたよマスター(笑)のれんをくぐる準備は出来ていました。そして、いざ射座へ。第一ターゲット開始。1発目10点。2発目10点。うん。いいぞ、いけるいける。3発目10点。うん、これこれ、この感じ!「残り1分でーす」このコールになぜか急に焦り出す!明らかにトリガーがブレたのが分かりました。4発目…8点。わー!もうマスターなーい。「…nakitaよ。お前は今日はマスターになるコトが目標じゃなかったじゃろうて…」また頭の中で誰かがそう言いました(イメージはマスタージェダイ)そうです。最初から分かっていたコトです。練習でも出てない満射が試合で出る訳ない。当たり前の事です。満射でマスター獲得などと、身の程知らずな自分めー!恥を知れー!ありがとう心のマスター!マスターのおかげでマスターには届かないけど、自分を見失わずにすみそうです!もう何が何だか分かりません。ささ、気を取り直して最後の1発。真心をこめて…10点!第一ターゲット48点で終了。さあ、残る第二ターゲット。あと31点以上で撃てばエキスパート昇格です。通常なら問題ない点数。しかしここは本大会会場。油断は出来ません。気を引き締めて挑みます。結果、第二ターゲットは10点3発。8点2発で46点。ブルズアイ競技94-2xで終了しました。目標の160点はクリアーし、トータル175
2xでアップ!目出度くエキスパート昇格。パチパチパチ。終わってみれば公式における自己最高得点。順位もクラス8位と大満足な一日でありました。当日は意識していませんでしたが、もうちょっと頑張れば入賞だった事から来年は更に頑張るぞ!と固く心に誓ったのでした。と、そんな感じで今年の僕のAPSカップは終わりましたが。実は当日ちょっと残念な事がありました。この日はハピハピ隊のMakoも2度目のAPSカップ参戦だったのですが、なぜか前日までは問題の無かった彼女のAPS
3のダットが。当日になって大幅にズレてしまうというトラブルに見舞われ、彼女は本領を発揮できないまま終わってしまいました。彼女の名誉の為に言いますが、銃が万全であれば結構良い勝負が出来ていた事は確かです。試射の段階で何かおかしいとは思っていたらしく、当日もちゃんとチェックしてあげればと悔やまれます。しかし、人任せにしていた自分が悪い、来年は自分で銃を管理したいと言ってくれた事がせめてもの救いでした。それにしてもごめんよMako。来年に期待してます。最後に、超ハイレベルな試合内容だったRisky大先生。2位は残念でしたが、感動をありがとうございました。スゲーカッコ良かったです。また良い試合を見せて下さい。グランドチャンピオン戦を制した鈴木さん。年齢なんて関係ないですね。おめでとうございました。APSに復帰された、キングMach堺さん、選手&撮影お疲れ様でした。この「我が闘争」が手元にある頃にはDVD発売されてるといいですね。赤羽で一緒に練習して下さった皆さん、ありがとうございました。また練習に励みましょう。表彰台を青く染めちゃいましょう!そして何よりもお礼を言わなければならないのが、APSカップ普及に日本一貢献している赤羽フロンティアの大社長、山中亘さんです。長いAPSカップの歴史の中で、初めて集合写真を撮れた事は非常に意味のある事だと思います。今年も楽しめました。ありがとうございました。最後の最後に、この「我が闘争」を何故か手に取って読んでいる方へ(お正月とか)これも何かのご縁です。「我が闘争」を読まれてAPSカップに興味を持たれたら、先ずはAPS専用銃を撃ってみる事をお勧めします。赤羽フロンティアさんではレンタルで体験することが出来ます。APSカップは年齢や性別、体力などが成績にあまり影響しない、非常に優れたスポーツ競技です。たった6㎜しかない弾を、小さな小さな的に向かって、心を落ち着かせてトリガーを引く。簡単ではありませんが、その分やりがいがあります。上手く当たった時、ターゲットから跳ね返ってくる波動みたいなものを身体全体で感じるコトが出来ます。イメージ通りに上手く撃てた時は本当に気持ち良いのです。APSを続けているシューター達は、もちろん成績の向上が目標ではありますが、あの上手く撃てた時のあの気持ち良さに魅了され、今日も撃ち続けているのでは無いかと思います。さあ、あなたも一緒にAPSをはじめてみましょう(^o^)/ 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
●APS参戦記 FA08 関川 誠
今年もAPS本大会に参加しました。今回からAPS3で挑みますが、撃ち込み不足で直前の練習会でも140点そこそこ…。しかし、目標はバッジ更新!ブルズアイ92点 プレート48点 シルエット30点 合計170点。プレートとブルズアイは無理な目標ではないが、シルエットが不安。そんな状態で、本大会当日。自分の射順は午後からですが、8時40分には浅草の会場に到着。オープンクラスに出場する方々の応援と共に、会場の雰囲気に慣れる為、早めの会場入りです。いつも練習を一緒にしている方々や久しぶりにお会いする方と話をしていると、あっという間に時間が過ぎていきます。階上では、フロンティアさんとKSCさんのブースがあります。おなじみの500円クジやイベント会場特別価格の販売もやっていました。テーブルの休憩スペースに加え、横になって休めるスペースもあります。自分の射順まで横になってリラックスするのも良いかも。そろそろ準備の時間です。エントリーを済ませ、ガンチェック・試射をするといよいよ本番。今年はプレートからなので、あまり緊張しないでいけるかなあと思っていましたが、やっぱりだめでした。いきなり初弾を外してしまいます。大きく深呼吸して2枚目HIT!3・4・5枚目もHITし下段は4枚。中段も一発はずしてしまうも何とか予定通り4枚。そして上段、一枚目Miss、二枚目Miss。いつも通りなのにナゼ?立て直せないまま三枚目Miss。あせる気持ちを抑えきれず四枚目もMiss。次につなげる為に最後は当てたい!深呼吸をして五枚目なんとかHIT。結果9枚36点。続いてシルエット。一番不安な競技ですが、ここで踏ん張ればまだバッジ更新も可能。やっぱりサイトが揺れている。スタンディングは安全策で6mから7m・8mとヒットするも残り外して9点。この時点で目標達成は不可能になりました。今にして思えば、練習通り8m・9m・10mの順にするべきでした。完全な判断ミス。プローンは18点で、計27点。最後にブルズアイ。第一ターゲットの初弾、サイトが合わないまま撃ってしまい0点。後の4発は何とか10点。第二ターゲットもこの調子で満射できるかな、なんて欲が出てしまい結果バラバラの着弾で41点。計81点。練習以上の成績が出せる訳無いですよね。144
2xとやっぱり練習通りの結果でした。また次回に向けて練習します!
●APS参戦記 FA05 TARO
第23回APSカップ東京本大会に出場しました。私は今回で4回目の出場です。そろそろ場慣れして緊張も無くなると良いですが今年もガチガチになって撃ってきました。今回は会場へ向かう電車の中で、すでにガチMAXになっていました(笑)会場に着いて、さらにガチ!受付してまたさらにガチ!試射してもっとガチ!ガチガチどころかガチガチガチになって競技が開始になりました。最初の競技はブルズアイでした。第一ターゲット38点、第二ターゲット46点、結果84点1x当然の事ながら、ブルブルだったのですが、さらにこの日は引き金が重い!いくら引いても引けない!!銃が壊れていた訳では無く、只々引けない状態になってしまいました。あまりの緊張に自分自身が故障してしまいました。第二競技はプレートです。フリーサイトで出場しているのでダットサイトという赤い点で照準を合わせて撃つのですが、一枚目のレディー、ブ―、無い…赤い点が…すぐに見つけたのですが弾は外れました。その後はあまりにも手がブルブルするので震える前に速く撃ったのですが結果は9枚。でもこれが精一杯でした。最後の競技はシルエット。去年スタンディングは0点だったので、今年はせめてこれだけでも何とかしようと気持ちを切り替えて挑みました。スタンディング一発目、外れ…嫌な予感がしました…。しかし!二発目からは順調に残り4発は当たり18点。プローン15点。計33点 トータル153
1x。
点数は去年よりも落としてしまいました。ですが、今までに無い緊張の中で撃ったので、なんか来年につながった気がしました。そして、APSカップはまだ続きがあります。「打ち上げ」です。年に一度、同じ趣味を持った人が語り合い、楽しめる宴です。中には、この日しか会う事のない人がいるので、とても大切なものだと思っています。結果や実力は人それぞれですが、同じ目的を持った者同士で話をして楽しむ事は本当に良い物です!
また来年も出たいです。最後の打ち上げまで新たに始める人も是非ご一緒に!!今年もこの楽しい一日の為に協力して頂きましたメーカー様、ショップ様、スタッフの皆様、出場した選手の皆様、本当にありがとうございました。
●APSカップ2013参戦記 ハピハピ隊 平 眞子
今年で2度目の出場となったAPS大会。去年は初出場で大会の雰囲気や競技のルールや流れを掴むので精一杯…銃を片手で支える筋力が無く、少し撃つだけで腕gたプルプル…(笑)練習でも腕が痛いだとか当たらないだとか口を開けば弱音ばかり。去年は納得のいく結果では無かったので、今年こそは果たせなかった目標を達成してやる!!!!と気合は十分。ガッツリした筋トレではないけれど、やらないよりは少しでも…と去年の反省点を踏まえ握力や腕立てなど筋トレを開始!!腕の筋力を付け、自分の撃つフォーム、タイミングを徐々に見つけながら練習し、去年よりも確実に当たるようになりました。銃にも慣れ!少しでも感覚を忘れないようバイト先Unでも営業後、練習に付き合って貰い5分間のトレーニング。「お~うまいじゃん!いいね~!」と褒められると「いや~たまたまです!」とか言いつつも、嬉しくてなんだかんだ言ってモチベーションアップになっていました(笑)レンジでの練習で1~2周回っても去年程、腕の疲れは感じず点数も安定してきて順調!やっぱり少しづつでも目標に近づき、撃てるようになると楽しい!そして当たらなくなると悔しく、「なんで今のは当たらなかったんだろう?」と考えるようになりました。ただ撃つだけじゃなく、目標点数を取るために、ブルズアイでは80点、プレート10枚、シルエットはあと20点取らないと!と撃ちながら頭の中で計算。あと5点で目標達成だったのに…と練習であと数点足りず、「あの一枚を外さなかったらなー」としみじみ。ブルズアイでほんの数ミリ違うだけで0点か5点の差。一弾の重みを実感しました。去年よりも自分なりにモチベーションも高く、意気込みもオッケー!そして大会前日も5分だけしかできなかったけど、練習し、銃にも異常なくバッチリ。そして当日。シルエット→ブルズアイ→プレートの順。緊張することもなくシルエット競技開始。練習でも一枚目を外すことはめったに無いのに…アレっ?!緊張しているのかなあ、と気を取り直し大きく息を吸って~吐いて~深呼吸して2発目「んっ?」当たらない!どうしたことか、その後も見事に当たらず競技終了。しっかり狙って真ん中に撃ったつもりでも右上に…「緊張しないでリラックス!」と周りの方に励まされながらも「ダットがずれてるような…」と、もやもやした気持ちのままブルズアイ競技へ。やはりどれも弾痕は右上に。昨日合わせてもらった時は大丈夫だったのに…(泣)ここでまさかのダットがズレてる事がようやく判明。急遽ダットを合わせてもらい最後のプレート競技へ。さすがに大失敗は挽回できず、去年よりも残念な結果に。今年は目標達成できる手応えがあったので尚更悔しさが残りました。今まで銃などの道具の管理、メンテナンス等、全て任せっきり。周りの環境に恵まれていて、甘えずぎていたと反省しました。なんだかんだシューティングを初めて1年以上。甘えっぱなしではなく少しでも自分の道具は自分で管理できてこそ一人前のシューターだなと実感しました。2回目ということもあって知り合いも増え、会場で会った時には「どうだった?」とか「来年も頑張ろうね!」と声をかけてくれ、シューティングを初めてから色んな人との繋がりが増えて嬉しく思いました。自分の成績はイマイチでしたが、一緒に練習している方が良い成績だったり表彰され、笑顔を見るとなんだか嬉しい気持ちになりました!思わぬハプニングで納得のいく結果が出せなかったけど、きっとこれは来年はせめて自分でダットは合わせられるくらいになってリベンジしなさい!という神様からの忠告だったのかな~と思います!(笑)来年こそは一人前のシューターになって納得のいく結果を出したいと思います!!
●2013APS参戦記 萩原 透
APSを始めたのが本大会のおおよそ一か月前という初心者の私が、本大会に挑んでみて感じた事を書いていきたいと思います。私がAPSを撃ちたいと思ったキッカケは、APSシューターの方々がAPSを楽しんでいる姿を見たからです。スピード系を始めたのは今年からなのですが、その時点では精密のジャンルに属するAPSは撃たないだろうと思っていました。なぜなら、高校でエアーライフルを撃っていた時に、精密=息苦しい、辛い。というイメージを抱いてしまったからです。しかし、スピード系で一緒に撃っていた方々がAPSの事についても楽しそうに話している姿を見て、少しづつ興味がわき、某氏から「APSやるなら銃譲ってあげるよ」と声をかけて頂き、あれよこれよと言う間に本大会への出場までもが決まりました。まさか銃を握った事もないのに大会のエントリーをすることになるとは…!この時、まだAPSのルールもまともに把握していない状態だったので、自分も楽しく撃てるかが不安で仕方なかった事を覚えています。本大会のエントリーをすませた後、APS
3を譲ってもらい、フロンティアさんの平日練習会にてAPSデビューをしました。銃の扱いから、基本的な撃ち方、各競技の撃ち方や考え方など、何も分からない状態からのスタートでした。しかし、山中社長をはじめとした、レンジにいるシューターの方々が、右も左も分からない私を気にかけて頂き、多くのことを教えて下さりました。その時は撃つ事で精一杯だったため「ありがたないなあ」程度に思っていました。しかし、今考え直すと、本大会の直前という大事な時期にも関わらず、貴重な時間を割いて自分の練習に付き合って下さった事は本当に感謝すべきことだと思っています。練習時間は短い間でしたが、先輩シューターの方々のサポートのお陰で、本大会へは密かにエキスパートシューターバッジを狙うくらいの力を付け、臨むことが出来ました。大会当日、会場に着いてからは早く撃ってしまいたいような、撃ちたくないような、不安と期待が入り混じる独特の緊張感に
懐かしさを感じつつ自分の番を待っていました。既にオープンで撃ち終えた方々が、自分が固くなっているのを見かねてか、声を掛けて下さった事を覚えています。緊張状態でどこまで会話内容が頭に入ったかはともかく、その場で声を掛けて下さる方がいただけで心の持ちようは、かなり楽になっていたと思います。極限の集中の中、シルエット、ブルズアイ、プレートと撃ち終え、結果は162
2x。エキスパートバッジには手が届きませんでしたが、大変嬉しいことにハンドガンのフリ―部門の新人賞にあたる、殊勲賞を頂きました。射撃内容について反省点や悔しい所を挙げたらキリがありませんが、それらの気持ちをひっくるめると、楽しかったとかまた撃ちたいという気持ちに繋がっている事は間違いありませんでした。本大会を終えてみれば、当初抱いていた楽しく撃てるかという不安は全くの杞憂でありました。大会の時の緊張感は、昔、苦しく撃っていた時と同じでしたが、今回はとても楽しく撃てました。この違いはシューター仲間が多くいるからこそだと思っています。新参者に対して排他的になるような事は無く、一緒にAPSを楽しもう!という気概で「調子どう?」とか「こうやって撃ってみたらいいんじゃない?」というように声を掛けて下さる方々の中で撃てるのは、とても楽しいことであり、また一コミュニティーとして素晴らしいものだと感じています。今後はより技術を磨いて来年の本大会に臨むのはもちろん、まだマイナーであるAPS楽しいスポーツである事を伝え、新規シューターを一人でも引っ張ってこられればと考えています。
●「我が闘争」 ハロ
おはようございます。朝4時になりました。これからお休みの方も、お出かけの方も、おはようございます。こんな感じで始まるブログを書いていますハロです。今回、参戦記を書くにあたって大切なことがあります。その大切な事とは!…私は今回の本大会に出場していません!!と言う事です。ついでと言う訳ではないですが、見学にすら行ってません!毎年この7月頭から中旬の間は色々と忙しい時期で、いつも本大会とかぶるか、少しかぶってしまうなどで、参加できていません。思い起こせば、APSという競技をやるようになってから4年が経ってしまいました。早いものです。本大会は一度しか出ていないので、いつの日か、この忙しい時期がなくなればいいなと思っています。さて、参戦記と言う事なので、私の忙しかった原因の考察と感想を上げていこうと思います。ここから先はAPSと関係ないので忙しい人は飛ばして下さい。まず、私がなぜ、忙しいのかというと、この時期に教員採用試験があるからです。教員採用試験とは教員免許は持っているけど、そこの県で働くために必要な資格みたいなものと思って下さい。この採用試験は教科ごとに試験があり、なおかつ県によって出題傾向がバラバラです。たとえば、東京や埼玉等は工業の科目の中に電気・機械・建築など、さらに分かれています。さらに論文や面接などがあります。私が受ける県は茨城県です。茨城県は全国的に見ても珍しく、工業っていうと、全ての教科をやらなくてはなりません。私が知っている限りでは、秋田県と茨城県くらいしかありません。全ての教科というと分かりずらいと思いますが、要するに工業高校で習う科目をオールマイティーにできなくてはいけないということです。これがまた難しい。たしかに高校生で習う内容なんですが、専門外が特に難しい。私の専門は電気電子機械なので、機械とか電気は大体分かるのですが、建築の問題とかが出てくると、もう泣けますね。そこら辺を出来る様にしないとダメなんですがね。さて、この試験、専門だけでは無いんです。一般教養っていうのもあって、その中には、今年あった事や、茨城県の事についての問題があり、昨今のいじめ問題、言語活動について、心理学に出てくる外国人の名前etc一般教養なのか?これは?みたいな問題も出てきます。特に3.11の原子力発電所の事故、茨城県も昔、東海村の事故があったので、今回の3.11でまた難解の問題が出て来ました。しかしそこは抑えてあります。もうこの試験を3回受けているので、過去3回分の問題とその前の3年分合計6年分があるので、問題の傾向がバッチリ!来年こそは受かるぞ!なぜ来年かって?そりゃ、試験時間内に終わらなかったからだよ。ベジ―タ。思い返せば最初の試験は全然分からなくて、適当に答えていったので、時間が余った。二回目は分かる問題、分からない問題は半々って感じで、時間が少し足らなかった。三回目(今年)は分かる!問題の内容も分かる!そんな感じで答えていったら、半分を過ぎたあたりで時間切れ!今年は勉強した結果、できるようになったけど、時間管理が出来ていなかった。来年は、もっと勉強して分かるようになって時間短縮していこうと思ったのだった。そして9月には実習助手の試験があるので、それはそれで大変なんですよ。APSに関してですが、オープンに切り替えてからは、色んなパーツを作って来ました。特に狙い方が分からなかったので、フロントサイト・リヤサイトを色んなものを実験的に、作ってきました。バリアブルサイトなんかも作っているのですよ。予定では10個程度作ろうかなって思ってます。ちゃっかり宣伝なんかしちゃうもん。さあさあ次の大会は9月に大阪です。そこで会いましょう。長文失礼しました。
●「亡霊」から見たAPS本大会 ザイチェフ ライフルRO012 ハンドガンOB20
1 始りは去年の大久保から~2012年6月30日~いつも通ってるシューティングレンジのお客さん達と間近に迫ったAPS本大会の話をしている時に、次のような懸念?が話題にのぼりました。「APS本大会でプリシーダーを使う人がいなくなったら、プリシーダーは公式認定銃から外されてしまうのではないか」聞くところによるとプリシーダーは「迷銃」で、ただこのまま消え去っていくのは何となく惜しいという…私は初めて耳にするプリシーダーという銃に何故か心を惹かれました。いつも変わった銃でシューティングしたがる性格と関係しているのかもしれません。(今もそうですけど)私はライフルで立射をしたり、ハンドガンで精密射撃をしたりするのは、凄く苦手です。だけど、とにかく来年はAPSの本大会に出場してみて、当たって砕ける覚悟を持ってプリシーダーで戦ってみよう…そう心に決めていました。プリシーダーがどんな形をした銃で、どこで売っているかも知らないのに。2 「当たり」を引いた?~2012年7月9日~
記憶は定かではないのでけど、どなたか様からの情報をもとに某工房舎様が隠し持っていたプリシーダー2丁を通販で購入 。(…今おもえば3丁位買っておけば良かったですね)
数発の射撃ですぐに壊れる、弾ポロしまくるという事前情報もあったのですけど、マルゼンさんのグランドマスター弾を使えば弾ポロする事もなく、何度撃っても壊れる気配はありませんでした。…今のところは、大丈夫そうです。 3 希望と現実~2012年7月15日~ この年の本大会終了の後、片付けのお手伝いを少々&飲み会に参加させて頂きつつ、プリシーダーの情報収集も。ハロさんと…それと確かキモシュンさんから、カスタムすればより当てやすく、壊れにくくなるという大変貴重なアドバイスを頂きました。問題は私が「壊し屋」と呼べる位工作が下手くそで、まわりにプリシーダーをいじれそうな人もいなかった事です。…結局ノーマルのまま本大会に突入させることになりました。 4 値千金の練習会~2013年2月27日―7月6日~ …あれから半年以上何やってたんだお前って感じですけど、もしこの時期のタイミングで赤羽フロンティアさんの平日無料練習会やAPS試合形式練習会にお邪魔していなかったら、ぶっつけ本番で本大会に臨んでいた事態になっていたと思います。 ・持っている銃口の向きに気を付けつつ(マズルコンシャス)ジャッジの方の指示に従って準備、射撃をする。 ・予備の弾等は常に携行しておく
・3秒以内に構えて狙って五平餅みたいなターゲットを撃ち倒す(プレート) ・背景に溶け込んでいる点みたいな金属片に狙いを定めて撃ち落とす、寝技もあり(シルエット)
・ターゲットの黒い丸の中(のさらに真ん中にあるx印)の辺りを狙ってトリガーを引く(ブルズアイ) ・歩いている歩哨を狙撃するような感覚でピープサイト内にターゲットが入ってくるのを待ち構えてトリガーを引く(ライフルのムーバー) 腕が腕なだけに、練習会では毎回ターゲットを外していて、いつも絶望的な悲鳴ばかり上げていた記憶があります。それでも気持ちと呼吸を落ち着かせて、ゆっくりとトリガーを引き絞って時間内に何とかプレート1枚を撃ち倒した瞬間…シルエットを撃ち倒して「カラン、カランッ…」と鳴る音を聞いた瞬間…(マグレ当たりでも)ブルズアイのx印に当たったと知った瞬間…
ムーバーに当たって赤いランプが点灯した瞬間…これらの瞬間はAPSの競技でしか味わえない、たまらない喜びです。何より本大会では実際にどの様な手順で撃てば良いかを体感できてベテランの皆様から撃つ時のフォーム、心構え、注意点についてアドバイスを頂く事ができたのは練習会があったからこそでした。練習会にお邪魔できたのは数える程でしたけど、それでもこの時に体験できたことは、かけがえの無い、貴重なものばかりです。このような機会を、お与え下さったフロンティアの山中さんに、そしてアドバイスを頂いたベテランの皆様に、この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。(アドバイスは山中さんからも多く頂いていたり…いつも本当にありがとうございます)
5 クラ-スナヤブラ―タ~2013年5月24日~ 話が少し前後してしまいますが、これまた山中さんのアドバイスをもとに本大会の参加申込書を協会から郵送して頂いて書いていた時のこと…せっかく出るのだったらということで、急遽ライフルにも挑戦することに決めました。尊敬すべきコウさんやアベさんと同じ、オープンサイト部門です。その旨をTwitter上で報告したところ、コウさんからライフルをご用意しましょうか、と、この上ないお話が!二つ返事でお願いして、頂くことになりました。コウさんが、わざわざ最高の状態まで調整して下さった赤いライフル。クラ-スナヤブラ―タ、赤い兄弟と勝手に呼ぶことにしました。本大会中、気分的に盛り上げるために赤いシャツを用意しだしたのも丁度この頃です。(赤は闘争のシンボル…コウさん&私のパーソナルカラーでもあります)体力、練習量共に不足していましたが本大会に臨む意気込みだけは十分でした。そして7/12。いよいよ明日…まずはライフルでの戦いが始ります。あ、準備全然してない。
6 審判の日(前編)~2013年7月13日~ 本大会の準備を終えて、1時間半ほど寝る…ことも出来ませんでした。遠足に行く前に興奮して寝られない小学生状態です。そのまま起きて、会場に行って、朦朧とした意識のまま競技をする事になります。①会場に着くと、右も左も分からぬままお役所で手続きしてるような感じ(ただこの手続き、各所に案内板があって初参加者にも分かりやすかったです)で書き作業をして、エントリー受付を済ませて、いよいよ弾速チェック…ここでも本当は自分のことで手一杯だったはずなのに(この日のコウさんはいつになく落ち着いていない様子でした。やはり本大会だと…緊張しちゃいますよね)コウさんが色々と助けて下さっていました。ありがとうございます。
②開会式の後、ムーバー、ブルズアイ、プレートの順で競技を開始… 印象的だったのは最初のムーバーです。競技の開始時間に遅れたら大変と真っ先にレンジに入って待っていたのですけど、この時の10~15分間、珍しく緊張していました。(学生の頃のマラソン大会や水泳大会のスタート前の心境に良く似ています)徹夜明けの身には貴重な「休憩時間」でもあったのでボーっとしてたり、ジャッジの方に分からないことを色々質問してたりしていたのですけど。そんなこんなで他の競技者の皆様も集まり、射撃準備に入り、メインジャッジの方の「スタンバイ」の声が聞こえれば…もうこっちのものです。いつも通りの「野良犬のような目付きになって、目の前のターゲットをぶっ倒す」ことだけ考えるようになります。少なくとも気持ちの上では。あとは練習通り。海の上に浮かぶボートから撃ってるように、常にユラユラ揺れ続けるサイトを覗いて、トリガーを引いていきます。揺れに続いて、ターゲットが近づいて来る前に、又は通り過ぎた後にトリガーを引いてしまう場面も多かったり。クッ、当たらない!惜しい!と心の中で一瞬呟きつつ、気を取り直して弾を再装填(コッキング)します。撃っている時が練習通りならば成績も練習通り。そうやって20回撃ち続けたムーバーは練習会と比べると2点アップ。プレートも2点アップ。最後のブルズアイは完全にバテて12点ダウンでした。 ③次の日のハンドガン競技でも言えることですが、今回の大会で学んだことは「もうダメだと思える状況でどう戦い抜いていくか」と言う事です。練習出来なかったから、疲れていたからと言い訳をするのは簡単です。例えそういう状況でも、コウさんやnakitaさんといった方々達はちゃんと結果を出してきました。例えみっともない結果だったとしても、気持ちだけは負けてはいけない。堂々とレンジに立って競技をしよう。敢えて弱音を吐いて気を落ち着かせたり、APS20周年のバッジを3つ身に付けて意識を保たせたりして、フラフラになりらがら最後までトリガーを引き続けていました。…でも次やる時はちゃんと準備&体を休めた状態で臨みたいですね。 7 審判の日(後篇)~2013年7月14日~ 昨日の続き…という感覚もあってか、相当リラックスして受付手続き、弾速チェック、競技に臨むことができました。お仲間やお知り合いの方々もライフルの時より、さらに増えて、お知り合いの競技を後ろから笑顔で見ている余裕も出てきたり。睡眠時間もたっぷり取ってあります。あとは…疲労が蓄積して、より揺れやすくなっているサイティングをどうするか、だけの問題となるはずでした。①第一競技、シルエットです。ノーマルのプリシーダーで10m先のシルエットを吹っ飛ばして会場を沸かせる当初の作戦は、もはや夢のまた夢となりました。今は確実に近距離のシルエットを落とす作戦に集中します。…プリシーダーは銃口をサイト代わりにして撃たなければならないクセがある事をすっかり忘れていました。3発ほどシルエットの下の台に弾をブチ込んで終了です。寝技…伏射(プローン)も似たり寄ったりな成績でした。②このシルエット競技を行っている過程で、ようやく「時間を目一杯使って競技する」テクニックを覚えるようになりました。単に疲れて射撃の手を止めて、その場でボーっとしていただけなんですけど。この数秒間…ボーっとしていながら、ああ、自分は今APSの本大会という舞台に立っていて、皆さんが競技している中で、自分も競技している。そんな幸せな気分に浸りつつ、現実世界に戻って、射撃を再開していました。③当初聞いていたよりも早めに順番が回ってきて、第二競技のブルズアイに臨みます。前半の5発を撃ち終わって、後半の5発(第二ターゲット)の内の一発目を撃ち終わった時。コッキングをしようとすると、引き切らない内にボルトが前に戻って来てしまいます。シアーが掛かっていない状態…練習の時にも時々出ていた症状です。今までは3~4度コッキングを繰り返せば自然と治る症状でした。しかし、今回はそうはいきません。4回、5回…いつまでたってもシアーは掛かってくれません。制限時間も残り少なくなってきます。ヤバイなと感じつつ、ポロポロ落ちて行く弾を補充する為に落ち着いてローダーに手を伸ばします。さらにもう2回、ボルトを引いてみます…やっぱりダメでした。第二ターゲット開始から1分30秒経過、他の方々も競技を終えたようです。…首だけ後ろに振り向いて心配して下さってるジャッジの方にお伝えしました。「すみません、ギブアップです…」プリシーダーを使う以上、いつでもこうなり得る事は覚悟していました。メンテナンスもろくにしていなかったのですから尚更です。でも、実際に起こってしまうと…残り4発撃てる状況でガントラブルが起こってしまったのは、やはり辛いものがありました。この時の自分の様子、今でも良く覚えています。口を真一文字に結んで、渋い表情をしていました。④ブルズアイは終わりましたが、まだ第三競技のプレートが残っています。ガントラブルが起きて今の銃が使えなくなってしまった場合、どうすれば良いのか。不思議な事に、この時は先程の競技中と比べられない位、動揺していました。ライフルの時(いえ、それに限らずいつも)もそうでしたけど、こういう時にお仲間がいるという事は大変有難い事です。心理的にも、知識的にも、未熟な私を助けて下さっていました。お仲間のアドバイスをもとに、まずはスタッフの方にお声をかけてみます。スタッフの方も大変親切で、お忙しい中であったにも関わらず私が競技を続けられるようにと、一生懸命内部手続きを進めて下さっていました。最終的に「途中棄権」ということで点数は加算されないものの、予備で持ってきたプリシーダーを使ってプレート競技をすることはできる、とのお話でした。お仲間の皆様、スタッフの方、色々とご迷惑をお掛けして申し訳ありません。そしてありがとうございました。お陰様で最後まで競技をやり抜く事ができました。(かなりボロボロな成績でしたけど) 8 始まりの終わり~2013年8月11日~あの2日間の戦いからちょうど1ヶ月近く。今は「ただ休む」ことに専念しながら当時を振り返り、こちらの我が闘争を書いています。コウさんはライフルを構えるコツは骨格で構える事だと仰っていました。Makotoさんもハンドガンを構えていても揺れることはないと仰っていました。果たして自分に揺れないでAPSを撃てる日は来るのか。答えはもうほとんど出ています。人一倍体調管理に気を付けつつ、無理の無い程度に練習していくしかないみたいです。例え何十年かかろうとも。月に一回Twitter上で集計されている射撃競技(ツイポタ)もそんな私にうってつけの練習方法なのかもしれません。好きな銃で撃っている内にAPSのターゲットも当てられる様になっていく…こんな素晴らしいことはないと思います。そして来年はどうするか。当初はGP100で出ようと思っていたのですけど、プリシーダーが無事である限りは(又は修理する手段が見つかる限りは…かなり難しそうですけど)来年もプリシーダーで出続けようと思います。マギさんのブログを拝見して、さらに1年前の事を思い出して感じました。やっぱりプリシーダーがAPSから消えちゃうのは、もったいないですよね!!
●我が闘争 OA25 山中 亘
今年もAPS本大会が無事に終わりました。自分の感想としては例年とは何か違う感じの本大会でした。勿論良い意味でですよ!参加した他の選手の方々も、一人でも同じ感想を抱いてくれていたら嬉しいのですがね。なんとなくAPSに関わる様になってから競技にも参加してるのですが、どうも立ち位置というかなんというか、余計なお世話な話なのですが、色んな練習会や公式練習会どこの練習会に参加しても余計な事を考えてしまいます。今日はちゃんと時間通り終わるかなとか、ジャッジ誰に頼むかなあとか、○○さんはまた文句言いださないかなあ(笑)とか、何事もありませんように(怖)とかです(^^)とにかくいろんな事がきになります。本大会の日は、これまた特別で、何かに気になるとかどうとかではなく、根本的にやる事が多かったりしちゃいます。結局この日は試合会場の上の階でのブース設営が間に合わずに受付やら弾速チェックやらすませて、待ち番の席に座ります。そしてフ―と一息付きます。これでもマック堺さんよりはマシだなと自分に言い聞かせます。そう今年はなんと!マック堺さんがAPSに戻って来てくれたのですよ。さらにこの日の様子の動画撮影までしてくれて、せっかくの復帰戦だというのに、撮影ブースの設置やら動画の撮影やらで、それはもう慌ただしく活動なされてました。そして自分ですが、一息付いてると右隣が知り合いのファームさんだと気付きました。お互いの健闘を誓いつつ前の方の競技を見てるような見て無い様な状態でぼんやりしてると心臓がドキドキしてきました。うわあ、やばい来たよプレッシャー、このままではヤバイと思い、何とかまぎらわそうと座りながらも深呼吸や体を揺すってストレッチしたりしてみます。とにかくドキドキしているものを下に下ろそうと必死こいてました。するとちょっとというか大分効果があって、一旦抜けました!そうこうしていたら、あっという間に競技開始で射座に入ります。本当に慌ただしいなあと思っていると、今年の本大会では上の階の申込段階から関わったり、新しい賞の創設とかの提案や賞品の準備とか色々あったなあと様々な想いが一瞬浮かびましたが、すぐに別な思いに変わります。やっと「俺の時間だ」結構色んな方々に毎回不甲斐ない成績の自分に、ブースの準備とか大変だから、この成績も仕方ないよといった温かいねぎらいの言葉を掛けてくれるのですが、そこは結構自分では割り切ってます。こんな事書くと偉そうだ(笑)とか言われちゃうかもですが、何から何までやりながら参加するのが僕の本大会なのです。ただ本大会の射座に入ってる時間はみんなと同じで「俺の時間」なのです。この年に一回の「俺の時間」今年は特に愛おしかったです。何故かは分かりませんが、恐らくはこの一年間の何となくな達成感があったからかもしれません。と二カ月前に書いといた我が闘争の原稿がこの先なくなってます……まあブログの記事読んで何となく振り返ってみますかね。と言う事で最初の種目ブルズアイの射座に入り競技が始まる訳ですが、「俺の時間だ」といっても緊張で震えるのは残念ながら変わりません(笑)こうなると後は気合です!何とか最初の5発は48点で行けたのですが、第二ターンで5点を撃ってしまい45点、合計93点。う~ん去年と一緒か、まあ最善は尽くした感はありましたから。次だ次、なんか競馬場に居る時みたいだな次だ次!って。そして次が良かった記憶ってないな。記憶が有る訳ないよな。良かった事実がないのだから……。まあそんな事は置いといて次のプレートだ!「まあプレートだ!」って買いたって結果知ってるんだけどなあ……そんな事書いてたら話が進みませんね。そう結局はこのプレートなんですよね。9枚。下段3ミス、中段2ミス、上段1ミス。よしこの調子で次の段だ!って無いっちゅうの。まあ来年はノーミスって流れかな。結果は9枚ですが、これでもいくらか進歩はしてるんですよ。去年は7枚だったし、しかも2~3枚当たっちゃった感じだったし、今年の9枚は全部当てた!って感じでした。それに下段の初弾以外は結構外しながらも粘って狙えましたからねえ。来年の自分には期待しています(^^)そして最終のシルエット。上段は9、10mを3発で当て、残りの8、7を当てたかったのですが、8mを二発ともミスって11点。プローンに移ります。プローンに移る際、隣のファームさんと何か話したような記憶がうっすらとあります。そして、ああ、「俺の時間」が終わっていく…いつまでもココにいたいよと思いながら、淡々と撃って当てていきます。そして5発目の6mを撃つ前にシルエットのゾーン全体をゆっくりと見渡します。今年も終わりかあ…また一年色々と頑張ろう!と最後のトリガーを引きます。去年はこんな感じで外したんだよなあ(笑)さて今年はどうかなあ?ヒット!そして「俺の時間」終了。結局160点でしたが、また来年に向けて頑張るのみです。そしてここからは早速、日常に戻り、何やってたのか、あんまり覚えてませんが、飲み会までどころか今年は飲み会にもKSCさんで購入された商品についての問い合わせを頂き、あわただしくも、どことなくはかなく、どことなく為し遂げた感覚、そして何と言っても楽しい忙しさで時間が過ぎていきました。自分の本大会は、こんな感じだったと思います。さて今年はツイッター等で知り合えた方やマックKING堺さんとの出会いがありましたが、来年に向けて、また楽しい出会いが有ると嬉しいですね。今年の我が闘争ももうじき編集作業が終わります。こうやって皆さんの原稿をパソコンで打ち込むのも、実はとても楽しい作業だったりするのですが、でもやっぱり実際にAPS3で撃ち込む方が楽しいですからね。また来年の本大会に向けて。ひたすらトリガーを引き続けたいと思います。楽しみだあ(^^)
●23期のAPSカップを振り返る 富士見スポーツシューターズ 関 淳
5度目のAPSカップ東京本大会はハンドガンクラス・フリーサイト部門での2度目の挑戦となりました。どんな方が読むか判らないので一応説明を…。巻頭に競技説明があったらごめんなさい。APSカップとは日本エアースポーツガン協会が主催する精密射撃を軸とした射撃大会です。毎年夏に2日間に渡って本大会が行われており、この他に年6回程度の公式記録会または公式練習会が行われます。本大会・公式記録会・公式練習会の結果は日本エアースポーツガン協会で記録され、決められた点数を記録するとバッジが授与される仕組みになっています。また、本大会では下で説明する各部門の優勝者と1年間の公式記録会・公式練習会での各部門の最高得点記録者4人によるグランドチャンピオン決定戦も行われています。競技は5mを基本としたハンドガンクラスと10mを基本としたライフルクラスに分かれており、それぞれに照準器の種類でオープンサイト・フリーサイトの2部門に分かれます。オープンサイト部門は的・フロントサイト・リアサイトの間が素通しの照準器を用いる部門、フリーサイト部門はスコープやレーザーサイトなど光学機器を用いた照準器の使用が認められた部門となっています(ピープサイトのようにリング状の照準器は正しくはオープンサイトとは言われないそうですが、レギュレーションブックには「オープンサイトとする」と書かれています)本大会では部門毎に得点が集計されますが、公式記録会・公式練習会では一括で集計されます。フリーサイト部門での競技者は使用サイトの優位性から-10点のハンデを負う事になります。各クラスとも3競技の合計点で順位を競い、ハンドガンクラスはブルズアイ・プレート・シルエットの3競技、ライフルクラスはブルズアイ・プレート・ムーバーの3競技で構成されます。精密射撃を軸にと言われるものの、2分で5発または3秒で1発などの時間軸で競技が行われる為、本来の精密射撃の競技者からは速射競技だと言われる側面があります。使用できる銃は日本エアースポーツガン協会に加盟したメーカーが作る公式認定銃のみです。普及・広報の面では用具に幅がある方が良いと思われますが、スポーツ用具として認められた銃のみ使用できるという姿になっています。 そろそろ自分の事を書かないと…。23期(第23回APSカップ東京本大会に向けた一年)スタートの気分は不完全燃焼がたっぷりな感じでした。第22回の結果が芳しくなかったせいなのですが、なぜかAPSカップに対して色々とモチベーションが高いスタートでした。9月・10月と連続する公式練習会も参加したいと思っていましたし、赤羽射撃場がメインになっていた練習にしても、土日に枠を確保するのが難しくて、新しい練習場所があればと考えていました。記録会は2カ月ほど先でしたので、練習場の確保の方から始めました。候補として考えられるのは、公民館・体育館・レンタルスペース・貸し倉庫等々といったところです。そんな中から最初にアタックしたのが体育館でした。自分が撃てる場所を探していたので「APSというエアガンを使う競技をやっているのですが、練習に使える場所を探しています」と切り出しました。エアガンと言えばいきなり渋りそうなものですが、まず返ってきた言葉は「どれくらいのスペースが必要ですか?」でした。無風でないと駄目なので屋内であること、横幅は余り必要無いが縦に15m程必要であること。床質は問わず平面であれば良いと説明して、一通り施設を案内してもらいました。最後に競技の内容が分かるものとしてJASGのHPがあることを説明して退散となりました。「使用可能か検討して連絡します」となったのですが、後日来た連絡は「館長と市の担当に説明して欲しい」というものでした。3歩進んで2歩下がった気分です。「プレゼンかあ…」好きな人は少ないと思いますが、私はコレに苦手意識が非常に強くて、思いっきり溜息モノだったのです。とはいえ、ここで説明しないと先に進まないので無い知恵を絞って準備する事にしました。用意したものは、競技銃・レギュレーションブック・他の練習会場の写真・ブルズアイのターゲットといったところ。当日は事務所奥の応接テーブルを挟んで、前出の競技説明から始って現在体育館を利用して練習している場所の事例、競技銃の説明などを舌を噛み噛み説明しました。やっぱり「威力」「音」は気になる様で、実際に空撃ちしてみせたり、ASGKの簡易弾速チェッカーを思い出しながら厚手のボール紙4枚程度撃ち抜く威力があると説明したりしました。あとは近代五種・三種と日本エアースポーツガン協会の関係とか…。この時初めて会議室ではどうかと提案されました。ただし会議室は個人では貸していない施設なので団体登録が必要になると説明されました。この説明の瞬間までは練習会をやろう等とは考えていませんでした。予約の都合上、団体登録するとしても自分の練習場所のつもりだったのですから「将来的には練習会ができるかも」くらいの発想はあったので個人借りが軌道に乗ったら考えるつもりだったのです。団体利用前提になるかもしれないと思った時点で何故か「練習会をやるしかない」という発想になってしまっていました。元々練習会には思うところがあって、この時点でのAPS
の練習会場は4カ所、内3カ所は試合形式ベース、フリ―で撃つ事が主体の練習会場は群馬だけでした。体験したいだけの人や始めたばかりの人にとって、いきなり試合形式はハードルが高いし、各会場とも参加者の点数も上がって初心者には気後れしがちです。
また、体験のためだけに車で1時間以上移動するのもかなりのモチベーションを要します。「APSのスタートラインになる練習会場があったら良いのに」と言うのがこの頃思っていた事でした。使用許可が下りれば、これを実現出来るのは「自分!」妙にドキドキした瞬間でした。後日、実際に使うパーテーションも一部とレイアウト予定図を持ち込んで部屋の使い方を説明してやっと(?)条件付きでの団体利用が可能になりました。利用許可が降りた後は説明したことを実現する為の準備です。レイアウト予定図を書いた時点で使えそうな部材のリサーチと数量を把握していたので実際に会議室をどう使うかに合わせて修正して現在の形に予定図を直しました。変更した予定図から部材の必要数を再度割り出して買い出しリストを作ります。これを持ってホームセンターで値段をリサーチして、買い出しや加工の依頼をしました。こうして必要最低限のパーテーションと的を準備して第一回目の練習会を迎えました。全体組立するのはこの日が初めてというブッツケ本番な設営でしたが、時間はかかりつつも不足無く完成。ホッと胸を撫で下ろしました。その後も僅かづつバージョンアップしながら練習会の回数を重ねて本大会を迎えました。雨の日も、風の日も、果ては雪の日も参加者に恵まれて、23期に参加された方は延べで103人となりました。はじめはプレートターゲットが無く、赤羽射撃場からの借用でした。自前で製作するつもりでいたのですが、その後加藤氏より自社工場で製作したプレートターゲットを提供して頂きました。プレートターゲットは練習会を開催する上でネックとなるものだったので、とても助かりました。段々複雑になる設備のおかげで設営・撤収の時間が厳しくなるはずのところが、皆様のお手伝いのお陰で以前より早いほどです。沢山の方々のお陰で、何とか無事に続けることができています。お世話になっている皆様には、この場を借りて感謝申し上げます。 さて本大会の方はといいますと…。第22回本大会から1年を通じて練習の名の下に撃つ機会は多くありましたが、効果的な練習が出来ている実感もなければ技術的に習熟していく実感も無く、公式記録会・公式練習会での点数も横ばいと言った様相でした。周囲からはダットサイト降ろせば?なんて言われる始末です。向いていないのは薄々ながら感じているのですが…。さらに富士見の練習会では設営が終わると「何とも大きな満足感」がやってきて何もやる気がないという、本末転倒極まりない感じでちゃんと練習していない事実もあったので…。ただ、これを言い訳にしてしまうと参加して下さっている皆様に申し訳が立たない(?)ので本大会が近づいてからの練習会では遠慮がちながら撃ち込み量を増やし、更に赤羽での平日無料練習会に足を運んで撃つ時間を確保しました。直前に追い込みをかけられたお陰でシルエットの点数の波が大きいことを除けば、概ね満足のいくコンディションで本大会を迎える事が出来ていました。問題のシルエットは日によって着弾が微妙に上下にズレていました。サイトを調整すれば当たるのですが原因が掴めず、かといって「自分がこんな外すハズがない」という自信もないし、でもプローンでは当たるので、銃本体のせいにすることができず、サイトの調整不足と言う事にしていました。前日に行われた「裏APSカップ」でもシルエットで多めに失点した以外はプレートで1ミスと現状のコンディションをそのまま映した結果に。結局、前日も
最後にサイト調整して本大会を迎えることになりました。本番の結果は、ブルズアイは緊張から冷静な射撃ができず、いきなり失速、開き直ったプレートは2ミスで凌ぎ、最後のシルエットは整備不良から前半得点無しでした。詳細はブログを読んで下さい。(http://blogs.yahoo.co.jp/as_minaduki)満足していない結果には、あまり触れたくないので(笑) 「つんのめる」競技者は転げ転がって気が付いたら「ややつんのめる」主催者になっていました。撃つことしか考えてなかったはずが、撃つ場所のことを考える時間の方が多くなりました。競技者としては「少し不満」でAPSカップに関わる者としては「とりあえず満足」です。まだ始ったばかりで未熟な練習会場が何をって感じですが、いつか主催者の役を若手に譲る日が来るのが夢だったりします。今年も新しい参加者さんが顔を出してくれるのを、心から願っています………。 終
●2013年 APSカップ参戦記 とくめいきぼう
今年は参戦記は書かないようにしようと思ってた。全く不甲斐ない点数だったから。それはもう、参戦記のようなものを書けるようなメンタルでは、とても無かった。本大会への参加は、誤解を恐れずに言うと、お祭りにでも参加するような感じだった。もちろん、結果を目指して練習はする。しかし、今回の本大会はその取り組み方が、いかに甘かったかを悟らされた。今まで、何度も本大会に出場している。多分両手では足りないくらい。そのうち何回かマグレで、人の前に立つこともできたが、ほとんどの大会で、150点辺りをウロチョロするような具合だった。そんな時も結果を見て「自分はこんなもんだろ」と低目の点数でも全然気にしない「ああ、今年もだめか」多分この気持ちの持ち方が一番まずかったのかなとも、今となっては考えている。しかし、今年は、少し違っていた。今回2位となった人の影響を受ける。「俺は一人で、いつでも自分の意思で練習できる環境を作った。地方に住んでるものは、これくらいしてやっと差をつめる事ができる」何とも鼻息の荒い言葉だろう。問題はこの言葉の中にある「差」で当初私が感じた「地方に住んでて練習する機会の回数」などでは無く、それは「一位をとるための気合というべきものだった。仕事の関係もあり、仙台に何度も訪れる機会があり、何度も練習させてもらった。行けば、毎回自分の方が点数が少ない「向こうはホームだし、こちらはアウェイ。まあこんなもんだろう」といつも思っていた。「問題はそこじゃない?その点数で慣れちゃってるでしょう。どうしたら点が上がるか、考えってみた事ある?」この言葉を素直に聞けないほど、汚れてしまっていると気がつくのは、はるか後の事になる。「給弾不良があるね、そのマガジン。それじゃだめだよ」確かに給弾不良があったが、予備スタックからマガジンへの給弾の時の問題なので、別にいいじゃない。と答えると、「その給弾不良が、試合の時に起きたとして、その後のメンタルを平静に保てる?俺はできねーよ。だから全ての物をベストの状態に持っていく必要があるし、しないといけない。それでもなんか起こるんだから
後半は嘘だと思うが、前半は言われる通りだった。「俺は今回そこそこ行くよ。一人舞台じゃつまらないじゃない」格が違うお言葉ではあったが、目の前で繰り広げられている結果はそれを認めるしかなかった。新幹線に乗り、二日酔いの頭を抱えて考えてみると、今までそんなに真剣に向き合った事があったか。APSカップで上位に入賞する為に家まで買うなんて気合があるか。少なくとも練習や、試合が終わった後に分析するだけじゃなく、その結果を継続的に評価して、それをフィードバック出来ているか。二日酔いで頭がいたいのか、気がついた言葉の重みが頭を痛くするのか分からなかった。しばらくして公式記録会があった。今年は順番の関係か6月にハンドガンの公式が回ってきていた。本大会が8月から7月に移行したこともあるためか、直前感がある。自分のハンドガンの成績に関していうと、今年はショップ練習会で160近辺をゆらゆらしていた。公式練習会でも166点。全く変わり映えがしない。でも166点。マスターバッジまで14点。どれくらい難しいか分かっているが、いつもどこへ出ても、この点数で推移しているし、本大会はいつも神風が吹くので、それをあてにして、弾を撃つ練習を避け、どんな状況になっても撃ち続けられるようなメンタルを作る練習を行う事とした。これはどちらかというと練習をしないための口実だったのかもしれない。跳弾の処理を多少サボったので、自宅の練習に逆風が吹いていたのをいいことに、練習をサボる口実としていた。弾を飛ばさない練習もできるのではないか、また白的に弾を撃ち込むと良い練習になると聞いた事があり、APSの的を当てにしない練習を中心に行っていく事を考えた。まあ、メンタルトレーニングは重要で、上手くメンタルのコントロールができれば、いつも以上のパフォーマンスが得られ、点数が高くなるのではないかと思っていた。「いつも同じ様な気持ちで撃てば、いつもと同じ点が出せる、だからプラスアルファを考えれば良い。それはメンタルトレーニングだ」等と考えていた。いつも160点ぐらいだといったが、プレートによる点数の低さが際立った。ブルズアイは90前半、シルエットは30後半、残りがプレートといった感じで、後15点を取り戻せるのりしろは、プレートしかない事は明らかだった。公式記録会でのプレートは11枚。それなりの枚数ではあるが、後3枚稼げれば12点が回収可能で、十分マスターを狙える位置にくる。これからの一ヶ月はプレートを攻略する為の一ヶ月にする。でも弾はなるべく撃たない。プレートは同じ射撃を15回繰り返す競技で、15個の的に対して全て同じ緊張を持ち、全て同じ射撃をする事が必要になる。直前の的の当落に一喜一憂しているようでは高得点は望めない。オリンピック競技のライフル射撃は、一発一発の射撃を一喜一憂する競技ではなく、常に10点を撃ち続ける競技だそうだが、プレートも同様である。15個の的は、一つ4点。5個外せば20点の損失になる。20点はシルエットの一姿勢分であり、この競技をどのように制するかが高得点の鍵である。練習をこなしていくと分かるが、100点のブルズアイは、得点配分が多いので、重要に感じるが、最初に練習を始める事もあり、90点以上をキープすることは、それほど難しくない(それでも本大会には「魔物」がいるが)シルエットとプレートを比べると10m以上の直線距離を必要とするシルエット競技は、距離を必要とするゆえに練習自体が難しく感じるが、それに比べてプレートは同じ距離を撃てるので、ブルズアイがそこそこ当たるのであれば、15回当てることなど簡単な様に思えるが、それが難しい。逆にシルエットは、銃を撃つポイント(狙点)はある程度見えてくる。十分な時間をかけてその「狙点」を狙う事は、じつはブルズアイと同じ感覚で撃てる。だがプレートはそうはいかない。そこで、プレート攻略を考えた。全ての的を同じように撃つには「同じような気持ちで撃つ」と「同じような姿勢で撃つ」事になる、精密射撃は、サイティングよりトリガリングの方だと言われている。プレートのそれぞれの的を撃つ時には、3秒という時間の中で、色々な心理的動揺がある。コールがかかり、銃を挙げるが上手くいかずに、焦ったり、上手くいったり、時間的余裕を気にして発射を躊躇したり。この気持ちを何も感じない様にする必要がある。本当は、どの的に対しても常に同じ位置に、同じ時間で同じサイティングをする練習が必要なんだけど、これをメンタルトレーニングでカバーしようとした。本大会が終わったあとで、もう一度メンタルトレーニングの本を見たら、そのメンタルトレーニングはフィジカルトレーニングの補助なので、メンタルトレーニングだけでは上手くいかないと書いてあったのだが………。本大会を迎え、今年は行けるぞ位の勢いで迎えたが、最初のプレートで玉砕する。本来は、その場合のリカバーを行うためのメンタルトレーニングが逆の方向に作用する。メンタルトレーニングは、その場で起こる事を、あらかじめ想定しておき、そのときの心の対処法を用意しておくものであるが、上手くいく事だけを考えていたので、まるで逆効果となったようだ。またフィジカルな練習も、まるでしていないので、いつも出してる点数-20点の法則通り147点という結果になった。メンタルトレーニングは、ある意味思いこみなので、期待した結果と現実が大きく垂離した場合の精神的障害の大きさは、計り知れないものとなった。本大会が終わり、最初の一週間は、まるで何も出来なかった。仕事に行っても切替が全く効かない。何をやっても憂欝な気分になった。その期間が2週、3週と続き、4週を越えた辺りで、やっと総括ができそうになった。でなければ、これも書けなかった。茂木健一郎によると、有効なパフォーマンスに必要なのは「根拠のない自信と、それを裏付ける練習」だそうだ。これを半分鵜呑みにして、根拠の無い自信の練習だけをやった結果、やはり上手くいかなかった。柔道場の「心技体」これは結構言い得ている感じがする。どれもがちゃんと出来ていないと上手くいかない。また、一つだけがレベルが高くてもだめだ(といっても今回はどれもだめな訳だが)同じ様にストイックに練習を続けても、「根拠の無い自信とそれを裏付ける練習」をし続けた人は2位を獲得した。残念ながら辛くも1位を取れなかったが、内容的には、とても素晴らしいものだった。素直におめでとうと言わせてもらおう。もう一人の練習の鬼は、今回はあまり振るわなかったが、裏付ける練習は出来ている訳だから、その先に根拠の無い自信を獲得すれば、上位獲得する事は間違いない。
何気に上位の人は雲の上の人だった。マグレでもあるにも関わらず、6位を3回取っているのにかまけて、まるで練習をしないで根拠の無い自信を見失った147点の人は、来年に向けての意気込みを組み立てるまでのメンタルがまだ整っていない……。
2013/08/18猛暑
●付録1
今年は付録って感じでAPSハンドガンクラスの公式記録を載せてみました。切った貼ったで読みずらくなってるかもですが。第23期の全記録って感じですかね。本当はあづ君からの提案企画もあったのですが、すいませんスッカリ忘れてました。あづ君、また来期の宿題っちゅう事でお願いします。それとライフルクラスの記録も載せたかったのですが、ウダウダやってたらホームページが無くなってしまいました。申し訳ない感じです。
さて今年も去年と同じ内容ですが、練習出来る場所や練習会等の案内をのせてみましょう。
先ずは埼玉Kホビーさんの練習会
インドアフィールド「ブラム!」さんで毎月第三日曜日午前9時から試合形式です。
詳しくは「ブラム」「kホビー」で検索してみてホームページをご覧ください。
富士見スポーツシューターズAPS練習会
場所は富士見市立市民総合体育館、3階大中会議室
毎月何日に開催とは決まっていませんが、月一ペースで開催されています。
試合形式ではないので、じっくり撃ち込めますよ。詳しくはあづさんのブログ
「APカップにつんのめっちゃう!」を検索して見て下さい
蔵前工房舎さんのAPS週末会
第二第四以外の土曜日に試合形式で行われています。
ミリブロのAPS週末会をご覧下さい。
京都國友銃砲さんでのASW練習会
毎月第二土曜日に國友銃砲店さんで開催されています。
ミリブロ関西APS射撃友の会ブログをご覧ください。
赤羽フロンティア 毎月第二日曜に試合形式練習会(主催ミリブロの内精密射撃情報部)
月、水曜はAPSハンドガン平日無料練習会(午後3時半~午後9時半)
ご自宅の練習場を開放して下さっているのが、
東北仙台のRISKYさん「お金が無いのは命がないのと同じ」
四国徳島のWanshooterさん「APSカップに出てみたよ2」
お二方共、「」内のタイトルでヤフーブログを書かれてるので、一緒に練習したいなあ、
という方がいらっしゃりましたらコメントいれるなりのコンタクトを取ってみて下さい。
さてとここで拓さんの投稿文をご覧くださいね。
●付録2
◆参戦記2013◆ taku
・本文
さて、参戦記といっても、すでにコンバットマガジンで書いているし、成績的にもお粗末なので正直書く事がない。とはいえ、寄稿すると決めたからには何か書かなきゃイケナイんだけど、何しろあのお粗末な成績じゃ本大会のネタはないに等しい。何を書こうかとアレコレ考えた末、今回は20周年という記念でもあるので、これまでのまとめ的なモノを書こうと思う。
先ほども触れたが、今年はAPSがスタートして20周年にあたる。記念すべき年なのに、大々的な宣伝もなく、ひっそりと発表していたので、本大会当日まで気づかなかったのはボクだけじゃないとは思う。長く続いているマッチなのは把握していたが、もう20年経ったとはオドロキだ。
20年前というと、当時はまだまだシューティングブームで、MGCも元気だった頃である。
東京タワーの下にあるボーリングセンターでは、毎年夏にジャパンビアンキカップ(以下JBC)が開催されていて、多くのシューターはそこに焦点を合わせて練習に励んでいた。
スピードシューティングにのめり込んでいた時期だったが、新しくスタートした『APSカップ』というマッチにはあまり興味がわかず、考案者のKENさんに促されるまま、立ち上げを手伝っていた流れから出場していたように思う。
そんな状態で出場していたのだから、やる気はほとんどなく、当然のように成績もお粗末なモノだった。
はじめは興味本位で参加する人が多かったが、回を重ねるごとに参加者は増していった。
そうこうしているうちにMGCが倒産。合わせてJBCも消滅してしまう。こうなると、多くの人が自然とAPSカップへとシフトしていく。しかし、JBCとAPSカップでは同じUSビアンキカップをモチーフとしているハズなのに別モノだった。
当時のボクのシューティングというのは、感覚に任せて的に向けて撃つというスタイルで、当たればスゴイが、外すとハチャメチャという、ムラっけがひどかった。そんな撃ち方の人間がAPSにチャレンジしたって結果は目に見えている。まともな成績など出るハズもなく、出ない方がマシというレベルである。あまりのひどい成績に嫌気がさしたのもあって、一時期は出場しなかったくらいだ。
完全な精密射撃競技でもないし、スピードシューティングとも違う。JBCに近いかもしれないが、それとも異なる。とにかくクソがつくほど難しい。
“ブルズアイ”、“プレイト”、“シルエット”という、至ってシンプルなステージ構成なのに、これが攻略出来ない。満点どころか、良くて120、30点が出れば良い方で、150点を超えたら大喜びというのが当時のレベル。170点を超えるような人は神なんじゃないかとさえ思えた。
最初の頃は、上達の兆しはこれっぽっちもなかったが、繰り返し練習していればある程度は点数も取れるようになるもの。気づけば160を超え170点代をコンスタントに獲得出来るようになる。本大会でもどうにか170点を超えるようになり、上位グループに入れるようになったのは、APSカップに参加するようになって7年ほどが経過していた頃だろうか。
得点が上がりはじめると、今度はガンに対しての不満が出てくるもの。当時使用していたのは『グランドマスター’99』。数あるグランドマスター限定モデルの中でも、名機と呼ばれる逸品だ。
命中精度においては文句ナシのグランドマスターだが、どうしても気に入らない部分があった。それは弾を発射する際に発生する僅かな振動である。
グランドマスターの基本メカニズムはエアコッキングガンだ。エアコッキングガンというのは、シリンダ内で引き絞られたエアシリンダが前進する事によって圧縮された空気の圧力によってBB弾を撃ち出す。このピストンの全身によって発生する振動が、ボクの場合、グルーピングに影響を及ぼしてしまう。全く気にならない人もいるようだが、ボクはどうしてもスキになれなかった。
これに加えてトリガーにも気になる部分が……。
それは最大の特徴である滑らかなトリガープルである。
グランドマスターというのは、2つのシアを介してトリガーへ掛かる負荷を可能な限り軽減する独特のメカニズムとなっている。このメカニズム自体は素晴らしいモノだが、あまりにも滑らか過ぎて、どこでシアが切れるのかが判らないのだ。ジワジワとトリガーを引き絞り、シアが滑る感触を確かめながら撃つという射撃スタイルだったため、キレどころの判らないグランドマスターのトリガーはボクには合わなかった。こんな事もあってか、肝心なところで外してしまい、170点代を行ったり来たりする程度のレベルに甘んじていたのを覚えている。
そこそこの成績が出るようになったものの、どうしてもカベを超えられなかったそんな時、全く新しいメカニズムを持つガンが発売される。
2004年に発売となった『APS-3』である。
エアコッキングガンでありながら、ガスガン同様、放出バルブを持つこのガンの登場は、ボクのAPSカップにおける大きな転機となった。
命中精度はグランドマスターに比べるとやや劣るものの、それを補って余りあるバランスの良さに加えて、ガバメントのようにシャープでキレあるトリガーが素晴らしかった。スルスルとシアの滑る感触を指先で感じられるというのはボクのようなタイプには欠かせない。シアの滑る感触が判る事で、射撃の際にレッドオフのギリギリで溜められるようになる。ほんのチョッとの違いかもしれないが、ボクにとっては天と地ほどの差がある。この溜めが取れるようになって、全ての種目での得点が驚くほど安定するようになった。中でもプレイトとシルエットはコンスタントに満射が出せるようになった事は強かった。
コンスタントに安定した成績が出せるようになり、2008年にはハンドガンフリークラス優勝&グランドチャンピオンを獲得というオマケもあったが、それもこれもAPS-3というガンに巡り合えたからなのは紛れもない事実だ。
そして2009年、コンバット編集部からある相談を持ち掛けられる。
「ホビーショップフロンティアでAPSのイベントを開催したいので協力して欲しい」
というものだった。
フロンティアさんには、オープン当時からお世話になっていた事もあり、二つ返事で了承した。
はじめは、現在の本店ビルの1F部分を使用して行われた。スペースの関係で射座の一部が入口側にはみ出すようなカタチでの開催だったが、意外と多くの人に参加いただいたのを覚えている。
「サバイバルゲーマー」、「プリンキングしか経験のない人」、「射撃はおろかガンに触った事のない人」、「ガンマニア」などなど、とにかくさまざまな人が訪れたのを覚えている。見た目は地味なAPSだが、撃ってみると奥が深く、ハマってしまう人も少なくない。この参戦記に寄稿している人の中でも、フロンティアの無料体験会をキッカケにAPSにハマってしまった人は何人いるだろう(笑)
その後、有料レンジや特設レンジのオープンにより、APSに限らず射撃全般にドップリとハマるようになったのは、シューターとして理想なのかもしれない。
こうして公私共にAPSに携わるようになって一番驚いたのは、亘社長のシューティング参戦だ。場所の提供に徹していた亘社長がAPSカップに参加するようになるとは、正直夢にも思わなかった。はじめのうちは体験者にルールや操作方法を説明するためだったのかもしれない。レンジの空いている時間に撃ち始めたのがキッカケで、いつの間にかAPSの魅力に憑りつかれてしまった。今では社長自身が一番のAPSシューターとなり、日本一練習している人になってしまうとは、恐らく本人ですら想像出来なかったんじゃないだろうか。
そしてもう一つ驚いたというか嬉しかったのが堺くんのAPS復活である。
スピードシューティングの世界では知らない人はいないKing堺がAPSに復活するというのは、ボクとかなり嬉しい出来事だった。
堺くんがAPSに復活したのをキッカケに、一緒に撃つ機会も少しながら多くなり、それに刺激を受けてついついスピードシューティングに重点を置いた練習をしたのは結果的に良かったのかもしれない。それが証拠に、本大会では奮わなかったが、9月の公式記録会では196-6Xという公式自己最高記録を出してグランドマスターバッジを獲得した。スピードシューティングの練習の合間だった事もあり、完全にスピードシューティングへシフトしていたためプレッシャーがなかったのは間違いない。だからといって、それだけで196-6Xを出せるかというモノじゃないのは自分自身が判っている。
本大会での成績不振は、正直なハナシこの原稿をまとめている11月の段階でも判らない。当日のコンディションは決して悪くなかったし、競技中もプレッシャーは感じられなかったと思う。でも、成績は悪かった。ウデの調子が悪いとか、ガンの調子が悪いとか、そんな些細な事はいくらでも挙げられるが、そんな事で片づけてたら、来年も同じ結果になってしまうだろう。だが、9月の公式記録会と10月のJSCを終えてみて、その原因がおぼろげながら見えてきたような気がする。だが、あくまでも漠然とであって、ハッキリと感じられるモノではない。これを確信できるのは、来年のAPS本大会が終了した時なんだろうと考えている。成績はどうであれ、来年の本大会では何らかの答えを出せると確信している。
この参戦記を仕上げているのは、提出〆切りも遥かに過ぎた11月7日だ。
書き始めたのは確か7月末辺りだったと思うがハッキリ覚えていない。ホントはもっと早く書き上げたかったんだが、どうしても書きたい事がまとまらず、休み休み書いていたため、こんな時期まで延ばし延ばしになってしまった。そうこうしているうちに、9月の公式では196-6Xを出してグランドマスターを獲得するは、JSCでは2位入賞するなど、本大会よりもネタ的に美味しいのが増えてしまったのには困った(笑)
こうして書いていて思うのは、来年はもっと早く上げなくちゃって事。
今回は寄稿者が多かったので、編集作業に時間が掛かったけど、来年はどうなるか判らないんだからね。
今期、一緒に練習した皆さん。1年にお疲れさまでした。来年も引き続きAPSカップ本大会での好成績を目指してガンバりましょう。
●付録3
拓さん、サンキューです。そうですね。来年はもうちょい早く投稿頂けると、助かります。
って、お前もはやく編集しろや!って話なのですけれど。さて付録と言った感じで公式記録を載せましたが、もう一つあります。ご本人からも心良く承諾いただけました。ジョーカー君が以前ナショナルチームのエミールコーチから教わった事をブログに書いてくれた記事をここに掲載させて頂きます。ジョーカー君ありがとう。それではどうぞ!!
・常に頭の中に良いイメージ、こうなったら10点に行くというモデルシューティングを
持っておく。鮮明であればあるほど良い。
・リラックスしてバランスを取ることで銃が止まる。
・日記のように練習のたびに気付いた事を新鮮なうちに射撃ノートに書く。
そうすると実力が備わる。
・積み重ねが大事。いつか満射が出ると信じる。
・目的を持って考えながら撃つと気付く事が多い。
・練習を特別な楽しい時間だと思う。
・自分の性格をプラス思考にする。
・日々の生活の中でも射撃の練習はできる。
・毎回の射撃で一番のパフォーマンスを発揮する。
・射撃は「とめてゆっくり引く」競技。
・10点が続いたら当たり前と思う。
・40発競技でもエッセンスとしては1発で1発競技だと思う。
・撃つたびに結果を分析し記憶にとどめる。
・練習をしたい時に練習する。人から言われて練習したり、ただ銃を上げ下げする練習を
するよりは、筋トレをした方がいい。やる気が無い日が続いたら
自分が何をしたいのか自問自答。
・目標から逆算して、今何をするべきか考える「下ろして行く目標の立て方」がいい。
・テクニカルとマインドどちらも成長させる。
・射撃は目でなく体で合わせて行く。
・ゆっくりスムーズに動く癖をつける。
・上手い射手ほど目立たない。
・体を補正するような動きに注意する。
・質の高い射撃が必要で意識と下意識の間にフィルターをつける様なイメージで
悪いものは除外する。
・決定的に大事な瞬間を逃さない為に段階的に筋肉をリラックスさせる。
・ゆっくりプラスのものが入ってきてマイナスのものが出て行く様なイメージで
楽しんで呼吸をする。
・目を閉じて筋肉がこわばってないかチェックする。こわばっていた箇所があったら
意識してリラックスさせる。
・アルファー波を出す。潜在的なものを出せて、より高レベルの成功をおさめられる。
Googleで調べてみてとの事。
・他のスポーツをテレビ等で見て学べるところを学ぶ。
・(メンタルの事を言い出したらキリがないけどとりあえず)不安を感じたら3つの事をする。
・さっきの呼吸。
・さっきの筋肉の確認。
・カウントバック(カウントダウン)ゆっくり一つ一つの数字を意識して
カウントバックする。でも例えば30からだったら0までする必要は無くて
落ち着いたら途中で終えてもオッケーとのこと。
・スタンスは肩幅。つま先は開く。左足を少し前に出す(自分の場所を探す)
・重心はど真ん中。足の指は曲げないでまっすぐ。
・腰は基本前にも後ろにも出さない。自然体で。
・腰は少しひねってもいい。
・構える前、銃が下斜め45度の時、力が入らない程度に右肩を上げる。
そうすると銃を上げた時にまたバランスを取る必要がなくなる。
・手首は横にも縦にも動かさない。
・首はただ横を向いただけ。
・サイトアライメントは凍らせる(動かさない)
・グリップはしっかり握るけど強くは握らない。人差し指にも釣られて力が入って
しまってトリガーを上手く引けなくなるから。
・フォロースル―は1秒でも4秒でも良い、個人差があるとの事、でも必ずする事、
どこに撃ったか撃った後どこに銃口が向いたか等たくさんの情報が分かるから。
・下半身の上に上半身が乗っているイメージ。
・ファーストステージ300g、セカンドステージ200gが基本。
・撃つ前、撃った後10分くらいバランスのトレーニングだったりストレッチをする。
・両腕を水平に広げて、片足をももが直角になるようにして片足立ち。
慣れたら目を閉じる。こういうバランスのトレーニング。
・今度は射座に入ってのバランスのトレーニング。片足は爪先立ち、
もう片方は全部つける。それで空撃ち。
・面白くないけど据銃能力を上げる練習もしろと。普通に空撃ちした後も
(1分とか40秒とか測りながら)
・顔を的に向けてから目を閉じて銃を構える。上下にずれていたらまだ良い、
左右にずれていたら、あんまり良くない。
・狙った時、上下の揺れは仕方がない、左右の揺れは、あんまり良くない。
・銃を構えて狙うまで12秒、狙ってから撃発まで6秒。
といった感じです。ジョーカー君、国体のファイナル惜しかっです。途中までトップだったんですけどね。いつの日かAPSの世界にも帰って来て貰いたくもありますが、
いつまでもオリンピック等の練習で、中々APSカップに参加できないんですよ、と言い続けてもらいたい気もします。「全ての応援に感謝し、真心込めて撃ちます」カッコイイ!!
●編集後記
さて今年も何とかAPSカップ参戦記集「我が闘争」の編集作業も終了です。大分遅くなってしまい申し訳ありませんでした。今年はありがたい事に多くの方が投稿下さって嬉しい限りです。編集作業に取りかかった当初は果てしなく続く一本道と空が出会う地平線を目指している様な感じでしたが、一歩一歩地道に作業続けば、その地平線の様なものに、いつか辿り着くとの思いで編集を続けました。射撃もそんな感じのものな気もしています。一歩一歩日々の努力を続けていけばいつかは自分の目指す射撃というのが出来る様になるかもしれませんね。今年もこの編集作業が終わって、僕の今年の本大会はようやく終わったなあとの感慨にふけっています。皆さんの原稿を編集していると、それぞれの方の「我が闘争」と一緒に泣き、笑い、喜んで、一緒に闘っている感覚にとらわれます。なので、一見、孤独で退屈そうな編集作業も書き手の方と一緒に作業しているみたいで、とても楽しいひと時だったりします。それぞれの参戦記の終わり頃には、ああこの方とも、もうすぐお別れかあといった思いも頭によぎります。さて最後になりますが今年の本大会に参加なされた選手の皆さん、スタッフの皆さんお疲れ様でした。そして今年の勝者、ライフルオープン新広平選手、ライフルフリー井沢誠賢選手、ハンドガンオープン岡本智之選手、ハンドガンフリ―古川春樹選手、おめでとうございました。今年のAPSカップ本大会の勝者はこの4人の方々でした。来年はどうなりますかね。とりあえず来年の本大会は錦糸町で8月末あたりに開催されるみたいですので、皆さんまた一年頑張りましょう!今年も趣旨に賛同し投稿下さった方々ありがとうございました。 参戦記集編集人ジョンマッカートニ-